「オーシャンズ8」(2018)
作品解説
- 監督:ゲイリー・ロス
- 脚本:ゲイリー・ロス
- 製作:スティーブン・ソダーバーグ、ジョージ・クルーニー
- 音楽:ダニエル・ペムバートン
- 撮影:アイジル・ブリルド
- 編集:ジュリエット・ウェルフラン
- 出演:サンドラ・ブロック、ケイト・ブランシェット、アン・ハサウェイ、ヘレナ・ボナム=カーター、リアーナ、オークワフィナ、ミンディ・ガリング、サラ・ポールソン、リチャード・アーミテッジ、ジェームズ・コーデン 他
スティーブン・ソダーバーグ監督が送り出したオーシャンズシリーズ。3作製作されたシリーズが、今回リメイク&リブートという形で帰ってきました。
今回監督を務めるのは、「ハンガー・ゲーム」(2012)のゲイリー・ロス監督。そういえば昨年マシュー・マコノヒーとマハーシャラ・アリが出演していた「ニュートン・ナイト」の監督ですね。
主演はサンドラ・ブロック、ケイト・ブランシェットにアン・ハサウェイに、ヘレナ・ボナム=カーター・・・そう、今回はオーシャンズが全員女性というのが特徴です。
実際オーシャンズシリーズのファンでもなんでもないですけど、まあファッションとかがよさそうなので観に行ってきました。
公開週の土曜ですが、結構人も多く、若い人が観に来ていましたね。
~あらすじ~
あのダニー・オーシャンの妹であるデビーは、長い服役生活からやっと出所し、二度と犯罪行為にはかかわらず、静かな人生を送ると誓った・・・のだが、そんな気は彼女にはさらさらなく、出所してさっそくいろいろな店で商品を盗み出す。
彼女にはある計画があり、それを成し遂げることにつよくこだわっていた。
まず彼女は昔からの仲間であるルーを口説き落とし、次々に仲間を増やす。
彼女の狙いは、ファッションの祭典メットガラで、厳戒態勢に置かれた幻のダイヤモンドのネックレスを盗み出すことだった。
感想レビュー/考察
「オーシャンズ13」が2007年公開と考えると、10年以上のスパンを開けて再びケイパー物の有名作品がリブートされたわけですが、今回は全員が女性キャストになりました。
オーシャンズ11のリメイクのようでありつつ、ダニーがしっかり言及されるので、続き物でもあります。
しかし、シリーズを観てるか否かは正直あまり関係ないので、気楽に観に行って良いです。
この気楽な感じが、今作を良く表していると思います。
シリーズものやフランチャイズが溢れる昨今で。観ていてちょっと疲れるような気がするんです。これは2作目のアレだとか、こいつは1作目に出てきたキャラだとか。
しかし今回はすごくシンプルというか、とにかくリラックスして楽しむことだけに絞り混んでいて、作品自体は一時期量産されていたエンタメ一本の薄味映画なのに、今はそれがとても良いなと感じるんです。
一応はツイストというか、仕掛けを脚本に盛り込んでいますが、それもひとつだけにしていますし、裏切りとか勢力を沢山出すとかもせず、スッキリしてます。
味わい深いものではないんですが、退屈でもなくちょうど良いです。このくらいの映画って久しぶりに見た気がします。
正直女性ばかり集める必然性も良くわからないですし、各キャラクターにすごいドラマ性も感じないのですけど、でも誰がどんな担当かは分かりやすいですし、そこは女優陣の力と彼女たちのアンサンブル、そしてファッションショーのような衣装の楽しみで引っ張ってくれます。
とりわけ良いのは、言うまでもないですがケイト・ブランシェットでした。何着てもカッコいい。スカジャンでも、料理人の格好でもイケテる。スゴい。
それと、サンドラ・ブロックが演じるデビーとの仲良し具合も絶妙です。
レストランのシーンがドキッとしましたね。
食いつかせる描写はメタ的にも洒落が効いてますけど、ちょっしたエロスも感じさせています。ソーシャルとセクシャルの瀬戸際みたいなものは、考えてみると女性だから表現できるのかもしれません。
あと個人的にはサラ・ポールソンのキャラを入れてきたのはかなり良かったと思います。
元犯罪者という点ではデビーと同じ(デビーは現役か)ではありますが、彼女のママさん役がはまっていることもあり、またそういう大人しくて優しい女性も犯罪集団に普通に入れるのが多様性があっておもしろいかと。
みんながみんなナイトクラブ系かストリート感がある奴って訳じゃないんでね。
すごいあっさりした感想にはなりますけど、最近は見かけなくなったような軽いタイプの娯楽作品。全方面濃すぎないので、誰でもシンプルに楽しめると思います。
正直ダメそうと思って観たのですけど、女優陣の華も楽しく、重たくなさがちょうど良い作品でした。
ということでおしまい。
それでは~
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