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「ターミネーター」”Terminator”(1984)

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映画レビュー
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「ターミネーター」(1984)

  • 監督:ジェームズ・キャメロン
  • 製作:ゲイル・アン・ハード
  • 製作総指揮:ジョン・デイリー、デレク・ギブソン
  • 脚本:ジェームズ・キャメロン、ゲイル・アン・ハード
  • 撮影:アダム・グリーンバーグ
  • 美術:ジョージ・コステロ
  • 編集:マーク・ゴールドブット
  • 音楽:ブラッド・フィーデル
  • SFX:スタン・ウィンストン、Fantasy 2 Film Effects、パシフィック・データー・イメージズ
  • 出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、リンダ・ハミルトン、マイケル・ビーン 他

ジェームズ・キャメロンが監督し、いまでは4まで製作、今年は新作も作られる人気シリーズ。

今作でシュワちゃんことアーノルド・シュワルツェネッガーが大スターになりました。聞いたことがあるでしょう、”I’ll be back”の台詞はこのシリーズだけでなくシュワちゃんの代名詞にもなり、様々なところで耳にします。

この作品、低予算で俳優も?なB級作品なんですが、私はとにかくその試行錯誤と何かを創ろうと言うアイディアが好きなものです。

近未来。人工知能スカイネットが暴走し、機械の軍隊で人類抹殺を計画。

ジョン・コナーは抵抗軍指導者として人類をまとめ上げ反撃する。

その危険分子を消し去るため、スカイネットは機械戦士ターミネーターを過去へと送り込む。

ジョンの母サラを抹殺し、ジョンの存在そのものを消し去ろうと言うのだ。

そしてそのあとを追うように、もう一人の戦士が過去へ送られる・・・

このあらすじだけでもお分かりの、極めてジャンル性の強い映画。

しかし画面上にあまりSFと現実の混同がないためか、そしてお話の世界がしっかり作られているからか、不思議と荒唐無稽には思いません。

Terminator-1-1984-movie

予算が少ないことが逆に工夫に繋がるこの作品。

英語が下手で筋肉しかないシュワちゃんも、ロボットならセリフも少なく見た目の存在感だけで勝負できます。黙々と殺し、追いかけてくる怖さも出ていますし。

今観ればたしかにしょっぱいメイクなんかもありますが、ショットや話の流れに頑張りがみられますね。

ミニチュアのストップモーションのぎこちなさを、破損によるものにするなど、好意的に観られる工夫が多い印象です。

もちろん、サングラスというアイコニックなアイテムの着用にも、破損し露出した機械の目を隠すためというロジックが与えられていたり、かなり隙のない丁寧さが素晴らしいです。

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最後には切ない愛を感じられる映画。

機械は徹底的に感情のないものとして描かれるからこそ、人間同士の絆や愛が強調されます。しかもここでのカップルはどうしても結ばれない関係ですからね。

同じ時代にはいない人であり、出会いと死が歴史。

カイルと出会うことは必然ですが、穏やかな人生なんて遅れないのです。二人はT-800との戦闘を経験し、そしてカイル・リースは死ぬことこそ歴史。

機械の叛乱的にはやはり漠然と進む機械化に対する恐怖があるのでしょうか。

そうなると私たちが信用し私たちを守り役立つもの(マシン、政府、体制)が私たちを襲うと言う怖さが込められているとも思えますね。

冷徹な悪というのは時にカッコよく人の心に残るものです。

ターミネーターはこれからも愛される悪役でしょう。その原点と創意工夫による立派な作品作りとして観てみると良いでしょう。

そんなところでおしまいです。それではまた。

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