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「トランスフォーマー/最後の騎士王」”Transformers The Last Knight”(2017)

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映画レビュー
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「トランスフォーマー/最後の騎士王」(2017)

  • 監督:マイケル・ベイ
  • 脚本:アート・マーカム、マット・ホロウェイ、ケン・ノーラン
  • 原案:アキヴァ・ゴールズマン、アート・マーカム、マット・ホロウェイ、ケン・ノーラン
  • 製作:ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ、マイケル・ベイ、ドン・マーフィ、トム・デサント
  • 製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ
  • 音楽:スティーブ・ジャブロンスキー
  • 撮影:ジョナサン・セラ
  • 編集:ロジャー・バートン、マーク・サンガー、ジョン・フルーア、アダム・ゲステル
  • 出演:マーク・ウォールバーグ、アンソニー・ホプキンス、ローラ・ハドック、イザベラ・モナー 他

2007年に始まった実写トランスフォーマーもすでに10年がたち、第5作目となります。

監督は今現在シリーズすべてを手掛けてきたマイケル・ベイ。主演は前作「トランスフォーマー ロストエイジ」(2014)から引き続いてのマーク・ウォールバーグ。また、ヒロインには「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」(2017)でピーターの母メレディスを演じていたローラ・ハドック。そしてあの名優アンソニー・ホプキンスが出演しております。なぜ出たしw

海外公開からかなり遅れての公開にはなりましたが、夏場にやってくれるのはありがたい。まさにサマー向けですから。公開日には観れませんでしたが、その週末土曜日に鑑賞。IMAX3Dでの鑑賞になります。人の入りはそこそこで、料金の高いIMAXでもなかなか数が入っていました。

創造主を探し、オプティマス・プライムは宇宙の彼方へと消えた。ディセプティコンのリーダー、メガトロンの姿もなく、指導者不在の世界は混乱していた。

そんな中、オプティマスを信じオートボットたちをかくまっていたケイド・イェーガーは、死にゆくトランスフォーマーから謎の円盤を託される。これは世界を変えうる力を持つというアイテムらしい。

一方、サイバトロン星へと帰還したオプティマスは、創造主クインテッサと対峙するも、星の崩壊の責任は彼にあるとされ、サイバトロン星再生の唯一の方法を教えられる。

彼はネメシス・プライムとして任務につくのだ。トランスフォーマーの世界再生のため、人類の世界を破滅させるという。

マイケル・ベイの作風に変わりはなく、圧倒的な情報量と支離滅裂な脚本に展開、抑揚のなくただ全編躁病の爆発まつりの映画でした。

しかし、私としてはベイ監督はなにやら折り合いをつけてきた気もします。

というのも、今作はまず短い。(といっても2時間半くらいありますが)

どこまでも延びる上映時間が、ここに来て少しタイトになったと思います。

また、トランスフォーマーたちが出ているもしくは人間と絡むシーンの割合も増え、変形シーンなども誤魔化さずに見せていると思います。

前作で不評だった粒子変形をキッパリ捨てて、物陰での変形も避けて、たくさんのキャラを次々に出していますね。もちろんそこにドラマ性も脈絡もないわけですが、それでもタイトル通りの主役がたくさん出ているのはいいことかと。

今回は1作目に立ち返ったように、敵側のディセプティコンもそれぞれ名前が紹介され、ちゃんと2つの陣営が展開されましたし、メガトロンを中心に集結させることも多く、初代アニメ的な群像劇に近づいたと感じています。

まあそれも序盤はかなりいいペースでしたが、説明につぐ説明(それでも意味不明ですが)の人間パートになるにつれ、比率は変わってしまうのですけど。

で、その人間パートは相変わらずの状態です。行動原理も存在意味もよくわからず、ギャグがとにかく面白くない。

ただ、今回はアンソニー・ホプキンスがかなり活躍しています。というか、なぜかこの大物俳優、ノリノリですね。バカげたコメディを楽しそうに演じていてよろしい。とにかく、アンソニー・ホプキンスが楽しそうで何よりですw

それだけでなく、私はギャグの構造にも少し気になるというか、おもしろいものを感じます。

例えば、中盤でケイドがヴィヴィアンと出会うとき、「高学歴の教授さんだが、ストリッパーみたいな服だ」というわけですが、このセルフ突っ込みを欠かさない姿勢がおもしろい。

観客はやはり状況に対しておかしすぎるほどセクシーなドレスを突っ込みどころとして感じるわけですが、今作はほぼ必ずそういったギャグに人物が自ら突っ込みを入れていきます。

マイケル・ベイは確信犯か?

自分でも馬鹿馬鹿しいとおもっているギャグを自ら揶揄していくスタイル。

ともするとマイケル・ベイはやはり全て見えていて、自分のスタイルや批判されていることなどを相対的に、客観的に見ているのかもしれないです。一番ブロックバスターの最前線で、一番派手なだけの空っぽ映画の代表なのに、メタ的な視点を入れてくるところに、何かマイケル・ベイの見ているもの、考えていることに興味がわいてきました。

先ほども描きましたが、今作では実際外部の声を取り入れているわけですしね。

まあいい映画ではないですよ。

ネメシス・プライム、なんて冒頭と最後にひょろっと出ているだけで、いくらなんでもオプティマスの演説ですべて持っていくのは無理がありますし、せっかくの騎士オプと騎士メガの対決も、インフェルノカスもクインテッサも、どれも描写不足です。やはり相互作用やアンサンブルなんてものは無いですね。それぞれシーンはありますが、そこに流れもドラマも用意できていませんから。

何が何だか分からないのは今まで通りながら、悪化したとは思いません。各批評家も一般の評価も、過去最低ですが、クソはクソでも過去一番ひどいトランスフォーマー映画だとは思わないんですよ。

やはりここにしっかり個性あるロボットたちをたくさん出して、その変形をみせて、なんなら群像劇や軍団ごっこも入れて、それで短くしようとする。

今作は姿勢の面で好きなんです。内容は確かに退屈でただ疲れるんですが、トランスフォーマーたちがこれでもかと投入されていて、まさに初代アニメのあの情報量と展開テンポな気がします。

目を通して脳みそを疲れさせ、過剰な映像カロリーを摂取しつつも、リアルカロリーは消費する。

そんなマイケル・ベイスタイルは保ちつつも、トランスフォーマーの実写って感じの超展開と無茶苦茶とたくさんのトランスフォーマーたちで割かしいい気分でした。

描きこみをして、つまらないギャグを消して、ある程度行動原理をシンプルにすれば希望がある。

って、ほとんど全部直さなきゃかw

私はね。メガトロンがカッコよくリーダーしてて、デストロン軍団、攻撃!的な感じを見れて満足ですよ。

というかね、TF好きじゃないなら観に行かない部類の映画。この先の予告まで付いて、どうなるのか分かりませんが、まあ優しい目で見守るとしましょう。私はTF実写公開=多々買いですからね。

そんなわけで感想はおしまい。今度はあのトラビス・ナイト監督に、ヘイリー・スタインフェルド主演でバンブルビーのスピンオフもありますし、TFもよく続きますね。

それでは~

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