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「マイティ・ソー」”Thor”(2011)

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映画レビュー
Photo credit: Mark Fellman / Marvel Studios
Thor (Chris Hemsworth) in THOR, from Paramount Pictures and Marvel Entertainment. 

© 2011 MVLFFLLC. TM & © 2011 Marvel. All Rights Reserved.
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「マイティ・ソー」(2011)

  • 監督:ケネス・ブラナー
  • 脚本:アシュリー・エドワード・ミラー、ザック・ステンツ、ドン・ペイン
  • 原案:J・マイケル・トランジスキー、マーク・プロトセヴィッチ
  • 原作:スタン・リー、ジャック・カービー、ラリー・リーバー
  • 製作:ケビン・ファイギ
  • 製作総指揮:ルイス・デスポジート、スタン・リー、パトリシア・ウィッチャー
  • 音楽:パトリック・ドイル
  • 撮影:ハリス・ザンバーラウコス
  • 編集:ポール・ルベル
  • プロダクションデザイン:ボー・ウェルチ
  • 衣装:アレクサンドラ・バーン
  • 出演:クリス・ヘムズワース、トム・ヒドルストン、ナタリー・ポートマン、ステラン・スカルスガルド、アンソニー・ホプキンス 他

マーベルコミックのヒーローであるソーの初実写映画であり、MCU第4作品目。

今でこそソーは有名ですが、まあ当時は?って感じでした。北欧神話の神様で雷操るハンマー男。名前も設定も知られていなくて(まあMCUの初期全体に言えますが)、一般的には初対面みたいなもの。私もこの映画までソーの事は知りませんでした。

しかしMCUの広がりに合わせ、また「アベンジャーズ」(2012)へとつながることも存分に匂わせることもあり、今作もまた重要な作品であることは間違いないですね。

遥か昔に、オーディンの治めるアスガルドの戦士たちは、地球(ミッドガルド)を侵略しようとしたヨトゥンヘイムの軍勢と戦った。氷の巨人たちの手から地球を救うことに成功したオーディンは、彼らの力の源である箱を回収する。

時は流れ現代。オーディンの息子ソーの王位継承式が開かれていた。しかしその最中、氷の巨人が箱を奪おうと侵入。目論みは阻止されるが、晴れ舞台を台無しにされたソーは怒りが収まらない。制止を無視し、弟ロキや仲間と共にヨトゥンヘイムへ攻め込んでしまう。

さて、アイアンマンやハルクはテクノロジーのお話、キャプテン・アメリカも時代性はあれど地球の話。しかしこのソーの世界観と言ったら、扱いの大変さはすさまじく思えます。

神様でファンタジー、魔法も超能力や魔術も出てくるし、惑星移動やら魔獣も当たり前。そんな世界をしっかり描く上、それを上記のヒーローたちの世界とつなげなければいけない。

この点に関しては今作とても良い裁量で観客に飲み込ませていると思います。

序盤のソー追放までの話はいかにも史劇のようです。歴史ものというか。ジャンルとして確立させているため、変なノイズもなく楽しめますね。

それとキャストの演技や個人的に大きいと思うのはアレクサンドラ・バーンによる衣装。クリス・ヘムズワースのソーとしての姿も良いですね。キャラとしては今やヴィランとしてダントツ人気のロキの良さも。トム・ヒドルストンの人気のきっかけになった気もします。

アスガルド側ではそのようなテイストを持ちながら、地球へとやってくると今度はかなりコメディになります。ソーという異国の人が現代の地球にやってくることによって、カルチャーギャップの笑いがたくさん。

この処理はなかなか面白く、アスガルドと地球を舞台としてはしっかり分けながらも、シームレスに人物を移動させています。

地球に来るとMCUの広がりがかなり多くちりばめられていますが、邪魔にはなっていないのでOK。ここではひとりの人間、何か特別な存在ではなくなったソーの物語が始まります。

力を持つゆえに知らなかった力の意味や価値、ソーはここで思い知るわけですが、やはりジェーンの存在が大きいかな。

ソーは生まれながらに雷神で、オーディンの息子という約束された希望もあります。対してジェーンの役回りは、自分で一生懸命人生を捧げて研究をしている女性。

その情報や知識はすべて彼女の努力の結晶です。二人とも持つものを奪われてしまった者同士でも、ソーはジェーンから多く学ぶことがあるんですね。

初めて異国のものと触れ合い、初めて民の立場の者と会話したり飲み明かしたりする。そこでいかに自分が自分の世界もしくは自分のことしか考えていなかったかを思い知ることになったんです。

クライマックスにかけて、お話はまた歴史もののように。

王位継承と陰謀、兄弟の戦いなんてまさにそれらしい。素質を理解し、ハンマーを取り戻したソーの戦い。序盤では戦争上等、ヨトゥンヘイムぶっ壊すマンだった彼が、今度はそれの破滅を阻止しようと戦う。

もはや自分がアスガルドのみにいるのではなく、全世界に影響力をもつ存在であることを知り、オーディンの息子、雷神である責任があることを理解しています。

もともとスーパーではあったソー。今作は彼がさらにヒーローになるお話。

違う土地に言って、人とふれあって人生経験を積む。そんな成長日記的でもありました。変な鎧着て、赤マントでハンマー持ってるマッチョマン。

彼をうまいことジャンルの橋を渡らせて、MCUの世界に落とし込んでいるものです。

ソーも3作目「ラグナロク」で個別シリーズは終わりかな?成長していく彼をまた観たいですね。そんな感じで感想はおしまいです。それでは、また。

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