「X-MEN:ダーク・フェニックス」(2019)

  • 監督:サイモン・キンバーグ
  • 脚本:サイモン・キンバーグ
  • 原作:スタン・リー、ジャック・カービー
  • 原案:ジョン・バーン、クリス・クレアモント、デイブ・コックラム
  • 製作:トッド・ハロウェル、サイモン・キンバーグ、ハッチ・パーカー、ローレン・シュラー・ドナー
  • 製作総指揮:スタン・リー、ジョシュ・マクラグレン
  • 音楽:ハンス・ジマー
  • 撮影:マウロ・フィオーレ
  • 編集:リー・スミス
  • 出演:ソフィー・ターナー、ジェシカ・チャステイン、ジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンス、ニコラス・ホルト、タイ・シェリダン 他

dark-phoenix-movie-2019

長らく続いてきたスーパーヒーローチームX-MENのシリーズ最新作にして完結編。20thCenturyFoxが送るX-menとしては最後の作品となり、「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」からのキャストもこれにて卒業ということになります。

新しいシリーズメインキャストが揃い、今回は悪役にジェシカ・チャステインが参加です。こういうブロックバスターで彼女が観れるのは結構新鮮ですね。

マーベルの「アベンジャーズ/エンドゲーム」の影に隠れてはいる気もしますが、これでも2011年からのリブートでいえば8年の歴史が幕を閉じるわけです。まあ微妙なところですが、2000年の「X-MEN」から言えば実に19年の歴史。

公開初週の土曜日に鑑賞。2D字幕で観てきましたが、観客は結構多かったです。シリーズ自体のファンってどのくらいでしょうかね。やはりこの手の映画になるとグッと年齢層が若くなりますね。

Dark-Phoenix

アポカリプスとの戦いから10年経ち、いまやミュータントは世界に受け入れられ、X-MENはヒーローチームとして信頼を得ていた。

そんな時、アメリカの宇宙探査ミッションでトラブルが発生、大統領の要請でミスティーク率いるX-MENが出動することに。

強力な太陽フレアの影響で脱出できなくなっていた乗組員たちを見事に救出するが、その際に逃げ遅れた船長を助けるため、サイコキネシス能力を持つジーンが船内に取り残されてしまう。

そしてジーンは大量の太陽フレアを浴びそのエネルギーを体内に吸収することとなった。

奇跡的にジーンは助かり、むしろエネルギーに満ち溢れる結果となったが、彼女の中で何かが解放され制御が効かなくなっていく。

sophie_turner_in_dark_phoenix

これでX-MENが完結という意味ではとても満足できる作品ではありませんでした。さすがに酷いかなとも思います。

ジーン・グレイの、ダーク・フェニックスという1エピソードとして観れば、結構いいと思います。

つまり、X-MENメンバーが多く出てくるある種スピンオフというか、そういう位置づけで良かったんじゃないかと思うんです。

FOXでの制作の終わりとか、MCUへの合流とか、いろんな裏事情を考えてしまうのですが、どうにも現行のX-MENをはやく終わらせようとした感じが強いですね。

チャールズとエリックという二人の柱、和平か戦争かという問いだったり、その他ビースト、ミスティークそして若いミュータントである再クロップスやストームなどのドラマとしてはぜんぜん描きこみも足りず、本当にこれで終わって良いのかと思うのです。

特に直近、大きなシリーズの一つ完結として「アベンジャーズ/エンドゲーム」があったため、余計に消化不良というか物足りないというか。

Dark-Phoenix

先にも書きましたけど、ジーン・グレイの物語としては普通に良かったかなと思います。ソフィー・ターナーとジェシカ・チャステインの二人に関しては、今作の空虚な群像劇の中にしっかりと人間ドラマを入れ込もうとしているのが分かります。

一人は自分の中の何かに怯え、それに支配されることを恐れている少女であり、そしてもう一人は、見た目の所有者はすでに抹殺されていて、内なる何かが完全に体を支配して歩いている存在。

この鏡写しの関係性をどこまでうまく使っているかというとちょっと疑問ですが、ただ心の奥底に残る善良性に働きかける点では機能しているのかもしれません。

ジーンは自分自身が分からず、拠り所のはずであったプロフェッサー、そしてX-MENですら信用できない。どこにも居場所がなくなったわけです。

これまではどのキャラクターも人間側かミュータント側かいずれかに居場所があったのですが、初めてこの世界から本当に孤立した存在になってしまったジーン。

どこかに家を持ちたいけれど、家族を傷つけてしまう。いままでとまた違った形での孤独の描き方ですね。

私はジーンの葛藤や最後に立ち上がる姿、そしてこのキャラクターの物語に香る哀愁が気に入りました。だから、もうこれはダーク・フェニックスの話としてそれだけやれば、「ローガン」レベルのヒューマンドラマにできたと思うんです。

それが微妙に「アベンジャーズ」風の勢ぞろいを目指したり、サブプロットにすらなっていない他の主要キャラのお話を混ぜることでどこか散らかってしまったと思います。

ミスティークの件であったり、最後のジーンの迎える結末であったり、エンドゲームが悲劇をそのまま悲劇としてとてもつらいまま体感させてきたことに対するとちょっと軽い気もしますし、多くに手を伸ばしすぎたように思えます。

やや切ない空気が漂うあたり、このX-MENシリーズらしさというのは感じられますが、本当に、これでシリーズが全て終わりと言われても納得はできません。どうしても終わらせに急いだようにしか感じられませんでした。

なんだかもったいない意味で悲しいです。今回は感想はこのくらいで。最後までどうもありがとうございます。今後もまたスクリーンでX-MENが観れることを願っています。それではまた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です