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「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」”Guardians of the Galaxy”(2014)

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映画レビュー
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「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(2014)

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作品解説

  • 監督:ジェームズ・ガン
  • 脚本:ジェームズ・ガン、ニコール・パールマン
  • 原作:ダン・アブネット、アンディ・ランニング
  • 製作:ケヴィン・フェイグ
  • 製作総指揮:ルイス・デスポジート、アラン・ファイン、ヴィクトリア・アロンソ、ジェレミー・レイチャム、ニック・コルダ、スタン・リー
  • 音楽:タイラー・ベイツ
  • 撮影:ベン・デイヴィス
  • 編集:クレイグ・ウッド、フレッド・ラスキン、ヒューズ・ウィンボーン
  • 出演:クリス・プラット、ゾーイ・サルダナ、デイヴ・バウティスタ、ヴィン・ディーゼル、ブラッドリー・クーパー 他

アベンジャーズなどのマーベル・スタジオからの最新作です。映画ファンの間では話題で、概ね絶賛が多いですが、一般はどうでしょう?友人は「アライグマのやつ?」と言ってましたが。

今年のアメリカでの興行収入は断トツで1位。マーベルは「キャプテン・アメリカ ウィンターソルジャー」と、「アメイジング・スパイダーマン」(こっちはまぁソニーですが)の2本に続いて公開の今作。

今回は新たなヒーローたちの登場です。

って、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは有名なんでしょうか?私は聞いたことありませんでした。アメコミに詳しくは無いのですが、どうなんでしょうかね。

監督はジェームズ・ガン。彼は「スーパー」(2010)を以前撮っていますね。自分は真っ先に「スリザー」(2006)思い出しましたけどw

主演のクリス・プラットは今年の映画の中でも大好きな「レゴ®ムービー」で声優を務めていました。

~あらすじ~

地球人の少年ピーター・クイルは子供のころ母と死別、その直後に宇宙人にさらわれてしまい、銀河のギャングであるラヴェッジャーズの一員として育つ。

成長した彼は1人好き勝手に行動し、ある以来から大変価値のあるオーブを回収する。しかし、その道中同じくオーブを狙う集団に襲撃され、さらに女暗殺者などもそのオーブを狙ってくるのだった。

実はオーブには、この銀河を滅ぼしかねないパワーが備わっているというのだ。ピーターは正直報酬にしか興味が無かったが、このオーブを巡る争いに巻き込まれていく。

感想レビュー/考察

この「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」、とにかく楽しかった。

冒険とかスリルのエンターテイメント。純粋にワクワクする楽しい映画。

たくさんの人が言うように「スター・ウォーズ」(1977)の驚きと感動を思い出させるスペース・ファンタジーでした。もちろん似ていてもちゃんと”らしさ”を持ったものです。

まずオープニングから「えっ?!」となる今作。宇宙船から謎の遺跡のような場所に入る主人公。いきなりヘッドフォンをかけたと思ったら、80年代風のポップソングで踊りだす!

ここでもうそういう映画なんだって感じと、心躍る高揚感がすごいです。なんというかただ楽しいことが始まった感覚。

全編このノリで、コメディチックにテンポよく進みます。なんだかんだで集まり、いやいや組むことになるチームですが、ここはそれぞれ初登場の割にうまく個性を出しています。

CMではやたらアライグマのロケット、木のグルートが推されていますが、女暗殺者のガモーラと怪力男のドラックスもそれぞれ良いキャラしてます。

地球の出身が主人公だけなこともあり、観ている観客に伝わるジョークやサインが伝わらなかったり。カルチャーギャップな面白さがありますね。

それぞれがギャグとして機能しながらも、同時進行でキャラの性格紹介にもなっているスマートな語り口で、ダレることなく進むのは非常に巧い作りだと思います。

そしてこの映画、すごいのが”生きた銀河”感だと思うんです。

惑星の自然も町も、暮らしている感覚がしっかりある。店もあるし国ある。みんな食べたり飲んだり寝たりします。けっこうこういう描写って好きなんです。

宇宙や船のデザインもすっごくステキ。上は主人公が乗る船ですがこの魚みたいなカラフルさに鳥のような羽っぽさ。他にも面白いデザイン、そして見たことないアイディア(特に終盤の船をたくさん使う連携)もたくさん見られます。

さきほどの「スター・ウォーズ」の驚きと言うところは、使われる70、80年代の音楽にあると感じます。「スター・ウォーズ」ではSFに壮大なクラシック音楽を合わせたりすることが新しくて古い感じがありました。

この映画もCGで生み出される世界にちょっとオールドファッションな、でもなんかカッコいいポップミュージックがすごくいいバランスで調和しています。

それぞれの楽曲も、その歌詞がシーンにあっていて、最後のひとつ前に流れる”Ain’t No Mountain High Enoguh”では、遠く離れてしまった母への想いが炸裂します。涙がぽろぽろと出てきましたよ。

家族を失い、体を失い、癒えるはずのない傷を負った主人公たち。

人につらく当たるのも、何かと軽口をたたくのも、そうした傷を隠す行為です。

一人きりでは耐えられないその痛みですが、手を取り合えば、みんなと一緒なら耐えられる。同じ痛みを分け合う事で生まれる絆。その力は銀河の秘石だって超えてしまう。

非常に繊細で愛にあふれた熱い展開に、私はグッときました。

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」は新時代の幕開けと言っていい衝撃のSF映画。

スペース・ファンタジーの歴史に残り、かつヒーローものとしても史上最高レベルの傑作だと思います。

もちろんマーベルシネマティックユニバース作品なので、「アベンジャーズ3」にかかわってくる予定だったと思います。

ここに新たな銀河が生まれ、これからの宇宙物語への希望となってくれる、そんな素晴らしい作品でした!

まだ見ていない方は是非!それではまた。

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