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「ロビンフッドの冒険」”The Adventures of Robin Hood”(1938)

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映画レビュー
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「ロビンフッドの冒険」(1938)

  • 監督:マイケル・カーティス、ウィリアム・キーリー
  • 製作総指揮:ジャック・L・ワーナー、ハル・B・ウォリス
  • 音楽:エーリヒ・ウォルフガング・コルンゴルト
  • 撮影:トニー・ガウディオ、ソル・ポリート
  • 編集:ラルフ・ドーソン
  • 美術:カール・ジュールズ・ウェイル
  • 出演:エロール・フリン、オリヴィア・デ・ハヴィランド、ベイジル・ラスボーン 他

中世イングランドに伝わる有名なロビンフッド伝説を基にした剣戟映画です。

かなりシンプルでひねりのない直線的なストーリーで、カラーであることと俳優陣もあり豪華になっています。アカデミー賞では、美術、編集、作曲賞の3つを獲得。

監督のマイケル・カーティスは「汚れた顔の天使」(1938)や「カサブランカ」(1942)を手掛けた方。主演のフリンとは何度も組んでいますね。

またフリンとオリヴィアも数々の作品でヒーローとヒロイン役で共演しています。

中世の英国にて、王であるリチャードが外征で国を離れていることを利用し、ジョン王子は支配権を握っていた。

彼は自分たちノルマン人の優位を図り、サクソン人たちから搾取し暴政をしいていた。誰もが苦しめられた中、たった一人ジョン王子にたてつくものが現れる。

サクソン人貴族のロビンであった。彼は弱き者のため義賊として立ち上がる。

話は非常にシンプル。王政での乗っ取り、迫害、レジスタンス。そこにやはりロマンスがあり、最後は剣戟ののち正しき王の帰還。

やはり彩り豊かな衣装や小気味良いアクション。そしてテンポの良い運びがすごく楽しめると思います。編集でコマ落としでもしているのでしょうか、とにかくアクション部分の切れの良さと俊敏さが良いですね。

ジョン王子側につくガイ卿を演じるのはベイジル・ラスボーン。世界最高のシャーロック・ホームズ俳優として今なお大人気のスターです。

彼とフリンがここでのメイン対決で、広いセット内を駆けまわり戦います。ワンカットでの、影を使った長い剣戟シーンはすごく臨場感もあり、また二人だけの決闘空間も演出されていて好きなところです。

このロビンフッドはもちろんフリンの気さくで面白い人物が魅力。仲間たちを集め、信頼し、ものを奪うというよりはシェアすることを目指しています。

そして弱いものは誰でも助けようとする。ロビンひとりで大活躍でなく、仲間に助けられるシーンがあるのが良いですね。

ノルマンのお姫様は迫害が正しいと思わされていましたが、ロビンによって目が覚めます。

ロビンによって目覚めたのは彼女だけではないはずです。サクソン人たちは不正に立ち向かう勇気をもらい、リチャード王は自国統治の大切さを学ぶ。

単純明快、勧善懲悪。しかし丁寧でスピーディーな展開が楽しめる。富める者からだけ奪い、貧しきに分け与える。自分のためでなく人のために戦った義賊の映画でした。

今見ればかなり無邪気な作品。死も性も要素としてあるものの、生臭さは一切出さずおとぎ話の楽しさを伝えようとする。

立ち止まって悩むこともないロビンの性格そのままにサクサクとすすむ勧善懲悪が、純粋な心躍る英雄を与えてくれます。

そんなわけでさらっとレビューでした。ロビンフットはケビン・コスナーやラッセル・クロウもやっていましたかね?中世からと考えると、もう800年近く愛されているわけですね。すごい!

それではまた次に!

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