「ジュリエット、ネイキッド」(2018)

  • 監督:ジェシー・ペレッツ
  • 脚本:イヴジェニア・ペレッツ、ジム・タイラー、タマラ・ジェンキンス
  • 原作:ニック・ホーンビィ
  • 製作:ジャド・アパトー、アルバート・バーガー、バリー・メンデル、ジェフリー・ソロス、ロン・イェルザ
  • 製作総指揮:ニック・ホーンビィ、サイモン・ハースマン、パトリック・マリー
  • 音楽:ネイサン・ラーソン
  • 撮影:レミ・アデファラシン
  • 編集:サビーン・ホフマン、ロバート・ナッソー
  • 出演:ローズ・バーン、イーサン・ホーク、クリス・オダウド、リリー・ブレイジャー、デニス・ゴフ 他

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「アバウト・ア・ボーイ」などの原作者ニック・ホーンビィによる小説を、「GIRLS/ガールズ」など数々のテレビドラマを手掛けるジェシー・ペレッツ監督が映画化。

主演はローズ・バーン。彼女のパートナー役にはクリス・オダウド、そして彼が心酔するミュージシャン役にイーサン・ホークが出演しています。

作品自体は実はニック・ホーンビィの新作を本屋で見かけてしりました。映画化と書かれていて今作のポスターアートもあったので、その後調べてみて気になったのです。

海外で観る機会があったので鑑賞。

キャストも有名だと思いますし日本でも公開か、配信はあるのかな?

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アニーは恋人のダンカンと長い同棲生活を送っているが、彼が昔忽然と消えたシンガーソングライターのタッカー・クロウに固執することにうんざりしていた。

あるときダンカン宛に、タッカー・クロウの曲のデモ版が届く。

大興奮のダンカンは早速自身のタッカー・クロウ専用サイトに曲をアップロードし、ファンと盛り上がるのだが、そんなダンカンにちょっと意地悪をしたくなったアニーはある投稿をする。

「このデモ版は、もともとつまらなかった曲のさらに退屈なバージョン。」

アニーの投稿は一部から的を射ていると称賛されるが、意外な返信が届くのだった。

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大人たちの皮肉や子供っぽさ、ちょっとブラックなユーモアがふんだんに入り混じったロマンティック・コメディとして、とってもチャーミングで楽しむことができた作品。

キャストのそれぞれの役へのハマった感じも見事で、いろいろとmessed upな大人事情があまり深刻にはさせず笑えるようにデザインされています。

私としては、やはりロマコメといえど悪役がいないというのは大きいんです。

トラブルメイカーや意地悪キャラとかも出さずに巧いことそれぞれの人生で話を転がしてしまう。下手にドラマチックじゃないんです。

あまりにぶっ飛んだ人もいなくて、地に足がついている。

そうしたさまざまな人間模様が描かれることで、程度も合わせて色々な人が繋がれる映画だと思いました。

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主役はローズ・バーン。相変わらず綺麗でした。

彼女はダンカンとの長い交際の中で、自分が求めているのはこのままの人生ではないと薄々気づきながらも、ちょっと皮肉交じりなことを言うくらいでとどまっています。

地味にこういう人は多くいるんじゃないかと思いますし、そして誰しも、もう若くないと感じるころには、なかなか大きな選択するということが怖くなっているものです。

妹の恋愛相談に乗りながらも、どこか満たされることの無い自分の現在の関係に向き合うのが怖い。

完全に余談ですが、ローズ・バーンの指に包帯か何か巻かれていて、でも作中で一切言及されなかったのですが、実は指の切断というケガをしていたらしいです。急性期は別としても撮影入りするのスゴイな。

しかも彼女、撮影時には妊娠しており、それもうまくカメラワークで隠しつつ撮影をつづけていると。

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またやっぱダメな男が似合うイーサン・ホークも光っています。

彼は過去のロックンロールな生き方によっていろんなところに異母兄弟たちがいて、それでいろいろどつかれているのも面白いのですが、最大の恐怖を抱える男でもあります。

自分には果たして家族とか愛とか、何より親になることなんてできるのだろうか。

出産を控える娘と同じく、親になるのは怖いものです。しかもクリスの場合には、祖父にもならなきゃいけないですし。

ダンカンも彼は彼でアホなんですが、何かに熱中している、した人ほど共感する部分があるのかもしれません。

実際にクロウにあってからの夕食シーンは、笑えるところでもありまた誰しも持ったことのある他人に対する他人像やファンタジーのクラッシュが見えてちょっと切なかったです。

ただ、裏を返せば、というかダンカンの言うままなのですが、自分にとってはダメな人生や個性が、誰かにとってはとても素敵で魅力的なものであるということ。

これって私はすごく大切だと思いました。

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うまくいってなくてもめちゃくちゃでも、知らない家族がいてもそれが人生で、それ自体悪くない。

今作は一見飛び抜けたように見える人生を持つキャラが多いですが、誰しもに怖さを持たせているのが良かったのかな。このままでいいのだろうか、自分にできるだろうか、今までが壊れてしまうのではないか。

人生って怖いんです。踏み出すのって勇気がいります。

でも、もしかすると意外なところで、ふと背中を押してくれる誰かが現れて、進む勇気をくれるかもしれない。

理想的なハッピーエンドをくれませんが、現実を生きる上で力をくれるラスト。みんなを自分の人生の一部として大切に生きるアニーたちの関係性って本当に素敵。

同じくイーサン・ホークが出ていた、「マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ」に似た、大人たちのいろんな愛情と人生をまとめて全肯定する作品。

個人的にはとってもチャーミングで、おすすめのロマンスでした。

感想はこれくらいになります。最後まで読んでいただきありがとうございました。

それではまた次の記事で。

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