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「地上より永遠に」”From Here to Eternity”(1953)

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映画レビュー
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「地上より永遠に」(1953)

  • 監督:フレッド・ジンネマン
  • 脚本:ダニエル・タラダッシュ
  • 原作:ジェームズ・ジョーンズ
  • 製作:バディ・アドラー
  • 音楽:ジョージ・ダニング、モリス・ストロフ
  • 撮影:バーネット・ガフィ
  • 編集:ウィリアム・ライオン
  • 出演:バート・ランカスター、モンゴメリー・クリフト、デボラ・カー、フランク・シナトラ、ドナ・リード 他

フレッド・ジンネマン監督作で、アカデミー賞では8部門も獲得。

「ローマの休日」を抑えましたからすごいわけです。上には印象的な波打ち際でのキスシーンをあげました。本当に記憶に残る美しいショットですよね。

やたらと宣伝文句には真珠湾攻撃、パール・ハーバーがうたわれますが、正直それが背景の映画かと言えば微妙なところ。見どころはジンネマン監督らしい濃い人間ドラマですよ。

1941年、ハワイの軍基地に元はラッパ隊の名手であったプルーイットが転属してくる。

上官がボクシングをさせようとしたのを断ったことから、プルーイットは虐待的な扱いを受けるように。唯一の味方は陽気な男マジオ。

そしてウォーデン曹長も密かにプルーイットの愚直さを気に入っていた。曹長は役立たずの上司や軍の規則に疲れ、今は上官の妻カレンと不倫している。

そんな中、プルーイットも町のクラブで働くロリーンと恋に落ちる。

戦争を背景にしたロマンス。いうなれば軍と愛です。

ここでは人間ドラマが繊細に描かれ、行き場のない閉塞感のようなものが感じられる、少し哀しいロマンスが繰り広げられます。

人物描写はさすがです。プルーイットがボクシングをやらない理由と反骨のような軍に対する精神。ウォーデンは将校のような兵を大切にしない上層部が嫌い。

カレンは愛を探すも、軍人ばかり渡り歩き、ある理由から結局は愛を得られないと絶望している。そしてマトモになりたいロリーン。

それぞれの人間模様が各所に表れ、人間ドラマを盛り上げますね。

すべてはこの軍、基地、ハワイ(島)という閉じられた世界が舞台。

そこでは意味のない縦関係や権力とこびへつらいがあります。それにどうしても従えない男、うわべで協力し、心では自分を貫く男。その世界にとらわれて愛に飢える女。場から出られず、迷う女。

そういった束縛の中で、それぞれ大切なものを失ってしまうのです。

そしてまたその嫌いなものとの関係も現実的。

自分を痛めつけ、友まで奪った軍に、プルーイットは最後戻ります。指揮官など上の者が嫌いで、絶対にならないといったウォーデンも、攻撃時には指揮をとりました。

皮肉なことに、そのせいで彼らは命を落としてしまうんです。

狭い世界の中でもがきながら、愛し合う人々。

カレントロリーンはその思い出を自分の理想と交錯して語ります。それはなかったことにしたいのか、嘘までついても?いやほぼ絶望していた閉塞の中で見た、理想なのかもしれません。

きつく締められた心は解き放たれ、まさに永遠になっていくと私は思います。

ジンネマンと珠玉のキャストで贈られる、悲哀なるロマンス。

真珠湾攻撃は無くてもいいくらいです。実際最後の1エピソードくらいの扱いですし。とにかく人間模様の卓越した語りを見るべきと思います。

というわけで戦争ロマンスでした。クリフトって葛藤するの本当に似合いますね笑

ではまた~

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