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「タイタンの戦い」”Clash of the Titans”(1981)

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映画レビュー
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「タイタンの戦い」(1981)

  • 監督:デズモンド・デイヴィス
  • 脚本:ビバリー・クロス
  • 製作:チャールズ・H・シニア、レイ・ハリーハウゼン
  • 音楽:ローレンス・ローゼンタール
  • 撮影:テッド・ムーア
  • 編集:ティモシー・ギー
  • 出演:ハリー・ハムリン、ローレンス・オリヴィエ、マギー・スミス、バージェス・メレディス 他

ギリシャ神話のペルセウスの伝説を描く映画。

ハリーハウゼンの最後の劇場作品にもなりますね。2010年にはリメイクされたんですが、そちらにはリーアム・ニーソンやレイフ・ファインズやらが出てますね。

ニーソンのゼウスは良いんですが、どうもリメイク版はそこまで好きではない・・・

こちらの作品はやはりなんといっても成熟した特撮がとてもすばらしく、怪物メデューサのシーンはその出来と恐ろしさでとても有名です。

ギリシャのアルゴス王は、娘のダナエがゼウスにより妊娠し男の子を生んだことに激高、ゼウスをののしり、ダナエと生まれたばかりのペルセウスを海へと投げ入れた。

それを見たゼウスは怒り、兄のポセイドンに命じて海の怪物クラーケンを放ちアルゴスは滅んだ。

長い年月が経ち、海の女神であるテティスの息子カリボスは美しいアンドロメダ姫と婚約をしていた。しかしカリボスの粗暴さがゼウスの怒りを買い、彼は醜い怪物へと姿を変えられてしまう。

テティスもこれに嘆き、成長したペルセウスを使い復讐を考えた。

お話的にはめちゃくちゃな感じもあります。そもそもテティスがペルセウスを召喚しなければ、カリボスが殺されることもないとか・・・

といってもこれはギリシャ神話ベース。少しでも知っている方なら、あの神話のめちゃくちゃ具合は知っているでしょう。象徴的娯楽であってそこまで巧みな物語ではありません。そもそも神話からの変更点は多くありますし。

では、この映画になにを見ればいいのか?答えは簡単。

ギリシャの英雄、神々、そして強大なスケールや恐ろしいモンスターたちです。その点、この映画は楽しめます。

やはり成熟した特撮技術。アルゴス最後の日も良いですが、まぁモンスターが見どころ。私は一番気に入っているのは、中盤のメデューサ。

照明は赤々と光る炎のみで、影が多くはっきりと見せないスタイル。動きの気味悪さや造形のおぞましさ。目が光るその瞬間にのぞくあの顔の怖さ。これぞモンスターです。

さて、人間のほうは・・・まぁあんまり。それよりも神様たちのほうが観ていて面白い。

もとと同じく、正直人間より人間臭いギリシャの神々。

嫉妬、愛情、怒り。すごく個人的な理由で人間たちを困らせる。この臭さがなんともいえずギリシャ神話らしいといえばらしいのです。人間はおもちゃのようなもので、個人的な都合で生かされたり死んだり。

しかしせっかくですので、神様の絶大パワーが観たかったかな。ウルトラマンしてもいいですし、ゼウスの雷でも天の雲の上から落とすとか観てみたかった。

クラーケンはとてもいい造形です。こういう悪魔像とかありそうです。リメイクのクラーケンはゲームキャラっぽくてあまり好きではなく。

醜さが絶妙な本作のものがすき。

石にされて絶命エンドなのでそこまでバトルはしませんが、海からぬっと顔を出す少しレトロな演出はぎょっとする気味の悪さがあっていいですよ。

ペガサスの天を駆ける姿と合成もなかなか頑張っていますしね。

お話に期待せず、おとぎ話と思ってみるのが良いでしょう。見どころはやはり神話モンスター。ちょっと怖いのがまた良いのです。特撮怪獣映画をまとめてみる際には今作を忘れずに。

そんな感じな軽い感想でした。それでは~

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