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「スノーベイビー」”Abominable”(2019)

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abominable film 2019 映画レビュー
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「スノーベイビー」(2019)

  • 監督:ジル・カルトン
  • 脚本:ジル・カルトン
  • 製作:スザンヌ・ピュアギー、デイヴ・ポルスキー、ペイリン・チョウ
  • 製作総指揮:ティム・ジョンソン
  • 音楽:ルパート・グレッグソン=ウィリアムズ
  • 撮影:ロバート・エドワード・クロフォード
  • 編集:スーザン・フィッツァー
  • 出演::クロエ・ベネット、アルバート・ツァイ、テンジング・ノルゲイ・トレイナー、サラ・ポールソン、ルパート・グレッグソン=ウィリアムズ 他

abominable film 2019

ユニバーサル、ドリームワークスが贈る、イエティを故郷へと送り届けるための大冒険を描いたアニメーション映画。

監督は「オープンシーズン」を手掛け、また「モンスターズ・インク」の脚本を手掛けたジル・カルトン。

また主人公の声の出演はTVシリーズ「エージェント・オブ・シールド」のクロエ・ベネット。イエティを追う博士役にはサラ・ポールソンも出ています。

あと、作曲家のルパート・グレッグソン=ウィリアムズが今作のスコアを担当しつつ、イエティの声も当てていますね。

今作は北米でも一般公開されていましたが日本では劇場公開はスルーされ、送付と販売と配信での公開となりました。

こういう点みると、同スタジオの「ヒックとドラゴン 聖地への冒険」の劇場公開はやはり驚きですね。あちらは2作目が劇場公開されていませんから。

また、作品の公開を巡ってはちょっと騒動のあった作品で、今作は中国の地図が出てくるのですが、そこに中国側が独自領土?領海?として主張している区域が書かれており、政治的な理由から公開を取りやめる東南アジア諸国もあったとか。

今回はAmazonプライムビデオでの配信がありましたのでこの機会に鑑賞して観ました。

ちなみに原題のAbominableというのは”忌み嫌うべきもの”などの意味がありますが、元来のイエティを指す言葉の一部でもあるとのこと。

abominable film 2019

上海で暮らしているイーは、夏休みの間友人と会うこともせずアルバイトに明け暮れている。

母も祖母も忙しなく家に寄り付かないイーを心配しているが、彼女はその想いを振り切ってすぐに家を出てしまう。

そんなある日の夜、イーが屋上に上がると、大きな白い獣が隠れているのを見つけた。それは伝説のイエティの子どものようで、上空を旋回しているヘリにおびえた様子であった。

故郷、両親の元へと帰りたいと願うイエティをみて、その孤独を共有したイーは、彼をエベレストと呼び、遠い故郷へと返すことを決意するのだった。

abominable film 2019

ハッキリ言って普通。すっごく良いわけでもないですが、決して悪い作品でもありません。

及第点というか、楽しめることは確かですがこれがある一定数にカルト的人気を博すことはなさそうですし、一定数によるヘイトを集めることもなさそうです。

あまりに特徴がないような気もしてしまうほどに、安定した出来ですし、またこれまでに多く語られてきたストーリーの焼き回しであり、「E.T.」や「ヒックとドラゴン」などの要素も多く感じました。

間違いなく子どもがみて、また家族で一緒にみて楽しんでもらえる作品ですが、なにかマジックが起きることも一つの映像表現として突出もしていません。

もちろんCGIで作られる景観や一部の演出には、確実に映画館で観れば迫力が何倍にもなるであろうシーンがあります。

畑が大海原のようにうねり波乗りするシーンや、雪山の橋からのバイオリンの演奏とそれにリンクした魔法の発動シーンは視覚的に楽しく驚異的です。

ただそこまでで止まってしまっています。

abominable film 2019

そもそもこの作品、特色がないわけではありません。

まず舞台を上海としている点。中国の人たちの家族の繋がりとしての色があることにはあり、イーとエベレストの根本的な親の不在からくる孤独の共有があります。

しかし、これだけでは別に舞台が中国である必要性はないのです。

別の国に置き換えても十分機能しますし。

もうひとつ、魔法を使える獣であるエベレストの件ですが、実はこちらの説明不足というかライン引きの甘さが気になります。

エベレストできることの設定が曖昧。

割りとどんな状況でもあらゆることが可能な魔法なので、場の解決のロジックがよく分かりません。

魔法で空飛んでエベレスト直行できるんじゃないかな。

お話としては孤独を共通点に結ばれた異種族の友情物語であり、また大切なものは実はそばにあったというプロット。

その話を綺麗にやっていますし、映像表現としてもつまらないわけではない。

ただどうにも熱狂できる部分に欠けていて、ただ優等生なだけでした。

決してつまらなくはないので家族で何かみたいとか、子どもに見せる一本としては候補だと思います。

今回の感想はこのくらいになります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それではまた次の記事で。

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