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「ペット」”The Secret Life of Pets”(2016)

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映画レビュー
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「ペット」(2016)

  • 監督:クリス・ルノー、ヤーロー・チーニー
  • 脚本:ブライアン・リンチ、シンコ・ポール、ケン・ドーリオ
  • 製作:クリス・メレダンドリ、ジャネット・ヘーリー
  • 音楽:アレクサンドル・デスプラ
  • 編集:ケン・シュレッツマン
  • プロダクションデザイン:エリック・ギヨン
  • 美術:コリン・スティンプソン
  • 出演:ルイ・C・K、エリック・ストーンストリート、ケビン・ハート、スティーブ・クーガン、エリー・ケンパー、アルバート・ブルックス 他

「怪盗グル―」シリーズのイルミネーション・エンターテインメントが贈るフルCGアニメーションです。

監督のヤーロー・チーニーは「怪盗グル―と月泥棒」(2010)、続編の「怪盗グル― ミニオン危機一発」(2013)ではプロダクションデザインを担当していた方。

ちなみに「アイアンジャイアント」(1999)の視覚効果もやってますね。そしてクリス・ルノーはそのグルーシリーズ両作の監督。

北米での興業もかなり良くて、日本でもかなり売れている様子。IEは日本での人気も結構得てきた印象です。

公開時はこどもも多く、また動物やペット好きな人とかも来て盛り上がってましたね。

ちなみに吹き替えしかもうやっていなくて、そちらで鑑賞。

主演のバナナマンさん。設楽さんはちょいきついですが、日村さんはかなり良い演技。体形を活かしたような太めな声とかすごく良かったかも。

ニューヨークのマンハッタン。そこにはたくさんのペットたちが、それぞれの愛する飼い主と共にくらしている。

犬のマックスもそのうちの一匹であり、大好きなケイティと一緒に幸せに暮らしていた。ただ、マックスはケイティが毎日出かけてしまい、一緒にいられないことを残念に思っていた。

留守番の間は、アパートの各階に住む他の動物たちと過ごしているのだった。

ある日、いつものようにケイティの帰りを待っていたマックスだが、なんとケイティは保健所から新たなペットとして大型犬のデュークを連れてきたのだ。

宣伝内容やあらすじからも分かりますが、今作はイルミネーション・エンターテインメントによる「トイ・ストーリー」(1995)ですね。

飼い主たちのいないところでは、動物たちが独特な世界を持ち信じられない行動をしている。その点ペットというだけあって、観られても話しても、人間との完全な意思疎通はできないもの。それは現実とおんなじ。

色々な点で笑わせてくれますが、ここはスラップスティックな面が強く。各動物たちの体を活かしたかわいくもおかしい笑いにあふれています。ダックスフンドの上り方はすごく笑いました。

ひとつ良い点であり注意なのは、ギャグにはけっこう踏み込んだものもあることです。子供にはって意味で。

人間がいない間の人間じみた行動。それが人間の中でも下品な感じのアクの強いものでw まあパーティでハイになってたり、トイレでの一気飲みとか、極めつけのウンチ。アニメ映画は多くあれど、「ズートピア」(2016)ですら逃げたお尻の穴を描き、そしてうんちまで飛ばす心意気。狂ってやがるw

ですが、やはりモフモフ、フワフワ。なんだかすべてが許されるような質感の素晴らしさで見せつけてくれるんです。

とりわけ笑ってしまったのは、途中のソーセージシーン。まさか動物がラリッてトリップする映像を見せてくれるとはw

というかこんなイッちゃってるものを子ども向けファミリー映画にぶち込む度胸がすごいですね。

プロットはシンプルで、ひょっこり迷子になった犬とそれを助けに行く仲間、そして彼らを狙う別グループ。それが行き違いすれ違い、またアホなことをしまくり最後には仲良く帰る。

「トイ・ストーリー」(95)とかなり似たものになっていますけど、今作が唯一大事にしたものがあるように思えます。それは徹底して人間に対して直接のかかわりを持たせないことです。

マックスが初めにケイティに助けを求めるところでは、セリフ入りカットの後にすぐ、我々が現実で観るようなただ犬が吠えているカットを入れます。

絶対に動物の声を人間が聞くことは無いんですね。その点ウッディたちは最終的にシドに話しかけるという、決まり手がありますから。

結構身勝手で、他の動物と仲良くなろうとせず、言ってしまえば卑怯者だったマックス。彼が新たな家族であるデュークと絆を育てる物語。重みも暗さも必要以上に持たせず語ることで、警戒にこのバディムービーを楽しんでいけます。

そして人間に対しての一切のコンタクトの無さには、私たち現実に生きる中でも、ひょっとしたら動物たちはこんなことをしているのかも?という無限の夢を見せてくれますね。

妄想の余地が限りなく残されているというか。事実2018年には続編の公開も決まっているようですね。

実験的とか思考に富んでいるとか、社会性がとかは置いておいて、モフモフふわふわが愛くるしい動きとコミカルさで楽しませ、ペットを飼いたい、動物とふれあいたいと思わせてくれる笑えるアニメーションでした。是非子供達には楽しんでほしいですね。

感想はおしまいです。それでは、また~

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