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「MEG ザ・モンスター」”The Meg”(2018)

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映画レビュー
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「MEG ザ・モンスター」(2018)

作品解説

  • 監督:ジョン・タートルトーブ
  • 脚本:ディーン・ジョーガリス、ジョン・ホーバー、エリック・ホーバー
  • 原作:スティーヴ・オルテン「Meg: A Novel of Deep Terror」
  • 製作:ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ、コリン・ウィルソン、ベル・エイブリー
  • 製作総指揮:ジェラルド・R・モーレン、チアン・ウェイ、ランディ・グリーンバーグ、バリー・オズボーン
  • 音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
  • 撮影:スティーヴン・ケンパー
  • 編集:トム・スターン
  • 出演:ジェイソン・ステイサム、リー・ビンビン、レイン・ウィルソン、クリフ・カーティス、ルビー・ローズ、ウィンストン・チャオ 他

スティーヴ・オルテンの小説を、「ナショナル・トレジャー」(2004)などのジョン・タートルトーブ監督が映画化。

主演には「トランスポーター」シリーズ、「エクスペンダブルス」シリーズなどのジェイソン・ステイサム。

またヒロインには「トランスフォーマー ロストエイジ」(2014)にも出ていた、リー・ビンビンが出演しています。

サメ映画が今見れる、しかも相手はステイサム。観るしかないので観てきました。けっこう若い人多かったですね。

ビックリするシーンもありますが、やたら怖いってよりは、ちょっとファンタジー感もあるので重いホラーではないです。

~あらすじ~

海難事故のレスキューチームを率いるテイラーは、ある時の救出作戦の最中、深海で巨大な何かに襲われ、部下を犠牲にしてしまう。

その何かの存在を訴えるも、彼は精神錯乱したと判断され、テイラーは仕事を辞めてしまう。

それから5年後。上海の沖合に建設された巨大な海洋研究所では、未知の深海を発見し探査機を送り込むが、巨大生命体に襲撃され連絡が途絶えてしまっていた。

そこで過去の腕前も含め、テイラーが再び救出へ赴くこととなるが、そこで観たのは、絶滅したはずの巨大な古代ザメ、メガロドンであった。

なんとかメガロドンの襲撃を避け逃げ帰るが、メガロドンはテイラーたちが通ってきたルートをたどり、近海に出てきてしまった。

感想レビュー/考察

このご時世にけっこうなお金をかけて作られたサメ映画であるこちら。

色々な派生をみせているサメ映画ですが、今回は古代の巨大サメが登場してスクリーンで大暴れしていました。

私もその暴れっぷり観たさに行ってきたわけですけども、その点に関しては満足です。

というかこの作品、期待に対してそのまま、それ以上でも以下でもなく返してくるタイプの作品でしたね。

B級映画のテンプレートみたいな脚本、登場人物は、近い時期に公開されたシェーン・ブラック監督の「ザ・プレデター」(2018)のようですよ。

ヒーロー、ヒロイン、テクニック担当や黒人、金持ち、アジア人などアイコンのステレオタイプと言うか、なんかもう生きているうちに何度も観たような人物の行動や描写演出が次々に出てきて、デジャヴが続く感じです。

これだけ聞くと、つまらないように思えるかもしれませんが、つまらなくはありません。

むしろ、変にB級映画から抜け出そうと、気取った演出や上手くいっていないアイディア、ツイストを入れていないその姿勢が逆にシンプルです。真っ直ぐモンスター映画として楽しめる作りになっていると思います。

この作品で楽しめるひとつは、もちろん古代の殺戮マシンメガロドン。

モンスター映画の常套手段、それこそ「放射能X」(1954)くらいからのもうクラシックな流れでメガロドンを紹介してくれます。

最初の救出作戦では音や損害状況で存在を示し、深海探査では影や体の一部をみせる。そしてメガロドン視点もあるし、海水浴場での大暴れも。

サメ映画としてはとてもシンプルなベース。だってサメがアホみたいにデカいだけですから。

頭が二つとか、砂を泳げるとか、竜巻になって襲ってくるとかじゃない、デカいだけ。なのであとは「ジョーズ」から続くような現実のサメの怖さとかとほとんど変わらないです。

もちろん、強靭すぎるアゴの力だったり、海面へのジャンプが並みのサメどころの迫力じゃない点など、メガロドンだからこその破壊力だって入れてあります。

さて、もう一つ楽しめるのは、メガロドンに対抗するジェイソン・ステイサムのステイサムっぷりです。

正直演じているキャラの名前を忘れてしまうほどに、もはやただのステイサム。

今までの「アドレナリン」だの「トランスポーター」シリーズだの「エクスペンダブルス」だので、なんだか染みついている無敵感。

ジェイソン・ステイサムという俳優がここまで築き上げてきたその人間離れしている強さや、死ぬわけがない感覚が、今回大きく働いているのです。

だって、画面にステイサムが映るたびに、意味の分からない安心感に包まれてメガロドンが怖くなくなるんですもん。

メガロドン単独ならモンスター映画ですが、ステイサムが出てくると途端に、ヒーロー映画にテイストが切り替わり、このスターの活躍を応援しなんならその無敵感に酔いしれます。

最後なんてもうゴッド・オブ・ウォーみたいな、海の怪物と戦う神話の英雄みたいな構図まであって、変なカタルシスが溢れてきましたw

端的に言えば、真っ直ぐB級サメ映画をやっている本作。ストレートに怪物、そしてヒーローの活躍が楽しめます。

地味な部分では、シャークタンクを用意したりなど、一方的にサメから逃げるだけではなくて、メカとかガジェットも登場させながら人間側からアクションを起こすこともひとつ楽しい部分。

後は、メガロドンが海底基地に噛みつくシーンで、女の子が遊んでいるボール型のおもちゃが床を転がる音が、ホラーっぽい音楽になっているなんてところは結構巧くて好きです。

素直に観るタイプのいいモンスター映画かと思います。興味があればおススメです。

感想はこのくらいです。それではまた~

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