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「三十四丁目の奇蹟」”Miracle on 34th Street”(1947)

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映画レビュー
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「三十四丁目の奇蹟」(1947)

  • 監督:ジョージ・シートン
  • 脚本:ジョージ・シートン
  • 原案:バレンタイン・デイヴィス
  • 製作:ウィリアム・パールバーグ
  • 音楽:シリル・モックリッジ
  • 撮影:チャールズ・クラーク、ロイド・エイハーン
  • 出演:エドマンド・グウェン、モーリン・オハラ、ジョン・ペイン 他

クリスマス映画としては私の中でお気に入りであり、毎年観るのが定番の作品。

クリスマス、サンタクロース、子供と大人。暖かく核を突くような映画です。アッテンボローでリメイクもされていますが、やはりこっちが好きですね。

アカデミー賞では助演、脚色、原案を受賞しています。

ニューヨーク34丁目のお店、メイシーズ。

クリスマス商戦に燃える中、人事担当のドリスはある老人をサンタ役の代役に使うことに。サンタっぷりは文句なく、心から子供を想う老人はメイシーズの看板となり、売り上げも好調に。

ドリスは素性を知ろうと面接をしてみるが、老人は自分をクリス・クリングル(サンタクロース)と名乗り、本物だと言う。彼は妄想癖なのか・・・それとも?

精神科医によってついに老人は裁判にまでかけられてしまう。ここにある奇蹟が。

クリスマスを舞台にしたコメディドラマでありますが、そこには成長や現実と創造、そして信じる力が込められているように感じます。

エドマンドのサンタクロースは本当に好意的で、気の良い老人。子供や人の幸せを感じ喜べる優しい人物です。

精神科医が事実上悪者の位置ですが、この作品におけるカウンターはやはりドリスです。彼女は現実主義で夢を見ず、娘のスーザンは子供らしくなく冷めています。

サンタクロースは現実なのか?

誰しもが子供のころ信じ、あるとき知ること。それが成長。ある意味サンタクロースという存在は教育です。

夢と想像のシンボルを、自ら現実的な目で見なければいけません。

ではその成長を終えたとき、過去を切り捨てるのでしょうか?

私はそれは無いと、してはいけないと思いました。

事実冷めていたスーザンは老人と過ごし、夢みることと想像する楽しさを教えてもらいます。

たとえ現実を知る成長を経ても、想像することとそれを信じることは大切です。作品ではその力が奇跡を起こしましたし。

クリスマスは企業の商戦用イベントでも、子供への現実教育の場でもありません。

夢のようなことを想像し信じる。そうして心を幸せにする。それがクリスマス。

暖かなクリスマスに是非観て欲しい映画ですね。

それではおしまいで、また~

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