作品解説

アン・ハサウェイとジェシカ・チャステインが共演するサイコスリラー。
裕福な家庭を築き、隣り合った家で暮らす親友同士のふたりの主婦が、ある悲劇的な事故をきっかけに互いへの疑念を募らせ、やがて妄想と狂気にのみ込まれていく姿を描きます。
原作は、フランスの作家バーバラ・アベルによる小説。そして今作は、オリヴィエ・マッセ=ドゥパス監督による2018年のベルギー映画「母親たち」をリメイクした作品になります。
セリーヌ役をアン・ハサウェイ、アリス役をジェシカ・チャステインが演じ、息子をめぐって揺れ動くふたりの母親の複雑な感情と緊張感に満ちた駆け引きを熱演。共演には、「わたしは最悪。」のアンデルシュ・ダニエルセン・リー、「いまを生きる」のジョシュ・チャールズらが名を連ねる。
監督を務めるのは、「青いパパイヤの香り」、「博士と彼女のセオリー」などで撮影監督として知られるフランスのブノワ・ドゥローム。
本作で長編映画監督デビューを果たし、自ら撮影監督もやっています。
キャスト
- アン・ハサウェイ:セリーヌ
- ジェシカ・チャステイン:アリス
- アンデルシュ・ダニエルセン・リー
- ジョシュ・チャールズ
監督
- ブノワ・ドゥローム
スタッフ
- 原作:バーバラ・アベル
- 撮影:ブノワ・ドゥローム
公開してすぐには見に行けなかったのですが、次の終末に観に行ってきました。2週目でしたがお客さんの入りはそこそこでしたね。
~あらすじ~

1960年代のアメリカ。大都市郊外の隣り合った家に暮らすセリーヌとアリスは、親友同士であり、裕福な家庭を築く母親でもあった。
ともに同じ年頃のひとり息子を持ち、何不自由のない完璧な生活を送っていたふたりだったが、ある日、セリーヌの息子を不幸な事故が襲う。
最愛の息子を失った喪失感に苦しむセリーヌは、やがてアリスの息子テオに心を寄せるようになる。しかし、その様子を目にしたアリスは、セリーヌの行動に次第に疑念を抱き始める。
深い悲しみから生まれた母親の愛情は、いつしか執着へと変わっていく。互いへの疑念と不信が募るなか、ふたりの関係は徐々に崩壊し、セリーヌとアリスは狂気と妄想が渦巻く世界へと引きずり込まれていく。
感想レビュー/考察

アン・ハサウェイとジェシカ・チャステインの演技合戦
名優が二人で織りなす演技合戦。アン・ハサウェイとジェシカ・チャステインの演技目当てで行きましたがそこはお釣りも来るレベルで楽しめました。
作品のテーマは悲劇を切っ掛けに精神不安定になった隣人と、彼女の危険さを感じ取って家族を守ろうとする女性の話。
お話しの部分ではジャンル映画的に役割を果たしているって感じで、やや気になるところもあります。
それでも主演陣の力や時代ものとしての衣装替えみたいなところはルックブックのような美しさもあって良かったです。
気になるのは、やや都合のよい脚本
原作もベルギー版の映画も未見なのですが、脚本で気になるのはやや話運びに都合のよさを感じるところです。
この手の作品ではよくあることですが、主人公の疑いが精神不安定などでまともに聞き入れられない点。今回は過去にアリスが精神疾患を患っており、そのせいで夫がセリーヌの反抗について聞いてくれないという点があります。
精神疾患はアリスが幼いころに両親を亡くしたことによるものと説明がありますが、基本的には後から出てくるという順番の問題か、新工場の都合の良さが目立って感じました。
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サブプロットが少し多すぎる?
その点はまだしも、やはりサブプロットが変に多い気がするのも良くない点かなとは思います。
序盤にセリーヌの誕生日会で遅くまで飲むシーンがあります。
そこでセリーヌはアリスに職場復帰の話をします。夫たちは女性が働くことを望まず、家にいてほしいと言いますが、実際にはアリスはかなり職場復帰したいようでした。
その真意に気づいているセリーヌはアリスを慰めますが、この辺がここだけで終わっている気がします。
少しだけのフェミニズムというか、女性の社会参入を臭わせつつ、後半のプロットには影響がない気がして、なんだかモヤモヤしました。
子どもの喪失に向き合うようなドラマと、セリーヌの疑わしさとのミステリースリラーとで揺れすぎな感じも気になるところ。
サイコスリラーとして観れば十分楽しめる
ただ、今作は子どもの喪失に対して狂っていく女性のドラマではなくて、あくまでサイコスリラーなんだと思えば十分楽しめると思います。
序盤に友情の証のようにプレゼントしていた真珠のネックレスが、後半のクライマックス、決定的な決別で引きちぎれていくとか、良い演出もあります。
あとは主演二人のドレスショーのような、衣装替えでの楽しさでしょうかね。ブルーのドレスにブルーのヒール、そこにブロンドの髪が映えるとか素晴らしい衣装デザインもあります。
ちょうどいいスリリングさで、主演女優二人の力比べを楽しめるという意味で、ある程度の穴は見過ごせる作品でした。
今回の感想はここまで。ではまた。



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