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「死霊館のシスター」”The Nun”(2018)

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映画レビュー
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「死霊館のシスター」(2018)

作品解説

  • 監督:コリン・ハーディ
  • 脚本:ゲイリー・ドーベルマン
  • 原案:ゲイリー・ドーベルマン、ジェームズ・ワン
  • 製作:ピーター・サフラン、ジェームズ・ワン
  • 音楽:アベル・コジェニオウスキ
  • 撮影:マキシム・アレクサンドル
  • 編集:ミシェル・オーラー
  • 出演:タイッサ・ファーミガ、デミアン・ビチル、ジョナ・ブロケ、ボニー・アーロンズ 他

ジェームズ・ワン監督によってスタートした「死霊館」シリーズの最新作にして、原点へと迫る作品。

監督はコリン・ハーディ。

今回は主演に、「死霊館」シリーズで主役を演じていたヴェラ・ファーミガの妹である、タイッサ・ファーミガが出演しています。

あと、村人のフレンチーという青年がいるんですが、ジョナ・ブロケと言う俳優さんが演じていて、どっかで観たことあるなと思ったら、ポール・バーホーベンの「エル ELLE」でかわいそうな息子演じてた人でした。

シリーズものですけども、まあ独立しているお話とあって、スクリーンは小さめでも結構人は言ってましたね。

あと、若い女性が集団で観にきているのが目立ちました。男性客は少なめだったかも。

~あらすじ~

1952年のルーマニア。山奥にある修道院でシスターが首を吊って自殺した。

聖職者の自殺は大罪であるが、それ以上の何かを感じたバチカンは、調査のために超常現象に詳しいバーク神父と、まだ生涯宣誓をすませていないシスター見習いのアイリーンを送り込む。

最初に遺体を発見した地元の青年フランチーに案内され、山奥の修道院へ赴く一行だったが、そこで待ち受けていたのは聖なる領域に住み着いた邪悪であった。

感想レビュー/解説

死霊館から始まった作品群で、時系列としては一番最初になるので、一部の映像には過去作のものがありながら、今回はこれだけで楽しめるようになっています。なのでシリーズ未鑑賞でも大丈夫。

死霊館シリーズもユニバース化と言うか、ホラージャンルの中でブロックバスターへ近づいていきますね。

多数の主人公がいるというよりも、一つの邪悪とその時代の人間が長きにわたって戦うシリーズになっていますが、そうして大きな輪を伴ってくるとどうしても避けられないことに、今作も突き当たっていると感じました。

要は、大きくうるさくなるんです。

心霊現象がメインとして展開していた「死霊館」に比べると、今作はモンスター映画です。怪物が出てきて襲ってくる感じですね。

序盤こそは舞台となる修道院が不気味に映し出されていて、ふと映り込む何か、と言うような怖さが多用されているのですが、話が進めば進むほどに悪霊なのか悪魔なのか分からないゾンビみたいなのがけっこう出てきてうるさいです。

加えて、今回はホラーの演出としても、一つの作品内でのアイディアが不足していたように感じます。結構手法が同じで、途中からは同じパターンに飽きてしまいました。

カメラで人物をぐるりと囲むようなショットで、一周まわったらら何かが出てくる。

視線の先へとカメラをパンし、戻すと後ろに悪霊が。

気味の悪い修道院内の廊下とか、階段とか、それを映しているだけでも良いのに、やたらとカメラを動かすので動線の先に何か用意されている感覚がぬぐえず。

せっかくの特殊な舞台も、構造とか場所とかあまり活かされないままに終わってしまった印象。

音で脅かす系のホラーなので、飽きるのはありますが、それ以上に楽しみ切れなかったのは、ノイズが多いからです。

純粋に楽しむにしろ怖がるにしろ、余計な疑問とか、スッキリしないことがあると上手く画面ないに入り込めないんです。

特に気になってしまったのが、今作の悪魔ヴァラクが何がしたいのかイマイチわからないところ。ロジックがおかしいというか・・・

とにかく人間に憑依して、この修道院から出て世界へ進出したいわけですよね。

それはオープニングで殺される修道長がいっていたことですし、それを防ぐために、シスターが「エンド・オブ・デイズ」のシュワちゃんよろしく、自己犠牲によって憑依を防いだわけです。

なら、フレンチーが修道院に来たその時に、誘惑でも幻覚でも仕掛けて乗り移ってしまえばいいわけです。

それに、正体を知られたり地獄の門を閉じる方法やそのアイテムを探されるよりも前に、さっさとシスターでも神父でもに憑依してしまえばいい。

最後の戦いも、最終シーンで明かされる悪の解放を観てしまうと、何をしていたのか分かりません。六芒星までアイリーンを誘い込んだ理由も不明です。

悪魔の動きとか強さとか、ベースに置く部分が弱かったのかなと思います。

人物は役に立たない神父は置いておくとして、アイリーンもフレンチーいいキャラだったと思います。

俳優陣や舞台、美術などは素敵なんですが、それを動かしていく脚本に難があったのかなと思いました。

心霊的な、寒気のする怖さではなく、このままモンスター映画になってしまうのか、少し不安に思いましたね。感想はこれくらいです。

とりあえずビックリするタイプで怖がりたい方は映画館へ。それでは~

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