「エイミー!エイミー!エイミー!こじらせシングルライフの抜け出し方」(2015)

  • 監督:ジャド・アパトー
  • 脚本:エイミー・シューマー
  • 製作:ジャド・アパトー、バリー・メンデル
  • 製作総指揮:デビッド・ハウスホルター
  • 音楽:ジョン・ブライオン
  • 撮影:ジョディ・リー・ライプス
  • 編集:ウィリアム・カー、ペック・プライアー、ポール・ザッカー
  • 美術:ケビン・トンプソン
  • 衣装:ジェシカ・アルバートソン、リーサ・エンバス
  • 出演:エイミー・シューマー、ビル・ヘイダー、ブリー・ラーソン 他

「40歳の童貞男」(2005)の監督、ジャド・アパトーが監督し、女優としてもまた脚本や製作など幅広く活躍するエイミー・シューマーが主演したコメディ。今作の脚本もエイミーが書いていますね。

助演には私の大好きなビル・ヘイダー。そして今や「ルーム」(2015)でオスカーを獲得のブリー・ラーソンも出演。ちょっとしたところに、「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」(2016)、またDCEUではフラッシュを演じるエズラ・ミラーや、「ドクター・ストレンジ」にも出ていたティルダ・スウィントンも出ていて、意外に豪華。

さらに直接ではないのですけども、ダニエル・ラドクリフとマリサ・トメイも出てくるというw

原題の意味は列車事故、転じて大惨事というような意味ですね。邦題はなぜこんなに長いのか。

公開した翌週で朝の回だったので人は少なめでしたが、ずっと笑いっぱなしw 「ナイス・ガイズ!」に続いてたくさん笑わせてもらいました。

ニューヨークに住むエイミー。彼女は幼いころに両親が離婚し、その父の影響から男性と長期間の恋愛ができなかった。毎日のように一夜限りの関係を繰り返し、奔放に暮らすエイミーだったが、仕事のインタビューでスポーツ外科医のアーロンと出会う。

彼はエイミーのような奔放な人間とは正反対のお堅い男だが、彼らは互いに惹かれ、ついにエイミーは彼の家にお泊りを。

相変わらずの父に、すっかりママになっている妹などに囲まれつつ、エイミーはアーロンとの将来を考え始める。

とにかくユーモアが爆発している作品でした。

エイミー・シューマーの繰り出すおかしさはフィジカルにもバーバルにも現れていて、奔放なエイミーという人物がすべてを茶化して冗談を言わずにいられない女性というのが良く演じられています。リードが楽しく、なかなかに奔放ながら嫌悪感は無いというのは素敵なところ。

プロテイン男のどうしようもないあほっぷり、それでいてかわいく見えるほどピュアプロテインw

会社の連中も、スポーツ界隈の奴らもみんな面白く、騒ぎ立てることもあれど、基本的にはシュールさや間、言葉選びなど良く練られていました。

私は開幕そうそうの親父さんの浮気正当化理論で既に持っていかれました。

ヘンテコで過剰なキャラが多い中で、誰も嫌な奴っていうのはいないのはすごく良いですね。これは今作の根幹にかかわるのかと思うのですけども、どんな生き方、正確のキャラも悪役とか否定的には描いていないんですよ。

エイミーのようにパーティ三昧にお泊りの毎日の人、妹のように結婚し妻にそして母になる人。

仕事に関してもエイミーとアーロンとではスタイルが全く違いますしね。

アパトー監督は私としては見事に群像劇を魅せつつも、主役の2人のロマンスに注力し、現代的な着地でこの良くありがちと思われそうなロマコメをまとめていると思いました。

エイミーの脚本による部分も大きいとは思いますが、印象的な場所を繰り返すことや、あのウディ・アレンジョークの場所がすごく聞いていると感じました。

エイミーは好き勝手しているように見えますけども、かなり保護的な部分をみせます。こういう生き方ゆえに感じる孤独的なものを理解し、だからこそ妹よりも父に寄り添うのでしょうかね。

一見すればビッチと言われそうですけども、エイミーはすごく優しい。優しいからこそ深く踏み込まないのかもしれません。重荷を背負うことになりますからね。

そして、エイミーが象徴するのは、ある意味で現代の女性の選択肢であるようにも思えました。

ニューヨークの街。ウディ・アレンの描いたようなものとはもう違う。エイミーのような女性こそがニューヨークの住人。自由に気ままに、ジョークを飛ばし酒を飲みセックスする。でもそんなエイミーだって別に無責任な人間という事ではなくて、昔の人と同じく家庭の悩みや仕事の失敗やらいろいろ大変。

そしてこの作品はそんなエイミーを全く否定することもなく、かつ本質的な部分を変えることもせずに、エイミーのまま幸せに導いていくんです。確かに家族は大事で、パートナーは必要かも。

でも、だからと言って社会的に求められる良妻賢母や、”ちゃんとした大人の女性”なんてものになる必要はないのです。アパトー監督とエイミーは、現代を生きる人の今の在り方を、炸裂するジョークに乗せて届けます。

エイミーにはいつまでもちょっと下品過ぎなジョークを言っててほしいし、酒を飲みすぎて知らないところで目覚めてほしい。そして、彼女が帰るところに、アーロンがいればいいのです。

すごく楽しかった上に、現代女性を称える作品でした。けっこうおススメですね。そんなところで、感想はおしまいです。それでは、また~

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