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「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」”Godzilla: King of the Monsters”(2019)

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「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」(2019)

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作品解説

  • 監督:マイケル・ドハティ
  • 脚本:マイケル・ドハティ、ザック・シールズ、マックス・ボレンスタイン
  • 製作:トーマス・タル、ジョン・ジャシュニ、メアリー・ペアレント、ブライアン・ロジャーズ
  • 音楽:ベアー・マクレアリー
  • 撮影:ローレンス・シャー
  • 編集:ロジャー・バートン、リチャード・ピアソン、ボブ・ダクセイ
  • 出演:ミリー・ボビー・ブラウン、ヴェラ・ファーミガ、カイル・チャンドラー、渡辺謙、チャン・ツィイー、チャールズ・ダンス、サリー・ホーキンス 他

怪獣たちが集うモンスターバースシリーズの最新作であり、ギャレス・エドワーズ監督の「GODZILLA ゴジラ」のつづきであり、シリーズとしては「キングコング:髑髏島の巨神」の次作となります。

監督は「X-men2」や「スーパーマン リターンズ」の脚本を手掛けたマイケル・ドハティ。彼はかなりゴジラに思い入れのある方のようで、いわゆる特撮オタクのようです。

出演するのは大人気ドラマ「ストレンジャー・シングス」で有名なミリー・ボビー・ブラウン。彼女は今作が初の映画出演となります。

またヴェラ・ファーミガ、カイル・チャンドラーに加えて、前作にても登場していた渡辺謙、そしてチャン・ツィイーらも出演しています。

私はそもそもゴジラは子供のころに観ていた程度でそこまですごい詳しいわけでもなく、前作やらシン・ゴジラは観ていますが、例えばアニメ版とかは観てません。

ただ、大怪獣プロレス祭りは好きなので、それ目的で鑑賞。あとは普通に予告の画の美しさに惹かれていました。

IMAX3Dで観てきましたが、ファーストデイというのもあって結構混んでいましたね。若干ですが、オジサン多め?長らくゴジラや怪獣を愛してきた方が多く来ている印象でした。

~あらすじ~

巨大生物ゴジラとムートーの戦いから5年。世界には怪獣の存在が知れ渡り、長くその調査を行ってきた組織モナークは追求と批判の対象となっていた。

モナークは地球の各地にて発見された怪獣を保管・監視しており、エラ博士と娘のマディソンは、中国の施設にて怪獣モスラと交信をしようと研究を進めている。

エラ博士は開発したオルカという生体音制御装置でモスラと友好的な交流に成功するが、直後に謎の組織に襲撃されその装置と共に誘拐されてしまう。

彼女らが連れられて行ったのは南極のモナーク基地。

そこには”モンスター・ゼロ”と呼ばれる最強の怪獣が保管されており、それを呼び覚ますことが組織の目的であったのだ。

爆破装置により氷が崩壊され、基地も壊滅。そして底から巨大な三つ首の怪獣が目覚めたが、あのゴジラも南極に現れ、古き神たちによる地球の派遣争いが始まる。

感想レビュー/考察

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さてと、大スクリーンに戻ってきた怪獣王さんの最新作ですが、モンスターバースというシリーズではあるものの、まあその小ネタに関してはそこまで必須情報もなく、今作の中でも説明があったりしますので気にしなくて大丈夫。

何にも予備知識も必要としないので気楽に観に行けます。

まあ実を言うと膨大な特撮知識があると楽しめる設計にはなっているのですけれど。

話を追うのには関係ない作りってことです。

で、大怪獣映画として私が求めているという意味では楽しい作品でした。

怪獣たちがそれぞれの入場曲やパフォーマンスを持ってのリングイン。

善玉悪玉に分かれての大都市ぶっ壊しプロレスをこれでもかと繰り広げてくれます。

GODZILLA

もちろん、今作は映画ですから俳優陣も出ていますが、正直どうでもいいです。邪魔です。

モスラリスペクトでのチャン・ツィイー双子博士だの、芦沢博士の核とゴジラをめぐるドラマなども盛り込まれてはいます。

しかしなんという大味脚本。

誰がどこにいてどういう目的で何をしていて、よくわかりません。

いや、分かるのですが納得いかないといいますか、特段感情移入できるわけでもなくドラマ展開されていくので興味がわかなかったです。

そんな人間の停滞をぶった切るように、ド迫力の巨体で話を無理くり動かしていく怪獣さんに感謝するところです。

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とても特徴的なのは画作りでしょうか。

神話、古代の壁画そのもののような怪獣の切り取りかた。

印象派の絵画みたいにかなりコントラスト強めかつディテールではなくシルエットを見せていくショットが多いです。

それぞれに神聖さや邪悪さなどが感じられます。特にギドラの描写がかな好きです。

もともとギドラが好きな方なので、かなり強敵なのも良いですが、異物、魔物っぽさが素敵。

そのものが嵐であるため、日を遮り、大きな翼を広げる姿がなんとも黙示録的。

基本的には足元や手前に人間を置き、その圧倒的なスケールを楽しませてくれるのも良いところです。

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と、ここまでいっておいてアレですが、良い怪獣描写ですが正直最高とは思いません。

まずひとつが暗いこと。

基本的に画作りのため、また発光や光線を強調するためか、夜とか暗いところでの戦いが多いのです。

正直観づらかったです。

そしてもうひとつが一番残念だったところ。

予告以上のものが観れなかったことです。

予告のスケールやカッコいい画に惚れていたこともあったのですが、本編では予告で知っていたものが出てくるだけでした。

アクションに関しても、もちろんCGになったことでギドラもモスラも生き生きした動きがあるのですが、別に特別印象深いアクションを見せてくれたとも思いません。

だんだんと背ビレが順番に発光していって、それにあわせて上へパンしていくカメラとかは良かったですが。

先にも書いていますが、細かいことは気にせず大怪獣が暴れまわるということだけを楽しめばとてもいい映画だと思います。

私もゴジラがゆっくりと浮上しあのテーマがかかるシーンとか、キングギドラが十字架の向こうで世界に覇を唱えるところとか、すごく好きでした。

そして、おそらく特撮怪獣の歴史に詳しかったりすると、多くのネタが出てきてさらに楽しいはず。

ドハティ監督はただただ大好きな怪獣たちを、好きなように望むようにスクリーンで暴れさせ、怪獣を通して育った人たちに向けてダイレクトな作品を撮りました。

普通に言ってしまえばひどい脚本ですし、散らかっていて散漫な作品ですが、人間よりも怪獣により人間臭さというかちゃんとキャラクター感を与えている点からしても、そういう映画なんだと思います。

ゴジラは納得の王ですし、モスラのヒロイン感もあり、なにより忌わしさのスゴイ悪鬼みたいなギドラが見れて満足。そしてラドン、お前はそれでいいのか・・・

人を選ぶタイプと思います。でも怪獣好きなら絶対見たほうが良いですし、画はかなりいいと思いますので興味があれば観てください。

感想はこのくらいです。最後まで読んでいただきどうもありがとうございました。それではまた次の記事にて。

コメント

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