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「THE GREY 凍える太陽」”The Grey”(2012)

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映画レビュー
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「THE GREY 凍える太陽」(2012)

  • 監督:ジョー・カーナハン
  • 脚本:イーアン・マッケンジー・ジェファーンズ、ジョン・カーナハン
  • 原作:イーアン・マッケンジー・ジェファーンズ
  • 製作:ジョン・カーナハン、ジュールズ・ダリー、ミッキー・リデル、リドリー・スコット、トニー・スコット
  • 製作総指揮:ロス・ファンガー、ジェニファー・ヒルトン・モンロー、ビル・ジョンソン、アディ・シャンカー、スペンサー・シルナ
  • 音楽:マルク・ストライテンフェルト
  • 撮影:マサノブ・タカヤナギ
  • 編集:ロジャー・バートン、ジェイソン・ヘルマン
  • 出演:リーアム・ニーソン、フランク・グリロ、ダーモット・マローニー、ダラス・ロバース 他

「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」でのチームが再結成という感じに、カーナハンにニーソン、政策にはスコット兄弟が来ています。Aチームはね、ドラマ版が大好きなんですよ。

とまぁあちらが豪快なアクションに対して、今回は少し落ち着いてかつシリアスに。それでもニーソンの無双を期待する人も多いはず。

採掘現場の射撃手であったオットウェイ。家族のもとへ帰る採掘員とともに飛行機に乗っていたが、激しい嵐により墜落。

アラスカの雪の中、生き残った者。しかしそこはオオカミの縄張りであることが分かり、南へ脱出しなければならなくなった。彼らは自然の猛威の中サバイバルを始める。

ニーソンがでてるならと、最近はアクション盛り映画を期待されるようですが、今回そういった見方をすると中途半端。

もっと倫理、詩的な話に思えました。激しいアクションはほとんどなく、またオオカミの生態がよくわかる!というモフモフ映画でもないのです。

いうなれば少し抽象的な生と死の話でしょうか。

描写には所々好きなところがありました。ニーソンが雪の中目覚めるところ。今は亡き奥さんが寄り添い、美しく柔らかく暖かい。

しかし引っぺがされるように勢いよく現実へ戻されます。その作りがその後の過酷さにつながっていますね。

またオオカミにちょっと行き過ぎた仕返しをした後、森の中から遠吠えと白い息が狼煙のように立ち上るシーン。もはやファンタジーに見えまして、全体の話がどこか神話というかおとぎ話のようです。

ただそれで完成されているかというと、この作品はバランス感や流れがちょっと悪い気がします。

ここまで抽象的な絵を出してくれるのであれば、もっとそっちによってもいいかと。ニーソンは繊細な演技が元々の強さですし。オオカミに関しての恐怖描写も霊的です。

父の詩の話も唐突なつながりに感じましたね。

まとめると、自分には惜しい作品です。

生に投げやりになり、死のうとしていた男が、獣に姿を変えた死と対面する。そのとき、失った者たちそして自分のため、再び生に目覚める。

死ぬ覚悟のできていた男はここで、生きることを覚悟したわけです。今作で描かれるのはまるで寓話のようでした。

というところでおしまい。

ニーソンにはそこまでアクションしてほしくなく、また落ち着いた映画に出てほしいものです。

それではまた。

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