「インスタント・ファミリー~本当の家族見つけました~」(2018)

  • 監督:ショーン・アンダース
  • 脚本:ショーン・アンダース、ジョン・モリス
  • 製作:ショーン・アンダース、ジョン・モリス、マーク・ウォールバーグ、スティーヴン・レヴィンソン、デヴィッド・ウーマック
  • 製作総指揮:ヘレン・ポラック
  • 音楽:マイケル・アンドリュース
  • 撮影:ブレット・ポウラク
  • 編集:ブラッド・ウィルハイト
  • 出演:ローズ・バーン、マーク・ウォールバーグ、イザベラ・モナー、グスタヴォ・キロース、オクタヴィア・スペンサー 他

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「パパVS新しいパパ」の監督でありこれまでにも多くのコメディの脚本を書いてきたショーン・アンダースが送る、養子縁組を題材にしたファミリーコメディ。

マーク・ウォールバーグとローズ・バーンが夫婦を演じ、彼らが里子として引き取る子としてイザベラ・モナー、グスタヴォ・キロース、ジュリアナ・ガミッツが出演しています。

また養子縁組や里親の相談所職員にはオクタヴィア・スペンサーも出ていますね。

全米公開は2018年の秋でしたが、日本での公開は見送られ2019年にソフトリリースされた作品です。

あまり注目していたわけではないのですが、廉価版のリリースもあり出演者としては好きな俳優が揃っているので鑑賞してみました。

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エリーとピート夫婦は子どもをもうけずにきたが、今後子どもを持たない将来は悲しいと感じ始めた。

そこでエリーは里親募集のサイトを眺め、多くの不遇な子どもたちに同情し、ピートを誘い里親セミナーへ参加。

さまざまな理由から里親になろうというカップルを見ながら講習をうけ、ついに実際に子どもたちと交流する会に参加する。

なかなか子どもたちのハートをつかめずにいたエリーとピートだったが、大人たちが相手にしない10代後半の子どもの中にリジーという少女がいた。

大人びて皮肉交じりな彼女をみて、二人は何か特別なものを感じるのだった。

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この作品は基本的にはショーン・アンダース監督自身の里親としての経験や、実際の養子縁組をして家族となった方たちをモデルに制作されているとのことです。

そこにはとても心温まる善意と、ポジティブさがあると感じました。

全体に言ってしまえば、よくあるファミリーコメディ映画ではあります。

ありがちな展開やクリシェも非常に多いですし、予想のつかないお話になるというわけでもなく社会問題に切り込んでいく重い空気もありません。

お涙頂戴的な展開やスピーチなんかもありますし、安っぽいと言われてしまいそうなことをそのままやっていく作品ではあるんです。

ただどこまでこの作品が話を広げていっても、見ている私から離れていくことはありませんでした。

ずっと芯にある優しい心を感じていることができ、登場人物と彼らを通して監督の想いとつながり続けることができたのです。

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私としてはこの映画は、里親制度や養子縁組におけるとても多くの要素に触れていながら、社会問題を提起する作品ではないと思います。

人種、宗教、年齢、すでにいる家族との関係、血筋、里親のシステムや給付金。おそらく本当に多くの(多様性の進んだアメリカらしい)要素が、養子をとるということに関して、時に障害となって繰り出されていきます。

各要素をコメディ調に紹介しながら展開するのもうまいと思います。「アバター」ネタとか「しあわせの隠れ場所」論とか皮肉交じりですしね。

それら一つ一つに対して深堀をしていくわけではなく、むしろそういった多大な困難においても、人が家族を形成するということが可能であるとして全肯定していると思うんです。

観終わって、こんなに大変なら子どもを受け入れられるのは、”特別な人たち”しかできないとは思いません。

誰でも家族を作っていけるのだという非常にポジティブなところに落ち着きます。

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ローズ・バーン、マーク・ウォールバーグもそれぞれ俳優の個性を生かして、あわただしく若干ユーモアある女性、ライカブルな肉体労働者のキャラクターがそれぞれはまっていますし、どちらもコメディテイストが似合うのも良かったです。

イザベラ・モナーもとてもかわいらしく子どもっぽい部分もありながら、大人にならざるを得なかったことや弟と妹に対しては母のような立ち位置など自然に演じていました。

コメディとして機能しながら、実在感はみんなあったと思います。

彼らが乗り越えていく中に最大の難関として血を入れますね。実母の登場というのはけっこうチャレンジングと思います。

家族が血であるとするならば、一番の難関になりますから。ここまで入れてなお、乗り越えて養子になるエンディングが必須なんです。

血すら乗り越えて家族とは形成できるものだから。それは事前に示唆されてもいます。

ピートはエリーとの会話にて、コメディ交じりではありますが「絆を感じた」と言います。その感覚が、夫婦という血のつながりのない家族を形作ったわけです。

同じように、何か絆を感じれば、彼らとリジーたち姉弟が家族になることも自然ですね。

ショーン・アンダース監督と実際に家族になった人たちの現実のお話。

純粋な善意と暖かな心を持って作られたのが分かる作品で、気取った感じも社会問題を提起しようという気もなく、困難を全て並べながらも他人同士が家族になる輝きを描く映画でした。

ちょっとおバカ映画にも見えますが、実際のところかなり良かったですね。

今回はこのくらいにて感想はおしまいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

それではまた次の記事で。

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