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「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」”Spiderman: Far From Home”(2019)

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spider-man-far-from-home 映画レビュー
Spider-Man in Columbia Pictures' SPIDER-MAN: ™ FAR FROM HOME
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「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」(2019)

  • 監督:ジョン・ワッツ
  • 脚本:クリス・マッケナ、エリック・ソマーズ
  • 原作:スタン・リー、スティーヴ・ディッコ 「スパイダーマン」
  • 製作:ケヴィン・ファイギ、エイミー・パスカル
  • 音楽:マイケル・ジアッチーノ
  • 撮影:マット・ロイド
  • 編集:リー・フォルサム、ダン・レベンタル
  • 出演:トム・ホランド、ジェイク・ギレンホール、ジェイコブ・バタロン、ゼンデイヤ、サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・ファブロー、マリサ・トメイ、コビー・スマルダース、アンガーリー・ライス 他

far from home spiderman

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の最新作にして、「アベンジャーズ/エンドゲーム」の続編。シリーズとしては「スパイダーマン:ホームカミング」に続く物語。

また今作はフェーズ3の最終作でもあり、大きな区切りを迎える作品にもなっています。

監督はホームカミングより続いてジョン・ワッツ。主演はもちろんトム・ホランドで、クラスメイトたちも戻りました。

今回は謎のヒーローミステリオとして「ナイトクローラー」などのジェイク・ギレンホールがMCU入りしています。

公開初日は行けず、次の土曜日に2D字幕で観賞。さすがにスパイダーマン人気、マーベル人気もありほとんど満員でした。

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の最新作にして、「アベンジャーズ/エンドゲーム」の続編。シリーズとしては「スパイダーマン:ホームカミング」に続く物語。 また今作はフェーズ3の最終作でもあり、大きな区切りを迎える作品にもなっています。 監督はホームカミングより続いてジョン・ワッツ。主演はもちろんトム・ホランドで、クラスメイトたちも戻りました。

サノスとの戦いからしばらく、戻ってきた人々を迎えた世界は、そのために失われたスーパーヒーローへの哀悼を捧げる。

スパイダーマンとして戦いに身を投じたピーター・パーカーも、自分を見出だしてくれたトニー・スターク/アイアンマンと離れた悲しみを背負っていた。

そして何より、トニーが彼にかけた期待、次のアイアンマンという重圧から逃げるように過ごしていた。

そんな時、夏休みの科学研究会の旅行中に水でできた怪物に教われ、助けに来た謎のヒーローと出会う。

彼はベックと言い、別次元から来たスーパーヒーローだというのだ。

far from home spiderman

前作「スパイダーマン:ホームカミング」は、少年が大人の世界に入ろうとし、その結果大人の世界の怖い部分を見せつけられ、自分の活躍すべき、寄り添うべき場所を見つける話だったと思います。

そして今回は、その自分の居場所からどうしても、より厳しい世界へと踏み出していかなければいけないお話でした。

今作までに色々なことが起きたユニバースですが、それらを踏まえて新規に出発をする役割を担っていると思います。

なにせ直接の前作が「アベンジャーズ/エンドゲーム」ですから、世界は混乱し、これからどこへ向かっていくのか模索中。確かに色々な期待や責任を背負いそうなところ、ピーターが実生活を大事にしたいという想いもわかりますね。そうした普通がいつでも壊される世界になったのです。

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危機と混沌の渦巻く世界で、世界はヒーローを必要としている。今まで以上に。

偉大な存在であったアイアンマン、キャプテン・アメリカのなき今、この世界では新たな英雄が求められているんです。人々が称え、応援し、そのヒーローがいれば安心だと信じられる存在が。

そこで今作はそれをちょっと意地悪にも、かつ巧く使ったミステリオを登場させます。

ジェイク・ギレンホールがこういうブロックバスターに出るのも珍しいですからそれも嬉しいですが、やはり超人ではなく持たざる者側がヴィランとなる点でも、とてもあっていたかなと思います。

シリアス具合と執着の人間臭さがスイッチされ、かつ味わい深くもある演技で良かったと思います。人の良さそうな感じが出せる彼のルックと、それでいて最低野郎にもなれる実績の持ち主ですから。

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まさにこういう時代を象徴するヴィランでしたね。

技術で作れるフェイクに人々は踊らされ、ありのままの世界ではなく、自分が見たいものだけを見て消費する。

こういった類の映画がCGIに溢れていて、撮影現場ではまさに今回のミステリオのように、狭いスタジオ内でモーションキャプチャースーツを着ている俳優たちがいるだけ。その点含めて、メタ的かつ自虐的な要素にも思えます。

フィジカルな映画や悲惨な現実を投影する作品より、消化しやすく安易で気分を良くする夢物語を、誰しも追い求めてしまうところがあるので、ミステリオは結構恐ろしく感じました。

危機に瀕するときこそ人間は弱く、間違った英雄が誕生しやすいんです。

ミステリオの見せる幻術によって、映像としてもすごくクールなシーンが多く、「ドクターストレンジ」の魔術、「アントマン」の量子世界に続いてまたフレッシュな視覚の世界を与えていると思います。スクリーンでの鑑賞がおススメ。

で、ある意味で最悪のミスを犯してしまったスパイダーマンはどうしても立ち上がるしかなくなりました。

子供でいられることはもうできない。どうしても戦うしかない。

ここでアイアンマンの意思を継ぐように、自分でスーツを設計開発するとかフェイズ3の、大きなサーガの一つ締めくくりとして始まりである「アイアンマン」と呼応した作りになっていて熱かったですね。

舞台はトニー(偉大な世代)が用意しながらも、どう創っていくかはピーター(新世代)が自分で試行錯誤。最終的にはスパイダーマンだからこそのセンスを使って勝利し、そして少し切ないですが、人を信じないということも学んだうえでの勝利。

個人的にですけれど、勝利のきっかけがスパイダーセンスなのは良いのですが、そのロジックに説得力が欲しかったところです。

なぜ以前はセンスを使えなく敗北したのか、そしてなぜ第2ラウンドでは使えたのか。またミステリオもテクノロジー使用なので、その技術面でも何か明確な差を設けて勝ってほしかったかも。

何はともあれ、これでようやっとここまでのサーガのクライマックスに残った後始末が終わりました。そして新たなスタートのための世界がより開かれます。

エンドクレジットのシーンが非常に重要で、今後の展開に対して大いにかかわるので見逃せません。

というか、なぜクレジット後のシーンにしたんでしょう。これ観ないと最終決戦のミステリオの行動が意味不明のままになっちゃいますよ。

子供でいられなくなったピーター・パーカーの成長物語第2章としてとても満足できながら、一つヒーローが溢れるほどいる世界の人間としてはグサリと刺さるミステリオという存在が大きかった。

大きな祭りの後片づけを綺麗にしながら、こうもうまいことスタートを切ってしまう手腕に脱帽です。今後もますます楽しみにして待つことにします。

ということで感想はこのくらいになります。最後まで読んでいただきありがとうございました。また次の記事で。

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