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「96時間」”Taken”(2008)

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映画レビュー
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「96時間」(2008)

  • 監督:ピエール・モレル
  • 脚本:リュックベッソン、ロバート・マーク・ケイメン
  • 製作:リュック・ベッソン
  • 製作総指揮:ディディエ・オアロ
  • 音楽:ナサニエル・メカリー
  • 撮影:ミシェル・アブラモヴィッチ
  • 編集:フレデリック・トラヴァル
  • 出演:リーアム・ニーソン、マギー・グレイス、ファムケ・ヤンセン 他

今ではシリーズとして2作の続編がある「96時間」シリーズ。フランスのピエール・モレル監督によるアクション・スリラーで、当時はあまりアクションイメージのなかった、リーアム・ニーソンが主演ということで注目されていました。

ここでの硬派な無双アクションが受け、続編が製作されたわけですが、まぁ1作目を超えることはなかったという・・・ とにかくニーソンがバッタバッタと悪党をなぎ倒すのを観ましょう!

元CIAエージェントであるブライアン。その仕事柄の不在が原因で妻レノーアは彼を離れ、最愛の娘キムもいまではレノーアの再婚相手の元にいる。

そんなある日、娘がヨーロッパ旅行へ行くといい、ブライアンに実父として許可書にサインをしてくれるよう頼んできた。賛成できないブライアンだったが、定期的に電話することを条件にサインする。

しかし、ブライアンの悪い予想通り、娘はパリにて拉致される。わずかな手がかりを元に、ブライアンは必ず娘を救い出すことを決心する。

リーアム・ニーソンと言えば、「シンドラーのリスト(1993)」「レ・ミゼラブル」(1998)など落ち着きつつ繊細な演技を見せる方。もちろん「スターウォーズ エピソード1ファントム・メナス」(1999)などのアクションにも少し出ていますが、バリバリの格闘というイメージはなかった方です。

そんな彼が、今作ではめちゃめちゃに暴れまわる!

話はゆっくりと進み、後半からかなり加速。テンポの良い運びであっという間に決着へ。序盤ではしょんぼりとするニーソンのもろさを使い、ダメな父親を演出。娘の”Taken”「連れ去られる」シーンでは、あえて電話ごしに聞くだけにとどめ、画面には不安で泣きそうなニーソンの顔だけを残し、音で状況を伝えます。ここだとすっごく頼りない。

しかしそれがギャップとなって、普段おとなしい奴がキレるとヤバい!というカタルシスを伴っています。

格闘はかっこいいとかでなくて、とにかく痛そう。喉をつぶし、肋骨を折り、首を殴りつける。容赦なき暴力に、一切の心配も感じない無双。見るからにマッチョな男ではなく、ニーソンだから余計に楽しいですね。

タイト。コンパクト。

迷いなくとにかく突き進む、非常に軽快な運びですのでダレることがないです。ここはとても良い点かと思いました。

中身としてはあきらかに不自然で非現実的。しかしこの映画はある種のポルノ、欲求を投げつけ解消し、スッキリするためにあると思います。ですから、ダメな親父が実はスゴイ奴で、あらゆる敵をこれでもかと叩き潰し、妻と娘の愛を取り戻す。これを見て満足すればいいわけです。

そんなわけで、十分に短く十分に強く、そして快感。イライラを解消するのにオススメな映画でした。

続編はね、その荒唐無稽さが強く、時間も無駄に長くなってしまいましたね・・・

とりあえず終わりです。それではまた~

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