「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」(2011)
- 監督:ブラッド・バード
- 脚本:アンドレ・ネメック、ジョシュ・アッペルバウム
- 原作:ブルース・ゲラー
- 製作:トム・クルーズ、J・J・エイブラムス、ブライアン・バーク
- 製作総指揮:ジェフリー・チャーノフ、デヴィッド・エリソン、ポール・シュウェイク、デイナ・ゴールドバーグ
- 音楽:マイケル・ジアッキーノ
- 撮影:ロバート・エルスウィット
- 編集:ポール・ハーシュ
- 出演:トム・クルーズ、ポーラ・パットン、サイモン・ペグ、ジェレミー・レナー、ミカエル・ニクヴィスト、レア・セドゥ 他
トム・クルーズ主演のアクション「ミッション:インポッシブル」シリーズの第4作品目。
監督は「アイアン・ジャイアント」や「レミーのおいしいレストラン」などアニメーション作品で著名なブラッド・バード。
主演はもちろんトム・クルーズが務め、シリーズで前作に登場のベンジー役サイモン・ペグも今度はフィールドエージェントとして共に行動します。
また今作にはポーラ・パットンがヒロインポジション、そして分析官としてジェレミー・レナーがIMFに加わります。
また今作の悪役では殺し屋としてレア・セドゥが出ていたり、ボスがミカエル・ニクヴィストだったり豪華な顔ぶれになっています。
劇場公開時には学生で友人と観に行った記憶があります。もう10年近く前の作品になるんですね。
今回は家で久しぶりに観返したので、ここらへんで感想を残しておこうと思いました。
IMFエージェントが秘密のファイルの回収任務にて、殺し屋によって命を奪われファイルを強奪されてしまった。
ファイルを追う任務として、IMFはイーサン・ハントと彼のチームメンバーを終結させるも、敵は先手を取って証拠を消すために爆破テロを引き起こし、イーサンは罪をかぶせられてしまう。
非常にまずい立場の中イーサンはIMF長官に会い、アメリカ合衆国政府は完全にIMFへの関与を否定し解体すると告げられ、同時に存在しない任務”ゴースト・プロトコル”として任務継続を言い渡される。
完全にバックアップを失い、チームだけが頼りとなったイーサンは危機を回避するために奔走する。
今現在(2020)年においては、シリーズも6作品目の「フォールアウト」まで製作、さらに2本が現在撮影中という長いシリーズになっているMIシリーズですが、実はこの4作品目は非常に大きな転換期であり重要なピースだと思っています。
公開当時映画館に観に行って、それまでのシリーズからずっと、大本であるドラマ「スパイ大作戦」にテイストが寄ってきていると感じました。
ちょっとそれまでのシリーズの話になりますけれど、トム・クルーズという超人的人気の俳優を押し上げるスター、アイドル映画のような位置づけがありました。
無茶苦茶でありながらも任務を追行するスーパーエージェント、イーサン・ハントが大活躍するタイプ。
それが、今作は非常に明確にチームスパイもの、連係プレイや各キャラクターをそれぞれ転がしていくところの楽しさが増しています。
これはこの後のマッカリー監督に引き継がれてなお力強く根幹に横たわる、このシリーズの売りになっていっていますね。
チームプレイは生みつつも、やはり一番の危険任務が必ずあり、そこにはフィジカル全振りのトム・クルーズがいます。
このころからもうイーサンを心配しているのかトムを心配しているのか全く分からなくなってきた感じですが、よくもまあここまでやるというスタントを自らこなしていきます。
そこにある焦った顔も、力んだ顔も、こわばった体もすべてが本物であり臨場感を押し上げます。
ショービジネスとしての意気込み、覚悟はすさまじく、このアクションシークエンスにはどうしても息をのんでしまいますよね。今思いますとしっかりスクリーンで見てて良かったです。
大きなスクリーンで、点滅する吸着グローブとガラスの壁面にくっついてよじ登るイーサンをハラハラしながら観ていくのは格別。
またこうしたアクションについても、連係プレーとかが入っていていいですね。
ブラントとベンジーのコミカルかつスリル溢れるミッションとか、ミッション自体に加えてその手法にもスリルを取り込み、それぞれが専門性を活かして行動します。
誰が欠けても成功しない感じ。
スター、トム・クルーズを十二分に活かしながらも、同じようなスタントで見劣りさせるより、他のそれぞれのキャラクター専門分野を磨き輝かせる。
相対的に、イーサンの活躍も、他のメンバーあってこそいになってバランスが良いですね。
そしてお互いを信用しているからこそ協力して任務をこなせるんです。
大分大きく舵取りをした作品で、大本のTVドラマにより近づく形となった今作は、シリーズ内でもかなり重要な作品です。
個人的におもしろいのが、チームものに変化させてイーサンの負担を減らすどころか、逆にどんどん尖っていってる点。
M:Iシリーズの転換点でありまたアクションはどんどんと加速する作品です。
今回はさっくりとこのくらいの感想です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
それではまた次の記事で。
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