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「JOY 奇跡が生まれたとき」”Joy”(2024)

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「JOY 奇跡が生まれたとき」(2024)

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作品解説

  • 監督:ベン・テイラー
  • 製作:フィノラ・ドワイヤー、アマンダ・ポージー
  • 製作総指揮:キャメロン・マクラッケン
  • 原案:レイチェル・メイソン、ジャック・ソーン、エマ・ゴードン、ショーン・トップ
  • 脚本:ジャック・ソーン
  • 撮影:ジェイミー・ケアニー
  • 美術:アリス・ノーミントン
  • 衣装:シネイド・キダオ
  • 編集:デビッド・ウェッブ
  • 音楽:スティーブン・プライス
  • 出演:トーマシン・マッケンジー、ジェームズ・ノートン、ビル・ナイ、ジョアンナ・スキャンラン 他
1960年代から1970年代のイギリスを舞台に、世界で初めて体外受精による出産が成功するまでの舞台裏を描いた実話に基づくドラマ。

監督はベン・テイラー。主演には「ラスト・ナイト・イン・ソーホー」などのトーマシン・マッケンジー、また、「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」などのジェームズ・ノートン、「生きる Living」のビル・ナイが出演しています。

今作は映画館での公開はなく、NETFLIXでの配信公開となっています。11月の22日には配信されており、新着映画の中で見つけたということと、そもそも主軸になる俳優3人が好きなこともあり、鑑賞してみました。

~あらすじ~

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1978年、世界初の体外受精によって誕生したルイーズ・ジョイ・ブラウン。

当時「試験管ベイビー」と呼ばれた彼女の誕生には、10年にわたる研究と挑戦があった。

1960年代の終わり、若き看護師で胚培養士のジーン・パーディは科学者ロバート・エドワーズのもとで研究を手伝う仕事に就く。それは子どもを授かることのできない女性のため、卵子を体内から取り出し人工的に受精させる塔不妊治療だった。

外科医パトリック・ステプトーの力と協力をかり、研究に挑むこの3人は、不妊治療の壁を打ち破るため、数々の困難や批判に立ち向かいながら、体外受精の実現に挑み続けた。

しかし、世間では命の選別だという声や、神への冒涜的な行為だという厳しい批判があり、さらに医学、科学の世界でも彼らの研究を嘲笑し非難する者もいる。

ジーンは自身の母との関係悪化にも直面しながら、目の前の患者たちのため戦いを続ける。

感想レビュー/考察

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とても丁寧に作られているが、驚きはない

実話に基づくお話は、映画では定番のもの。ホラーだろうがドラマだろうが、犯罪捜査だろうが、実話をもとにした映画というジャンルでくくれるものと思っています。

そしてそこで重要なのが、

  • 事実を湾曲したり搾取するなどの題材への敬意を欠かないこと
  • 実在の貢献者に正しい説明と紹介を与えること
  • とはいえ、映画にするからこその楽しさや表現を独創的に持つこと

だと考えています。

その点で見ると、今作は上2つについて素晴らしい出来栄えになっていて、その一方で映画としての作りでは普通な作りだったと感じました。

決して退屈なわけではなく、しっかりと感情を寄せて楽しみ一緒に歩めるドラマです。

しかし丁寧さと優しさが前面にでていて、映画というメディアの驚きとかはなかったと感じます。

認められ認知されるべき人に光を当てる

それでは事実や人物に対する誠意についてですが、そもそもこの物語は医学の、不妊治療における体外受精、また人工授精における偉大な貢献をしっかりと世に伝えていくものです。

また多くの貢献は白人男性のものであることが多い中で、重要な役目として名を残すべき女性たちにも視線を向けるものになっています。

だからこそ存在する意義のある作品である。

全体を見ても描き方のバランスはよく感じられ、実直な作品です。

ただ題材に忠実ではあるものの、それに尽きてしまう弱さも持ってると思います。意外なアプローチや映画の魔法を感じるようなことはなく、普通と言えば普通だったのです。

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透明さと冷たさから変化するトーマシン・マッケンジー

主軸となっていくジーンを演じるトーマシン・マッケンジー。彼女の透明感を冷たさに変えたような序盤。

クリッとした目で綺麗な白い刃だから除くのは、どこか突き放したような感覚で、時代の先を行っているとも思えつつも、違和感を残して進む。

彼女に好意を寄せている男性に対して、はっきりと脅威がないと言いながら、セックスするだけならいいよという部分では、70年代に差し掛かる女性の自由を感じつつもどこか変だなと思う。

患者たちに対してのそっけなさも、はじめはそれこそジーンの専攻希望だった動物への治験のようです。

ただし、その瞳の奥で、寂しげな様子や悲しさを感じさせるので、観客に嫌われることはない。そしてジーンが重度の子宮内膜症であり、妊娠が難しいことが明らかにされます。

だから彼女の態度にも意味が見えてくる。少しづつ寄り添い始める彼女ですが、自分自身は妊娠ができない。

自分にできないことを、少しの可能性でもまだ可能性を持っている人たちが成し遂げる手伝いをする。少し卑屈にもなります。

そういった状況で、ジーンの支えにはこの不妊治療の研究だけしか残されていない。

宗教や母との関係。社会的な批判などに追い詰められていく。

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もちろんジェームズ・ノートンもビル・ナイもさすがの役者で、それぞれ少し違う立場からこの研究に取り組む博士を演じています。

ボブは主軸として熱く、ステプトーは冷静に全体を眺めているなどそれぞれが向かいたいところは同じでありつつ、違ったアプローチからこの研究を守ろうとしているのは興味深い点です。

全体に丁寧て柔和な撮影

全体には優しげな柔らかな露出を持つ撮影で、重苦しくなりすぎない形なのも全体のまとめ上げに貢献します。

撮影ではジーンと母親の隔絶での玄関先のやりとりなんかは結構好きでした。閉じた扉だけにフォーカスせず通りを映すことでそれなりに息苦しさを軽減していました。

看護師長をプロとしてしっかりと入れ込んでいる点なども、事実に貢献した人を描き残す意味で重要でしょう。

そうしたいい要素が含まれているため、ドラマとして楽しんで見ていけはします。

題材を超えることはない作品

しかし今作は題材となっている素晴らしい事実や苦難の道を誠実に描くことに徹しているため、良い俳優陣の光をもってしても、映画としての輝きは今ひとつ物足りない結果と感じました。

良くも悪くも実話をベースにした映画化のテンプレート的です。

重要な話であることには変わりがないため、鑑賞はおすすめですが、この話を最大限に炸裂させるためのもう一歩が欲しかった、そんな作品でした。

今回の感想はここまで。ではまた。

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