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「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」”Indiana Jones and the Dial of Destiny”(2023)

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「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」(2023)

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作品概要

  • 監督:ジェームズ・マンゴールド
  • 脚本:ジェズ・バターワース、ジョン=ヘンリー・バターワース、ジェームズ・マンゴールド
  • 製作:スティーヴン・スピルバーグ、キャスリーン・ケネディ、フランク・マーシャル
  • 音楽:ジョン・ウィリアムズ
  • 撮影:フェドン・パパマイケル
  • 出演:ハリソン・フォード、マッツ・ミケルセン、フィービー・ウォーラー=ブリッジ、トビー・ジョーンズ、アントニオ・バンデラス、イーサン・イシドール、ボイド・ホルブルック、ジョン・リス=デイヴィス 他

スティーブン・スピルバーグ監督によって生み出された冒険アドベンチャーシリーズの名作「インディ・ジョーンズ」。

1981年に登場し、すでにハン・ソロとして人気を得ていたハリソン・フォードに、さらにアイコニックな役を与えたシリーズは、89年の「最後の聖戦」でいったん幕を引き、2008年にふたたび続編「クリスタル・スカルの王国」が製作されました。

今回はそこからさらに15年の歳月が流れ、「ローガン」などのジェームズ・マンゴールドが監督を務めインディ最後の冒険に繰り出します。

主演はもちろんハリソン・フォードが続投し、80歳になって再びジョーンズ博士を演じます。

またインディとかつて冒険した考古学者をトビー・ジョーンズ、彼の娘役をフィービー・ウォーラー=ブリッジが演じています。

今作の悪役で元ナチスの科学者フォラーには「アナザーラウンド」などのマッツ・ミケルセン、その他にアントニオ・バンデラス、イーサン・イシドール、ボイド・ホルブルックらが出演。

その他過去シリーズでサラーとして出ていたジョン・リス=デイヴィスも同役で復帰しています。

インディの新作が製作されると聞いた時にはびっくりしましたが、そもそもハリソン・フォードは「ブレードランナー2049」でも良い感じに年取って往年のキャラを演じてましたし、悪くないのかなと思っていました。

あと悪役がマッツ・ミケルセンと聞いて勝手に嬉しく思っていました。

公開週末早速、IMAXで鑑賞。実際には別にの画角ではない?気もしましたけど、大きいスクリーンのインディは良い感じ。

昔からのファンと思われる人が多かったです。

~あらすじ~

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第二次世界大戦の最中、ナチスドイツがさまざまな秘宝を略奪していた。

考古学者で冒険家のインディはロンギヌスの槍を奪還しようと、相棒のバジルとナチスの貨物列車に乗り込んだ。

しかし、そこで見つけたのはナチスの科学者フォラーが見つけたアンティキティラのダイヤル。それは2つのうちの片割れでしかなかったが、世界を変える力を持つという。

そのダイヤルを奪還しフォラーをやっつけ、インディとバジルはアメリカへ戻るのであった。

時は流れ、1969年。

アメリカはアポロ計画で宇宙への道を切り開き、ベトナム戦争への批判が高まるなど混迷を極めていた。

年を取ったインディのもとに現れたのは旧友バジルの娘ヘレナ。

彼女はかつてインディが回収したあのダイヤルについて調査を頼んでくるのだった。

しかし科学者フォラーもいまだダイヤルを狙い暗躍し、ナチスの残党を率いてインディたちを狙っていた。

感想/レビュー

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往年のシリーズが現代に直面する潮流

そもそも「クリスタルスカルの王国」を見たのが本当に昔のこと。

インディと言えばTVでみて育った私も、前作は友達と劇場へ行った記憶があります。それでも結構前。

そして大きなフランチャイズ、シリーズが現代に直面する避けがたい宿命が、この歳月を空けての続編です。

「マトリックス:レザレクションズ」もそうですし「ターミネーター:ニュー・フェイト」も。

過去へ呼びかけ再びオリジナルキャストを迎えるというのは、今や通過儀礼のようですね。

インディもまたその流れに乗ったのかなと。

ハリソン・フォードの魅力は衰えない

実際のところ、再びスクリーン上でインディのあの革ジャンに鞭に帽子を見るのも良いものです。間違いない。

ハリソン・フォードはもう80歳ですが、いい歳のとり方をしていて渋カッコいい。

少し嫌そうな感じでのスマイルの憎めない可愛さとクールさ、今でもやはり魅力的です。

ノスタルジーを感じさせるような仕掛けや人物、あっと驚かせるあの人の登場など、往年のファンに向けてのサービスにも溢れています。

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全体の話としては、現代を生きることが難しい者が過去を掘り返しながらも最終的には今とこの先へ歩みを進める物語になっているのかと思います。

その意味で、生きる意味を失いつつある年老いた男というのは、「ローガン」におけるウルヴァリンにも似ていました。

CGで蘇るのは少し違和感もあるが・・・

序盤については往年のインディへの回帰です。ナチスと戦い財宝を巡るシークエンス。

CGで若返らせたハリソン・フォードについて、いろいろと意見があるのも頷けます。

全面に否定はしませんし個人的には悪くはなかった気がします。

しかし、問題は声と引きのショットで感じる違和感でしょうか。

見た目こそ若返りをしているのですが、やはり声はおじいちゃんなんですよね。その点は見てて気になりました。

加えて、列車の上を移動したりの引きのショットになると、CGレンダリング感が強まってしまうのも惜しいところ。

それでも若きインディの冒険を垣間見る意味で十分であったと思っています。

脇の人物のキャラが良い

ちなみに相棒のトビー・ジョーンズの可愛い存在感も良い感じでした。もっと観たいなとも思ったり。

あと欠かせないのはわれらのマッツ・ミケルセンですね。

今回もメガネなんてかけてエr・・・魅力的。クリアフレームでややブラウン交じり、明るいところではフル、暗いところではハーフリムにも見えるオシャレさんでした。

「ローガン」でも良い感じにワルがクールだったボイド・ホルブルック、今作でも不良上がりな悪役で良い感じでした。

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インディはもう冒険の時代は終わったと言います。

それは昨今のスーパーヒーロー映画の飽和だったり、時代の潮流というモノにおいて、冒険活劇の映画自体が古くなったことを指しているようにも思えます。

同時に、インディの冒険というのは生きる活力だと言えますね。息子を失い、それがきっかけで家族が崩壊したインディ。

歳もありますが、彼にはもう過去の遺物をめぐる冒険の気力はなく、音楽で目覚めてるシーンのように、飲んだくれて寝てしまう毎日なのでしょう。

考古学についても学生たちつまり若者は興味がなく、騒ぐのはアポロ計画。

今目の前にこそ歴史がある

取り残され何もかもに意味を見出せないインディが、わずかでも繋がっているヘレナに連れ出される。

正直彼自身のドラマの展開は分かりにくい。でも最後のところ、過去に残ると言い出す彼を観たとき胸が痛くなりました。

インディが今に絶望していると思うからです。

追い続けてきた夢とロマンの古代文明に依存した気持ちもわかりますが、同時にそれだけ、彼にとっての今である1969年にとどまる意味を持っていないのです。

なのでもっと自発的にインディに意思決定してほしかった。

結果的には現実にこそ紡いでいくべき自分の歴史があるというまとまり方をしていますけれど・・・

良い感じのメッセージとかインディの勇退を描いているし、2時間30分の長尺を感じさせない店舗の良さや目くるめくアクションは楽しい。

しかしどこか詰めの甘さも感じてしまう作品でした。

ハリソンにありがとうとだけは言いたい。子どもの頃にベルトを鞭に見立てて遊ばせてくれて。インディを見た後、家も公園も大冒険の舞台だったから。

寂しくはなりますが、穏やかさあるラストでした。

ということで感想はここまでです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ではまた。

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