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「シンドバッド7回目の航海」”The 7th Voyage of Sinbad”(1958)

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映画レビュー
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「シンドバッド7回目の航海」(1958)

  • 監督:ネイザン・ジュラン
  • 脚本:ケネス・コルブ
  • 製作:チャールズ・H・シニア
  • 音楽:バーナード・ハーマン
  • 撮影:ウィルキー・クーパー
  • 視覚効果:レイ・ハリーハウゼン
  • 出演:カーウィン・マシューズ、キャスリン・グラント、トリン・サッチャー 他

特撮畑の神様と名高いレイ・ハリーハウゼン。

残念ながら2013年に他界してしまいましたが、彼の残してくれたモンスターたちは今でも、彼と共に私たちの心に生きています。

彼の手がけた中でも有名なのがシンドバッドシリーズ。今作はその1作目に当たり、今でも人気の高いサイクロプス、骸骨剣士が登場です。

私は子供のとき、テレビで観たのですがそのすさまじいリアルなミニチュア特撮に惚れました。わくわくするとはこういう事だと心底思ったものです。

バグダッドの王子であり伝説の船乗りシンドバッド。

婚約したパリサ王女を連れ航海していると、地図にない島を見つける。食料のため上陸すると、黒魔術師がランプを持って逃げている。

島に住む一つ目の怪物、サイクロプスに追われていたのだ。彼をなんとか助けたが、この魔術師ソクラの持っていたランプはサイクロプスに持って行かれてしまった。

子どもの好きな物語の集合のような話です。シンドバッドはアラビアンナイトの中の登場人物ですが、サイクロプスやドラゴン、魔法のランプなどは様々な神話伝説から登場していますね。

特撮が目玉のアドベンチャーですので、話は簡単です。

冒頭からソクラの悪さが判明しますし、シンドバッドらは純粋なヒーロー型の主人公です。序盤からサイクロプスが出てくる上に、ジーニーと彼の作る魔法のバリアがお見事。子供たちはこの冒険映画にぐっと心つかまれることでしょう。

都でメデューサ的な魔物に女性を変えますが、あの動きもデザインも良いですね。おぞましく奇怪で、死や呪いのようなものを色濃く感じます。この先の冒険への暗示でしょうか?

私の好きなサイクロプス。デザインが良いでしょう?シンプルかつ特徴的。有名なモンスターですが、しっかりこの映画のものだと分かるのです。

神話の半神でなく、怪物としてのほうを採用していますね。人間を襲う化け物との戦いはよく撮影されており、細やかな動きと俳優らの動きをしっかり合わせ、迫力あるシーンが多いです。

ある程度の撮影の制約があるので、モンスターと人間が舞台のように横並びになるのは仕方ないですがね。

ドラゴンとのファイトも迫力満点。こういったところはミニチュアといえどもそこにある本物だから出せる味です。神話の絵本が動き出したような素敵な映像が見れました。

ダイナメーション炸裂するのはやはり終盤での骸骨戦士との剣戟です。

この恐ろしい様相の髑髏が機敏に動いて役者と殺陣をする様は感服の仕上がり。昨今のどこかずれのあるCGキャラとのものよりも私は好きですね。

勧善懲悪の物語。様々な試練を受けつつも、機転を利かせて乗り越え、悪をやっつける。

お姫様を救い、奴隷だった妖精を開放する。90分ほどの見やすい尺、真っ直ぐな冒険に、精巧でインパクトあるミニチュア特撮が盛り上げてくれる、子供心踊る映画です。

特撮好きなら是非見てほしいものですよ。

それではここらでおしまいに。では~

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