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「FARANG/ファラン」”Farang”(2023)

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farang-2023-movie 映画レビュー
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「FARANG/ファラン」(2023)

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作品解説

  • 監督:ザビエ・ジャン
  • 製作総指揮:ミシェル・テシェ、セルジュ・タンブル
  • 原案:ザビエ・ジャン
  • 脚本:マガリ・ロシット、ザビエ・ジャン、ギョーム・ルマン、ステファーヌ・カベル
  • 撮影:ジル・ポルト
  • 美術:ステファヌ・ローゼンバウム
  • 衣装:エマニュエル・ユーチノウスキー
  • 編集:リワノン・ル・ベレ
  • 音楽:ジャン=ピエール・タイエブ
  • 出演:ナシム・リエス、ヴィタヤ・パンスリンガム、オリビエ・グルメ 他

「ヒットマン」「コールド・スキン」などのジャンル映画で活躍するフランスのザビエ・ジャン監督が、容赦ないバイオレンスとゴア描写を満載に、妻と娘を殺された男の復讐劇を描いたリベンジアクション。

主人公サムを演じるのは、キックボクシング経験者である新星ナシム・リエス。共演には「オンリー・ゴッド」「暁に祈れ」で知られるビタヤ・パンスリンガム、「息子のまなざし」のオリビエ・グルメ。

タイトルの「FARANG」はタイ語で、ヨーロッパなどの西洋人を指す言葉で、「よそ者」や「外国人」の意味になります。

実はこの作品、映画館の予告でも見かけていなくて公開週末にやっと存在を知った作品でした。R指定の作品だからなのか、劇場予告に出くわさなかった。。。で、Xのポストで観て週末の公開作と知って、「フュリオサ」とのはしごがしやすかったので観てきたのです。

サービスデイで安い日だったのですが、人はほとんど入っていませんでしたね。まあジャンル映画ですしなかなか知らない監督や俳優だからでしょう。

「FARANG/ファラン」の公式サイトはこちら

~あらすじ~

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フランスの裏社会から逃れ、タイの美しいビーチでひっそりと暮らす格闘家のサム。

現地で出会った妻ミアと娘ダラと仲睦まじく暮らしながら、サムはホテルのポーターとして働き、ムエタイのファイターとして危険な賭け試合にも出場していた。

それも全ては家族のため、そしていつかミアの夢である自分たちの店を持つためだった。しかし、彼が「FARANG(よそ者、外国人)」であるがゆえに、その道は決して簡単なものではなかった。

焦ったサムは、同じフランス人のナロンから一つの仕事を引き受けることにする。成功すれば全てがうまくいくと信じたが、彼を待ち受けていたのは、想像を絶する過酷で残虐な運命だった。

感想レビュー/考察

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超バイオレンス映画。暴力こそ正義。みたいな印象を受ける予告編とは実は違います。

多分ひとたび闘う場面になれば、そこでの暴力表現はなかなかなのですが、全編通して意外にドラマシーンが多くて、比率では暴力は2~3割な感じの印象を受けました。

個人的には序盤こそまあ奥さんと娘との幸せな模様だったりが展開されると思っていたので、一度バイオレンス復讐パートに入ったら荒れ狂うものと予想。しかし奥さんが殺され娘が連れ去られるまでが意外と長いのです。

そして復讐に走り始めてからも意外と小休止が挟まるので突っ走る感じは物足りない。

印象深い暴力描写があるので、その点は話題にできますけれど、私はもっと暴力を渇望してしまいました。

ドラマパートが長い分、復讐の旅へのカタルシスが増すかと言えば意外にそうでもなかったですし。主人公の知り合いで奥さんが働いている店の店主が、実は主人公をヤクザに売った裏切者だったのですが、それもミステリーって程な重要さでもないですし。。。

全体的にジャンル映画なのにバランスが悪い。もっと振り切って安っぽい使い古しストーリーに、”これがやりたかっただけだろ”って感じの暴力を上塗りマシマシにしてくれればよかったのに。

復讐の鬼になったような気がしたら、なぜか初めて敵を殺したときにけっこう主人公がショックを受けていたのはなんだったのか。

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ドラマというと、途中からただのトレーナーではなくて謎の剣士と化していくヴィタヤさんと主人公サムの関係性があるのでしょう。そもそもよそ者として土地の購入を阻まれてしまったサムは、ヴィタヤさんと父と子のような関係となっていきます。

違う出自でもこうして絆を持ち命を預けあって戦うというドラマ。しかしヴィタヤさん側の想いがよくわかりません。なぜあそこまでしてサムに味方してくれるのか。

バイオレンスの中では実はアクションはある程度見やすくていいのですが、一部カメラワークは余計だったと思います。

「アップグレード」で顕著に感じることができた(あちらはAIにより非人間的な動きを助長していて成功しています)、倒れる対象を固定して捉えてカメラ自体を倒すような動きを今作も使っています。

しかし、今回はちょっと見ずらい感じと小手先テクニック的に感じてしまう。せっかく狭いエレベーターで結構な乱闘を繰り広げていても、そしてワンカットで魅せようとしていても、動くカメラはスタイルとしてあっていないように思います。

触れ込みにあるように、腕も武器にしているのはおもしろい。鉈を前腕で受け止め、ぐちゃぐちゃにしたせいで飛び出た尺骨で、敵の喉元ぶっ刺して殺すという最高なムーブが見れたのは楽しかったです。

ジャンル映画なのですが少しドラマを頑張ろうとしていて長く感じ、もっと振り切ってほしかった惜しい作品でした。

感想はみじかめですが以上。ではまた。

コメント

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