「ある殺人者の告白」(2014)

  • 監督:エリオット・レスター
  • 脚本:フレデリック・メンシュ
  • 音楽:マーク・T・トッド
  • 撮影:ピーテル・フェルメール
  • 編集:ニコラス・ウェイマン・ハリス
  • 出演:デイヴィッド・オイェロウォ 他

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「ブリッツ」のエリオット・レスター監督が「グローリー/明日への行進」などのデイヴィッド・オイェロウォを主演に迎え、母を殺害した男の独白を描く作品。

かなり小規模なワンシチュエーション、そしてデイヴィッド・オイェロウォ以外出演しないワンマンショー映画になっています。

今作はそのデイヴィッド・オイェロウォの演技が非常に高く評価されており、ゴールデングローブ賞では主演男優賞にノミネートをされています。

そもそもがTV映画であることからか、日本でも一般公開はされていないようです。

今回はAmazonプライムビデオにて配信されていたので主演目当てで鑑賞しました。

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ピーターは口論の末キレた。

彼はビデオ撮影で自身の想いを語る。

軍を抜けてからの精神的な混乱、母からの脱却を目指したこと、母に大切な友人関係を邪魔されたこと。

母を殺害したピーターはついに自分の自由を得たのだと、心を寄せる友人エドワードを夕食に招こうと準備を始める。

彼は現状の処理をし、家の模様替えをはじめ、来るべき晩餐に備えていくのだった。

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デイヴィッド・オイェロウォただ一人が画面上で、様々な視点から切り取られる完全ワンマンショー。

そして彼はそのリードとしての役目を果たすだけでなく、一人の役者の力がどこまで凄いのかを見せつけてきます。

彼でなければ成立しえなかったと思うほどに、このピーターの危うく重苦しい家での独白に引き込み、目を離せないまでに注目させるんです。

ピーターの独白だけで進み、事実は推し量ることしかできない。

いわゆる信用できない語り部ではあるのですが、しかし彼への同情もしてしまう。

あれの狂気的な精神状態は怖くなってみていられないと当時に、時に滑稽にも見えますね。

悲劇と喜劇は紙一重ともいいますが、ピーターが奮闘する様はコミカルであり破滅的です。

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この作品ははじまりからすべてが終了しています。

母を殺した事実から始まり、ただ行き着く先は決まっているなかでのピーターの独白が続いていくだけです。

選択肢はなく、逃避もできない。

家の中だけで進行するのもその閉じ込められ塞いでしまった人生を表しますが、OPから詰んでるのも個人的にはかなりキツイ(巧い)設定になっていると思いました。

とても舞台的と言っても良いのかもしれませんが、それでもオイェロウォのクローズアップや、開けたくないドア、画面内にははっきりと映さないことでの語りなどもありますので、必ずしもピーターの言葉だけで語られないのも良いと感じます。

箱の外から見れば、精神を病み母を殺害した男でしょう。

しかしただその箱の中に放り込まれ、ピーターを近くで観察するとなると、観客とこの殺人者には不思議な絆が生まれます。

それを強固にするのは間違いなくデイヴィッド・オイェロウォであり、今作は彼のワンマンショーとして炸裂する作品でした。

感想は短めですが以上です。

アマプラで短めの作品なので時間のある際に是非。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

それではまた次の記事で。

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