「レゴ・バットマン・ザ・ムービー」(2017)

  • 監督:クリス・マッケイ
  • 脚本:セス・グラハム=スミス、クリス・マッケーナ、エリック・ソマーズ、ジャレッド・スターン、ジョン・ウィッティントン
  • 原案:セス・グラハム=スミス
  • 原作:ボブ・ケイン、ビル・フィンガー
  • 製作:ダン・リン、ロイ・リー、クリストファー・ミラー、フィル・ロード
  • 製作総指揮:マシュー・アシュトン、ジル・ウィルフェルトスティーブン・ムニューチン
  • 音楽:ローン・バルフェ
  • 編集:デイヴィッド・バロウズ、マット・ビラ、ジョン・ベンゾン
  • 出演:ウィル・アーネット、マイケル・セラ、ザック・ガリフィアナキス、レイフ・ファインズ、ロザリオ・ドーソン 他

2014年に公開された、デンマーク製のおもちゃレゴブロックを題材にした映画「レゴ®ムービー」。その中に登場したミニフィギュアの一人、バットマンがスピンオフになってスクリーンに帰ってきました。

監督を務めるのは、前作「レゴ®ムービー」で編集を担当していた、クリス・マッケイ。

この人長編映画とかはそんなにやってない?のですけど、あの「ロボットチキン」シリーズを撮ってたらしく、今作を観て、なるほど抜群に適性のある人だったのだと納得しました。

主演には前作同様、ウィル・アーネットがバットマンを。そしてロビンには「JUNO/ジュノ」(2007)や去年の「ソーセージ・パーティ」のマイケル・セラ。また宿敵ジョーカーにはザック・ガリフアナキス、執事のアルフレッドのはレイフ・ファインズ、バーバラ・ゴードンにはロザリオ・ドーソンが出演。

昨年夏のコミコンでトレイラーを観て、そして北米公開の2月よりずっと待ってたこの作品。

「レゴ®ムービー」があまりに大切な一本になった私としては、とにかく楽しみな反面、前作のようにいけるか不安でもありました。

字幕を観てきたのですが、子供も少し、あと外国人一家がけっこう来てましたね。みんなして笑って、そして私は泣いてしまったw

犯罪が吹き荒れるゴッサムシティ。極悪人のジョーカーが、たくさんの犯罪者を引き連れ大暴れ。

しかし、ゴッサムにはバットマンがいる。宿命の対決と意気込むジョーカーだったが、バットマンは「お前なんか特別でもなんでもない」とバッサリ切り捨てる。

その後、新しくゴッサム市警の署長になったバーバラ・ゴードンの前に、再びジョーカーが現れる。バットマンが食い止めに入るのだが、なんとジョーカーは自首してしまうのだった。

犯罪の無い街で、暇になったバットマン。

すると今度は、引き取った孤児ディック・グレイソンの父親代わりを務めることになった。

レゴムービーのような奇跡はさすがに起こせない・・・と思っていた私が間違っていました。

この自己主張の激しい超ナルシストな自警員を取り巻く世界。様々なキャラクターのショーケースとしてもすごい情報量で楽しいのですが、何より心、愛がすごく詰まっていた。

おそらくこれだけ振り切っているとするならば、バットマンの今までの映画、TVドラマ、コミックやキャラクターまで、ある程度観たことがあったり知識があった方が、より楽しく観れるとは思います。

さらに言えばワーナーの映画も少し知っていると良いかもです。しかし、そういったものに頼り切った、ファンサービスだけの作品ではありませんでした。

すっごいマイナーなキャラのミニフィグ、映画ネタ、それからバットマンというキャラクターの歴史などのメタネタまで盛り込まれていて、最後まで笑ってみていました。ウィル・アーネットのハスキーボイスで繰り出される超下らないバットマンの子供じみた言動などバカらしくて最高です。

相変わらずレゴで作られた世界は観ていて本当に楽しい、特別な映像体験でして、ただでさえものとしての情報量が多い上に、今作ではキャラクターという情報まで乗っかってくるので、正直一回観ただけではすべてを把握することはできないですねw

前作に比べてはっきり言えるのは、アクションが満載なこと。OPから全開にいろいろなヴィランが登場し、バットモービルもバットウイングも出てきて、バットマンの大活躍が観れますね。

さすがスーパーヒーローだけあって、そういった面では前作より格段にパワーアップしていると言えますね。そこにも色々とアイディアがあり、これは今作で一番燃えるところでもあるのですが、本当に素晴らしい連係プレイが見れます。

出てくるビルドも本当に色々ありまして、今回はマスタービルドそのものがアクションになっているところも楽しめました。スカットラーのアイディアが最高ですw

たくさんのアクションをしつつ、絶え間ないギャグがテンポよく繰り出されそしてどれも上手く機能していると感じました。

台詞も過去作の有名なものから引用されたり、あと個人的にロビンの初登場時の、”Everyone calls me dick”がハマったw ディック・グレイソンだからまあディックだけど、それは違うやつや!w

さてと、正直言ってこの作品はバットマンという創造物を主人公にしたもので、いままでの全てのバットマンが集まった記号として作られています。

マントを纏った怪人、ゴッサムのコウモリ、クライムファイターに闇の騎士・・・

全てをメタ的に取り込んだ上で、作品はバットマンを本当の敵に、バットマンというアイコンに立ち向かわせます。

主題としては予告からわかるように、バットマンが再び家族を得ていくわけですね。それはそれで、思わず目頭が熱くなるようなものでした。

「ボクも家族写真が欲しいな。」とか、ロビンかわいいし泣ける・・・

昨今のバットマンが、まあフランク・ミラーのTDKRとかからなのかな?シリアスで孤独なクライムファイターになっていますね。

私としては、世界がこのヒーローにそれを求め背負わせている感覚がありまして。この作品はそういう面では、彼に再び家族を与えているのがすごく好きなんです。

そしてこのバットマンの再生は、それだけにとどまりませんでした。

私が観たかった、バットマンが再びファミリーを持つ姿。それはそれで美しいのですけども、今作はそれ以上にいろいろと見せてくれます。

アルフレッドという守護者。ジョーカーを通して見るヒーローとヴィランの普遍性。

バットマンという創作物は、それだけで完成したものではないのです。

やはりヒーローはヴィランがいなくちゃ!そしてサイドキックとの連携がカッコいい。

大量に投入されるマイナーキャラや、マシンなども、ただのオタクへのサービスじゃない。必然なのです。そういう一つ一つのものが、バットマンという作品の歴史であり一部なのですから。

だからこそ、そういったバットマンを構築する一つ一つがくっついて、みんなで力を合わせる姿が最高に熱く感動的です。レゴだからこその表現ですしね。

バットマンがたくさんくれた。だからバットマンにも与えるのです。

そしてこのバットマンの世界は、みんながいてこその世界。どれもがこの素晴らしい世界を構成するピースであり、欠けていたら完成しない。

「すべては最高!みんなで一緒に!」

バットマン映画として、そいてヒーロー映画としても至高の1作ではないでしょうか。

いいですか、ミスターフリーズが氷で作った坂をクレイフェイスが駆け上がりハンマーアームを炸裂させるんですよ?アルフレッドにキラーモスが連係プレイをするんですよ?

そしてバットマンとジョーカーが手を取り力を合わせるんですよ?そんなバットマン映画他に観れないですよ。

バットマンよありがとう。そしてこれからもよろしく。

いつも闇の騎士でいて、ロビンたちと楽しく、たくさんのおかしなヴィランとゴッサムで戦い続けてくれ!バットマンが笑って終わる、素敵な映画でした。

ということでおしまいです。この作品結構曲が良いので、歌詞も注目です。ED後の”I Found You”は原詩が素晴らしいので是非。

長くなってしまいました。これで感想はおしまいです。それでは~

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です