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「アナと雪の女王2」”Frozen II”(2019)

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frozen-ii-2019-movie-desney 映画レビュー
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「アナと雪の女王2」(2019)

  • 監督:ジェニファー・リー、クリス・バック
  • 脚本:ジェニファー・リー
  • 製作:ピーター・デル・ヴェッチョ
  • 音楽:ロバート・ロペス、クリステン・アンダーソン=ロペス、クリストフ・ベック
  • 撮影:トレーシー・スコット・ビーティー、モヒト・カリアンプール
  • 編集:ジェフ・ドラハイム
  • 出演:クリスティン・ベル、イディナ・メンゼル、ジョシュ・ギャッド、スターリング・K・ブラウン、エヴァン・レイチェル・ウッド 他

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ディズニーのCGアニメ「アナと雪の女王」(2013)の続編。監督は再びジェニファー・リーとクリス・バックのコンビ。

また声の出演もイディナ・メンゼルやクリスティン・ベルなどオリジナルキャストが再集結しています。

その他にも新しいキャストとしてスターリング・K・ブラウンや、エヴァン・レイチェル・ウッドも参加しています。

主題歌も新たに”Into the Unknown”が作られ、アカデミー賞でも歌曲賞にノミネート。

日本では前作が社会現象になったこともあり、6年のスパンを空けてもその人気は健在でした。

私は公開時には観に行っていないのですが、大きなスクリーンが非常に混んでいたことは覚えています。

ディズニー+の配信で観てみました。

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エルサとアナ姉妹の愛が王国を救ってから3年。

アレンデール王国のみんなが平和に過ごす中で、エルサにある”声”が呼びかけ始める。

北から聞こえる声は歌声のようで、それはエルサに遠い昔の母との想い出を呼び起こすものだった。

未知の声に惹かれ、エルサは呼応するように力を解放すると、母が想い出の中で語った魔法の森、4つの精霊たちが目覚めた。

北の魔法の森に赴き、その正体を確かめるために、エルサとアナ、クリストフたちの新たな冒険が始まる。

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実に6年もの間をあけての続編ということですが、そもそも続編という話自体は、前作が公開されてからすぐに話題には上がっていました。

しかしもし続編を作ることがあれば、いわゆる金儲け的な意味ではなくて、しっかりと語るべきチャプターができてからつくられると言われていましたね。

そこで満を持しての続編ということで、では前作からの継続、さらに次の物語に持って行ってくれる作品になっているかというと、正直そこまでのレベルではなかったです。

前作の力強さというのは、誰しもが認めるものだと思います。

ディズニープリンセスとしてのから破りを決定づけたものでしたし、主題歌”Let It Go”の(イディナ・メンゼルの素晴らしさ含めて)感情の爆発の高揚感も素晴らしい。

雪やオラフなど造形物の質感などのCGレベルに、氷の魔法の無限の楽しさ。視覚的にも圧倒されます。

それでは今作ではどうであろうかというと、感情面でのコネクションを形成できなかったというのが素直な感想です。

前作は何か人との違いを抱えること、コンプレックスなどを解放しそのままの自分を許容していく、または世界にそれを轟かせるものでした。

ただ今作は、普遍性を見出そうにもエルサがだいぶ超人に行き過ぎていて、自分事に落とし込みづらい印象です。

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全体のテーマはエルサの出自、自身が何者であるかの解明と、そこにある真実に姉妹で立ち向かっていくというものです。

しかし、どちらにしても前作のおまけに過ぎません。何というか、ちょっとのこった課題の答え合わせというか補完というか。

前作をやたらに意識して演出やギャグに組み込んでる点も、どうも寄りかかりすぎる感覚を持ちました。

正直に言って、別に一本の映画、1作目と同格のチャプターには思えないんですよね。これは後日譚とか穴埋め用のちょっとしたシリーズで展開しても事足りるのかと。

もちろん、映像美については圧倒されるものです。楽曲も相まってエモーショナルに設計されたシーンは多くあります。

雪だけでなくて水の表現も素晴らしいですし、炎や岩、そしてアクションが多くなった分の楽しさも観ることができます。

スクリーンで見る方が、これらの要素は迫力が何倍にもなるとは思いますけれど、お話はそこまでの力強さを持ち合わせていないです。

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4人(3人と1体?)はそれぞれに現状打破に奔走します。自分の力の真実を突き止めること、非力な人間としての意味を見出すこと。

これらはドラマチック。しかし、プロポーズタイミングは正直どうでもいい。

ちょっと分岐しっぱなしで進むところも気になるんですが、クライマックスのまとめ上げも無理やりというか。

オラフ復活については前作もそうですが、力のライン引きとか生命の重さとか曖昧でになり嫌ですね。

明確な悪役を登場させないスタイル(ゲームで「ヴィラン!」っていうのはくどいですが)、凡人であることにも意味があるとみせたアナは良い着目点です。

この姉妹それぞれが完全に自分の世界、居場所を認知し、自分が何者であるかを知っていく。魔法と普通の人間世界で、それを結ぶ絆になるというのはまあ綺麗な着地でしょう。

どうしても気になる点としては、精霊を落ち着かせるのが完全に力比べだったりしたのがすごく腑に落ちないんですが、まあとにかくわざわざ長編映画として作るほどのチャプターではなく、TVシリーズとかで展開しても良かったんじゃないかと思う続編映画でした。

ディズニーも変化を求められている、そのストレスが出てるのか。なんだか忙しない。

感想はこのくらいになります。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

それではまた次の記事で。

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