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「スターウォーズ エピソード6 ジェダイの帰還」”STARWARS Episode VI Return of the Jedi”(1983)

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映画レビュー
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「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」(1983)

  • 監督:リチャード・マーカンド
  • 脚本:ローレンス・カスダン、ジョージ・ルーカス
  • 製作:ハワード・カザンシャン
  • 製作総指揮:ジョージ・ルーカス
  • 音楽:ジョン・ウィリアムズ
  • 撮影:アラン・ヒューム
  • 編集:ショーン・バートン、マーシャ・ルーカス、デュウェイン・ダンハム
  • サウンドデザイン:ベン・バート
  • 出演:マーク・ハミル、キャリー・フィッシャー、ハリソン・フォード、イアン・マクダーミド 他

大ヒットシリーズ「スター・ウォーズ」の3作目にして、一度の区切りである作品。オスカーには音や美術で4つノミネートしました。

これをジェダイの復讐と呼ぶか帰還と呼ぶかは、ファンボーイズ話題の方で笑

特別編やらDVD、BD改変は少し触れますけど、とにかく劇場公開版至上主義的私は、そちらに沿った感想を書いていきます。

なんだかんだ旧3部のなかでも微妙と言われがちですが、私は好きです。イウォークもね、まぁ・・・いいんじゃない?ジャージャーに比べれば!

遠い昔、はるか彼方の銀河系で・・・

帝国軍は着実に勢力を盛り返し、新デススターを森の惑星エンドアの軌道上に建設中である。ベイダー卿の指揮のもと、今回は皇帝自らがデススターを訪れその完成を待つという。

反乱軍はこの恐ろしい要塞の完成を止め、皇帝がいるこの機に帝国を崩壊させる計画を立てる。

一方、タトゥイーンのギャング、ジャバ・ザ・ハットに贈り物としてとらえられたハン・ソロを救うため、ランド、レイア、そしてルーク・スカイウォーカーも駆け付ける。

皇帝という存在に触れるとすぐに、ジャバの宮殿ですが、あの巨大なナメクジパペットは良い悪役ですね。キモい!繊細に動くので余計に嫌悪感が。

地下にいるランコアのデザインも良く、ここでは主にルークの成長が見れて嬉しいところ。ハンにとって弟のようなルークが、修行を積んで強くなった姿に、私は頼もしさを感じました。

砂漠というのは4での舞台ですが、旅立ちをした青年が今、立派な騎士としてその故郷を訪れるわけです。

ただ、ここで注目するのは、ルークの服装。善のフォースを体現するジェダイなのに、ベイダーのように真っ黒な服で身を包んでいます。

思えば4では純粋な白、5では軍服のグレー。だんだんと暗黒面と自身の運命に触れているのが、衣装でわかります。

さて、今作での話題は森の住人イウォークたち。これが良いか悪いかでこのエピソード6の評価が分かれるでしょう。なにせ見た目はくまちゃん。

前作の雰囲気や反乱軍と帝国などのテイストにはズレタキャラです。しゃべらないですから、うざさは無いですが、スラップスティックな動きが邪魔というのも頷けるところ。けっこうかわいい奴らですけどね。

おそらく論点は3つに分かれた最終決戦にあるでしょう。

ルークの暗黒面との対峙、ファルコン号などのドッグファイト、エンドアの森での戦い。

前2つはシリーズの最後にふさわしい意義とスケールを持ちますが、場面が切り替わるたびにくまちゃんがキャッキャしてるのが確かに緊張を解きますね。

宇宙の戦いはさすがに今までをしのぐ迫力になり、大型戦艦や戦闘機が大量に入り乱れた戦いは見事。光学合成や特殊効果もフルに生きているところです。

デススター内部の狭い配管を潜り抜けるカメラワークは、模型と逆再生をうまく利用したスリル溢れる素晴らしさです。本当にすごい!

アクバー提督の”It’s a trap!”なんて名言もありますし、やはり楽しめるところですね。

もう一つはルークとベイダーの戦いです。皇帝により父殺しと暗黒面への引き込みが画策された場に、ルークは自ら赴きます。

5でのベイダーと同じ、”Join me.”と今度はルークが父を取り戻そうとします。善と悪が密接になり倫理的な試練として良いシーンですね。

ただつなぎ方として、できればレイアの存在がベイダーに露呈したあたりで、エンドアのレイアが映ってもよかったかもしれません。

光と闇の戦いは、善を貫いたルークによって終わります。

“I’m a Jedi, like my father before me.”ってかっこいいですね。息子の叫びに応じて、ついにベイダーはアナキン・スカイウォーカーに戻る。まさにジェダイが帰還します。

改変ではNOOOO!って台詞が入りましたけど、本当にセンスがないですね・・・表情の取れないマスクからその心を除くという観客の機会が、説明的なセリフで台無しです。

最初で最後の別れから、帝国は崩壊してエンディングへ行きます。

暗黒を体現していたベイダーは炎に包まれ、その光をルークは真正面から受けている。何とも感慨深いショットです。

くまダンスは良いとして、大団円の中ひとつ言いたいのは、これまた改変。

2、3でアナキン役のヘイデン・クリステンセンに差し替えられていますが、これもお粗末。そりゃ、同じ人だから整合性がとれると思ったんでしょうが、2つ問題がありますよ。

1つはもちろん、元々の俳優であったセバスチャン・ショウへの侮辱。この映画製作にかかわった人を存在すら消すとは何事か。

もう一つは、話の破綻。ルークの呼びかけにアナキンは戻った。そして正しき人として亡くなったのです。だとすれば、暗黒面に落ちる前の状態で現れては意味がない。それでは悪として死んだことになってしまうんですから。

まぁ良いですよ。元は良いんでね、改悪するのが悪い。

とにかく、スターウォーズの終わりは、父と子の話の終わりでした。

スペースオペラですけど、結局3作やってきたことは、「善が最後には勝つ」ですね。

立派なおとぎ話として、いまでも心躍る作品。私はとにかく、成長したルークが大好きです。

そんなところで、旧3部はすべて感想かけました。新3部は・・・好きな人は読まない方がいい・・・

それじゃ、また。

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