「ジャック・リーチャー Never Go Back」(2016)

  • 監督:エドワード・ズウィック
  • 脚本:リチャード・ウェンク、エドワード・ズウィック、マーシャル・ハースコビッツ
  • 原作:リー・チャイルド 「ネバー・ゴー・バック」
  • 製作:トム・クルーズ、ドン・グレンジャー、クリストファー・マッカリー
  • 製作総指揮:ポーラ・ワグナー、ハーバード・W・ゲインズ、デヴィッド・エリソン、ディナ・ゴールドバーグ
  • 音楽:ヘンリー・ジャックマン
  • 撮影:オリヴァー・ウッド
  • 編集:ビリー・ウェバー
  • プロダクションデザイン:クレイ・A・グリフィス
  • 衣装:リーザ・ロバース
  • 出演:トム・クルーズ、コビー・スマルダース、ダニカ・ヤロシュ、オルディス・ホッジ、パトリック・ヒューシンガー 他

リー・チャイルドによる小説「ジャック・リーチャー」を映画化したシリーズの第2段。

前作から引き続いての主演はトム・クルーズですが、前監督のクリストファー・マッカリーはエドワード・ズウィックに交代。トムとは「ラスト サムライ」(2003)でもタッグを組んでいる監督ですね。

今回は「アベンジャーズ」(2012)などMCUでエージェント・ヒルとして活躍するコビー・スマルダー、そして「HEROESリボーン」シリーズで活躍するダニカ・ヤロシュが長編デビューとして出演しています。

正直マッカリーじゃないと知ってがっかりしてました。前作「アウトロー」(2012)、個人的にはすごく好きな作品なんです。

各地を転々とする一匹狼の元軍人ジャック・リーチャー。

ある時軍警察の捜査に協力した彼は、依頼してきたターナー少佐に会うためにDCへと赴く。しかし、彼が少佐のオフィスに着くと彼女の姿はない。臨時に少佐に就任したという男は、ターナーはスパイ容疑で逮捕されたという。

何か陰謀があると見抜いたリーチャーは単身ターナーを救出し、真相と黒幕を突き止めようとする。

ジャック・リーチャーの人物像は、小説は未読ではありますがかなり好きなものでした。1作目は彼と映画そのものが少しレトロかつ独特なものになっていたと思います。

リーチャーは最初から最後まで強く賢く決してブレない。トム・クルーズは終始真顔が多く、狂ったような男でして、彼の無茶苦茶さを楽しむところがあると思います。

この男は約束したことは必ずやる有言実行タイプ。なのでリーチャーがこうだと言えば絶対に最後はそうなる。

作品自体に言えることですが、約束事はそのまましっかりなされていきます。それは予定調和の退屈さにつながりかねないものですし、ひいては今作がどこかでみたようなものになってしまう危険性もあると思います。そこは受け手次第なところ。

新鮮味もなく驚きもないつまらない作品か、それともその型を懐かしんで楽しむ作品か。

私としてはリーチャーのアホみたいな強さと、それをトム・クルーズが真顔でやる真っ直ぐ差が好きなところです。予告でもあったダイナーシーン、塩びんで窓をぶち破ったり、「コマンドー」(1985)を思い出す飛行機の座席でのダイナミックエルボーとかw

今作でリーチャーに投げ込まれるのは繋がりといったところでしょうか。

個人的に接触もある少佐に、娘と思われる女の子。コビー・スマルダーはMCUの時から正直一番美人さんだと思っていたのですが、軍人の切れのあるカッコよさが馴染んでますね。

娘のほうをダニカ・ヤロシュが演じていますけど、彼女も印象的でした。

役どころとしては展開を起こすための行動が多く用意されているので、うっとおしい存在とも見えてしまいますが、私としては完璧に仕事をしていく機械のようなリーチャーに対して、人間的で未熟な存在が寄り添うのも楽しく観れていました。

両者ともにトムに引けを取らない存在感で、単にヒーローに添えられたサイドキックではなく、3人の主役として観ていることができました。

人物はかなり好印象ですが、アクション面などは前作と比較するとお決まりの型のみに落ち着いてしまったように思えます。

もともと派手なアクションを見せるわけではなくとも、日中の連続狙撃や通りでのフィストファイト、そして素晴らしいカーチェイスを見せていた「アウトロー」。

それに比べると、キッチンや倉庫でのファイトも、「スペクター」(2015)OPの祭りを思わせる最後の舞台でもそこまで印象的なものはなかったと思います。リーチャーの技がとにかく痛そうなのも、前作の方が強く覚えているかな。

全力で走るトム、真顔で骨を折るトム。女性の扱いがおぼつかず、子供に締め出されるトム。

トム・クルーズがコメディチックに映し出されるジャック・リーチャーシリーズ。

決して拠り所を持たなかった彼が、初めて繋がりを手に入れる 。それがらしくなくて嫌という意見も分かりますが、個人的にはほっこりするところ。

最後のシーン、やはりトムは笑顔が似合うと思いました。

斬新さも革新性もなく、言ったことをやり、観客の予想を体現する今作。そこにはありがちで決まった型があります。

しかしそれは今の型というより、とある時代のアクションの型。前作よりも落ち着いてしまいましたが、ちょっと前の映画の空気を保存したかのような映画で、嫌いにはなれないものでした。

マッカリーの1作目は超えていませんが、やはりこの時代には異質な感じがおもしろいところかな。

そんなところで感想はおしまいです。そええでは~

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