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「スカーフェイス」”Scarface”(1983)

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映画レビュー
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「スカーフェイス」(1983)

  • 監督:ブライアン・デ・パルマ
  • 脚本:オリバー・ストーン
  • 製作:マーティン・ブレグマン
  • 製作総指揮:ルイス・A・ストローラー
  • 音楽:ジョルジオ・モロダー
  • 撮影:ジョン・A・アロンゾ
  • 編集:デイヴィッド・レイ、ジェリー・グリーンバーグ
  • 出演:アル・パチーノ、スティーブン・バウアー、ミシェル・ファイファー 他

ポール・ムニ主演、ハワード・ホークス監督の「暗黒街の顔役」(1932)のリメイク作品。

監督には「キャリー」(1976)などを手掛けたデ・パルマ監督と、「ゴッドファーザー」シリーズで有名なアル・パチーノコンビ。

一大センセーションを巻き起こし、アメリカの若い世代に、成り上がるギャング像と強烈な暴力の生き方を教え込んだ作品です。

要するに一般に強い印象を残し、今なお崇拝するほどに愛される作品です。

デ・パルマ監督は試写、公開後共に批評家にはボロクソ言われたらしいですが・・・

しかしわからないものです、当時の評価が低くても長い目で見れば名作と言われるものもあるんですね。

あ、私はこの狂った男の映画好きですよ!

キューバのボートピープルとしてアメリカに渡ってきたトニー・モンタナ。彼は殺しを請け負いさらにコカインの商売にも手を出し始める。度胸だけで次々に仕事をこなし、暗黒街で成り上がっていく・・・

オリジナル「暗黒街の顔役」から大筋こそ変わらないのですが、出自やラストにかけての展開は時代も設定も変えられています。また上映時間は170分もあり、オリジナルの倍近い長さに。

私は少し長すぎると思いました。もう少しカットしても良い気が・・・

暴力描写はチェーンソウでの拷問や、つるし上げ、もちろん撃ち殺すのも過激。さらにパチーノがすごい形相でやるもんですから迫力は素晴らしいです。

とにかくこのスカ―フェイス(傷のある顔)を演じるアル・パチーノの魅力。顔力も良いし、キレ方も普通じゃないし。なりふり構わないスタイルが他のギャングと違い怖さがありますね。

気に入らないことはしないし、気に入らないやつは殺す。好き放題に暴れまくる姿に多くの人がひきつけられるんだと思いますよ。自身の欲求投影というか。

またセリフも印象的なのが多いです。

「俺ほどの悪人にはもう会えない。」「ダチにあいさつしな!”Say Hello to my Little friend!”」

「俺とやるのは最高だろ。”You f*ck with me, you f*ck with the best!”」

クライマックスでの銃撃戦はオリジナルのポール・ムニと比べより血なまぐさく派手です。

映画史に残るクライマックスに間違いないですね。破滅の美学というんでしょうか。

麻薬漬けでデカい銃を持って、怒り狂ったギャングですから。怖いのなんの。

オリジナルでは警察隊に、こっちは他のギャングに。

やはり現実的にもう警察に麻薬王を止める力がないからなのか。

その違いは興味深いです。

決して万人向けではないですが、ハマる人はハマるこの映画。

観た後に何と思うのでしょう。

クズが成り上がって破滅したのか、それとも「The World Is Yours」か。

今回はこれで終わりで。

ではまた~。

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