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「レイジング・ブル」”Raging Bull”(1980)

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映画レビュー
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「レイジング・ブル」(1980)

  • 監督:マーティン・スコセッシ
  • 脚本:ポール・シュレイダー、マーディク・マーティン
  • 製作:ロバート・チャートフ、アーウィン・ウィンクラー
  • 音楽:レス・ラザロビッツ
  • 撮影:マイケル・チャップマン
  • 編集:セルマ・スクーンメイカー、マーク・ワーナー
  • 出演:ロバート・デ・ニーロ、ジョー・ペシ、キャシー・モリアーティ 他

マーティン・スコセッシ監督、主演はロバート・デ・ニーロ。スコセッシ×デ・ニーロにジョー・ペシまでいて、のちの「グッドフェローズ」(1990)のグループですね。

デニーロアプローチ炸裂のボクサーとしての鍛え上げられた肉体と、引退後のおデブっぷりが堪能できる本作。25kg増量、ファイトの迫力、圧巻の演技でデニーロはアカデミー主演男優賞獲得。

スコセッシは監督賞撮れませんでした・・・そもそも作品賞とっても良い映画なのに!

ボクシングではスタローンの「ロッキー」(1976)も愛されてますね。こちらは立ち直りドラマよりは破滅劇っぽいです。

ボクシング界で、”ブロンクスの怒れる牡牛(レイジング・ブル)”の異名を持つジェイク・ラモッタ。1943年には当時無敗だったシュガー・レイ・ロビンソンを倒すが、その後不利な判定に苦しむ。そんなときラモッタは八百長試合と引き換えにチャンピオンへの挑戦権を持ちかけられる。

この映画のあらすじで感じたのはカーク・ダグラス主演の「チャンピオン」(1949)でした。上り詰めた最強の男の失墜劇。リングで勝てても実生活は惨めな負け組。

この映画は実際にジェイク・ラモッタの協力をもらい作ったもので、彼の自伝映画ですね。

デニーロはしっかり鍛え、ボクシングも覚えて、あろうことか試合に出て何度か買ったらしいです。映画のために髪を抜き、歯を抜き、タクシーの運転手をしたりユダヤ人の家にホームステイしたり。デニーロは毎回並々ならぬ役作りをしていますね。

おかげでファイトは格別。

リング上で至近距離からの撮影もあり、熱い!スゴイ迫力が楽しめます。

とにかく強く、タフさでは何度殴られようが痛くもないというラモッタ。しかしその強さゆえにうまくボクシング界でやっていけない。

リングでは彼一人ですが、実際は弟ジョーイ、妻ビッキー、そして連盟の人たちに支えられているわけです。それに気づかず、さらに周りが自分の邪魔をしていると思い、疑いさえしてしまう。それでは周りは付いていけません。

リングでの成功と反対に、まわりの人間は離れていってしまう。

引退し、クラブ経営を始めるラモッタ。

鑑の前で人生を振り返るシーンは印象的です。

「あの時なぜ負けた。八百長なんていらない。それが無くてもチャンピオンになれた。」

ブロンクスの牡牛、レイジング・ブル。

完全に負けることはなく、何も勝ち得ることもなかった。

私にとって最高のボクシング、いやスポーツ映画といっても良い1本です。

そんなわけで「レイジング・ブル」でした。

観たことのない方は是非。デニーロ好きももちろん。

ではまた。

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