「ダーケスト・マインド」”The Darkest Minds”(2018)

「ダーケスト・マインド」(2018)

  • 監督:ジェニファー・ユー・ネルソン
  • 脚本:チャド・ホッジ
  • 原作:アレクサンドラ・ブロッケン『The Darkest Minds』
  • 製作:ショーン・レヴィ、ダン・レヴィン
  • 製作総指揮:ダン・コーエン
  • 音楽:ベンジャミン・ウォルフィッシュ
  • 撮影:クレイマー・モーゲンソー
  • 編集:メリアン・ブランドン
  • 出演:アマンドラ・ステンバーグ、ハリス・ディキンソン、スカイラン・ブルックス、ミヤ・チェフ、パトリック・ギブソン、マンディ・ムーア、グェンドリン・クリスティー 他

the-darkest-minds-movie-2018

「カンフーパンダ2」と「3」の監督ジェニファー・ユー・ネルソンが初めて実写長編映画監督デビューを果たす作品で、アレクサンドラ・ブロッケンの小説をもとにした作品。

ある特殊な病気により超能力に目覚めた子供たちと、彼らを脅威として抑えつけようとする組織の攻防を描きます。

主演は「ヘイト・ユー・ギブ」で力強い演技をしたアマンドラ・ステンバーグ。また「ブルックリンの片隅で」で印象深いハリス・ディキンソンも出演。

そのほかの出演はマンディ・ムーア、グェンドリン・クリスティーら。

前情報については一切知らず、予告編すら見ていなかった作品です。公開情報というよりも、DVDスルーになった作品ということで知った映画になります。

ほんとはそのままスルーしようと思いましたが、何にしてもアマンドラ・ステンバーグとハリス・ディキンソンという見逃せない若手俳優が名を連ねていますから、完全に彼ら目当てで鑑賞しました。

the-darkest-minds-movie-2018

近未来のアメリカでは子どもだけが発症する未知の病気が蔓延していた。子どもたちはその病気で死ぬか、さもなくば超人的な力に目覚めるのだった。

ある子は高度な知能を身に着け、また別の子は念能力を得ており、政府はじめ大人たちは恐怖を覚えた。

結果としてすべての子供たちは収容施設に連行された。

幼かったルビーも能力に目覚めた一人で、その途端なぜか両親は自分のことを忘れており、収容所では最強の能力レベル「オレンジ」であると発覚する。

すぐに殺処分されそうなところを、その能力で低レベル能力者であるとさかっくさせることで切り抜け、ルビーは6年を施設で過ごした。

そして子どもたちを助けようとする医師の助けで施設を脱出し、外の世界で独立して生きている他の能力者に出会うのだった。

the-darkest-minds-movie-2018

映画のジャンルにはヤングアダルト枠がありますよね。ティーンムービーというか。

もう脈々といろいろな形で登場し、シリーズ化してきたあれです。

「トワイライト」シリーズのようなファンタジー恋愛、「メイズランナー」シリーズのようなサバイバル。あと「ハンガー・ゲーム」シリーズのディストピアと反乱/革命もまたしかりですね。

で、そのそれぞれには何というか人間の精神的成長として必要な過渡期、つまり思春期がそのままの構図として投影されているわけです。

親という存在によらない自分たちだけの世界、外と内。抑圧と自分らしさの獲得、そして成熟しきってはいないけれど恋愛がかかわってくる。

友情や絆に恋、そして自分たちはこの世界でどこか特別であり、大人たちはそれを理解していないか、または抑えつけてくる存在。

大体そんなところの型に入るしかないわけで、それはもちろんその層をつかんでいくためには必然ですからね。

で、勝負所はその演出やら映像技術やら、ユニークさにあるはずです・・・

が、今作については既視感がすごかったです。

抑えつけてきて分類し型にはめ個性をみない大人たち。そして自分たちの世界を作り上げ反旗を翻していく少年少女たち。

あまりに繰り返されてきている舞台設定です。

the-darkest-minds-movie-2018

カラーでの区別という点にはどことなく肌の色という意味でのカラー、つまりはアメリカにおける人種差別を臭わせてはいます。

主要メンバーにアフリカ系やアジア系を入れ込んでいる点からもそれはうかがえはしますが、別にそこが活かされていくこともなく、むしろキャラクターの造形としてはあまりにステレオタイプというか。

心配性かつオタク的なメガネ黒人青年に、ホットでクールな優しい白人、そしてほぼ喋らないおとなしいアジア人。

わかりやすい恋愛にちょっとした行き違い。

型通りで分かりやすくはありますが、その他にこの作品が持っている世界観について説明不足過ぎることは問題です。

カラーごとの能力における具体的な設計がわかりにくく、何ができて何ができないのか見えてこないため、肝心の差別化要素であるスーパーパワーバトルにも展開が難しいです。

やっとの身体的接触がそのまま別れにつながる、最初で最後の感覚の淡さは良いなと思いましたが、総じて平均的になりすぎた印象の作品でした。

実際には今後のシリーズ化を目論んだ作品であると思いますが、最初からこの手のヤングアダルト作品の中で平凡かつ型どおりになったため、何が始まったのかもわかりにくい。

興収的にも次回作製作は難しそうですね。

役者目当てでとりあえず見ておいたという意味で、しかし個人的には役者目当てでも見る必要はそこまでなかったかと思う映画でした。

今回はちょっと否定的レビューになりましたが以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

それではまた次の記事で。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です