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「炎のデス・ポリス」”Copshop”(2021)

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copshop-2021-movie 映画レビュー
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「炎のデス・ポリス」(2021)

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作品概要

  • 監督:ジョー・カーナハン
  • 脚本:カート・マクラウド、ジョー・カーナハン
  • 原案:カート・マクラウド、マーク・ウィリアムズ
  • 製作:マーク・ウィリアムズ、タイ・ダンカン、ウォーレン・ゴズ、エリック・ゴールド、ジョー・カーナハン、フランク・グリロ、ジェラルド・バトラー、アラン・シーゲル、ジェームス・マシエロ
  • 製作総指揮:ロバート・シモンズ、アダム・フォゲルソン、ジョン・フリードバーグ、トム・オーテンバーグ、マシュー・シダリ
  • 音楽:クリントン・ショーター
  • 撮影:フアン・ミゲル・アスピロス
  • 編集:ケヴィン・ヘイル
  • 出演:ジェラルド・バトラー、フランク・グリロ、アレクシス・ラウダー、トビー・ハス 他

「THE GREY 凍える太陽」などのジョー・カーナハン監督が、小さな警察署を舞台に訳ありの男たちの終結と、彼らに対抗し奮闘する新人警官の一夜を描くアクション映画。

新人警官をアレクシス・ラウダーが演じ、彼女のいる警察署に集まる詐欺師を「コンティニュー」などのフランク・グリロ、殺し屋役を「グリーンランド」などのジェラルド・バトラーが演じています。

前作に続いてフランク・グリロはカーナハン監督と組みました。製作にもジェラルド・バトラーふくめて参加しているんですね。

アレクシス・ラウダーは「ブラックパンサー」や「ハリエット」に出ていたり、今後はデヴィッド・ハーバー主演のアクション映画にも出演が決まっていたりとどんどんと幅を広げている俳優です。

映画館で予告を見るまではあまり詳細も知らなかった作品でしたが、カーナハン監督作品は結構好きなので興味がありました。

公開された週末の土曜日に観に行ってきましたが、思っていたほどは混んでなかったですね。

「炎のデス・ポリス」の公式サイトはこちら

~あらすじ~

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広大な砂漠のど真ん中にぽつりと立っているガンクリーク警察署。

そこにある夜、一人の男が暴力沙汰で逮捕され連行されてきた。

テディという男は有名な詐欺師であったが、銃創があり、逮捕されたのはそのケガを負わせた何者からか逃げ隠れするためであった。

新米警官のヴァレリーはテディの素性と真意を怪しんでいたが、そんななかまた別の男が留置所に入ってくる。

泥酔しきっていた男は実はテディ抹殺のためにマフィアから送り込まれたプロの殺し屋で、本性を現すとテディに襲い掛かった。

ヴァレリーの機転でこの殺し屋ヴィディックを取り押さえることに成功し、ひとまずは九千となったものの、今度はさらにイカれた殺人鬼アンソニー・ラムが所に乗り込んでくる。

ラムは次々に署内の警官を殺しまわり、ヴァレリーたちのいる留置所へ迫るものの、危機一髪で立てこもることに成功。

果たしてこの窮地をヴァレリーは脱することができるのか、そしてテディ、ヴィディック、ラムの誰が最後に笑うのか。

感想/レビュー

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監督のいつものテーマが往年のアクション映画の空気を帯びる

ジョー・カーナハン監督の映画は実はいろいろとみてきたわけですが、やはり行き詰った男の物語というのがいつも共通している気がします。

そういう意味でも今作は同様の設定が展開されていますが、前作にあたる「コンティニュー」で培ったような、コメディテイストとジャンル映画としての色合いが強くなっている気がします。

特に、バイオレンスはしっかりとバイオレンスしながらも、そのしぶとさからくるどんでん返しというか、目くるめく展開というのは、やはり一昔前の映画史におけるアクションを感じられてよかったです。

やたらと頭を使うようなミステリーだとか、巧妙な伏線の張られた脚本ではありません。

むしろそれぞれのキャラクターが一物も抱えてはいるものの、観客は頭を使わずに楽に見れるのが売りでしょう。

ジャンル映画としての参照

OPシークエンスにおけるやたらと広い道路のショット。ここで流れている音楽がかなりオシャレで古風。

ラロ・シフリンっぽいなと思っていて見終わってから調べたのですが、この音楽、まんまラロ・シフリンの「ダーティ・ハリー2」のテーマ曲だったようです。

このオープニング時点から、やはり回帰的な映画になるであろうと思わせてきますね。

その他に感じるのはタランティーノ風味でしょうか。

監房内でヴィディックとテディが交わす会話など、かの会話に重点を置いた感じ。なんてことはないセリフながらもなぜかずっと聞いていられる感じ。

こういう作りの部分では、現代劇というよりも監督が好きなジャンル映画からいろいろと引用したように思えます。

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もちろんイカレすぎて楽しいトビー・ハス、やはり渋い俳優フランクもジェラルドもいい味を出していて、全員がマチズモ象徴的なキャラです。

だからこそそこで機転とその達者な口で対抗していくヴァレリーがカッコいいですね。

署内をめいいっぱいに使いつつも、こねくり回しすぎないシンプルさ。

正直最後の展開の、実は死んでない!とか、ここでまた助けられて。とかはしつこく感じるくらいに思いましたが、よく考えるとこのターミネーター的なラストの上書きはこれまたそういう映画群への愛情と思えました。

ドン詰まった男たちが行きついた先で、カルマが集約した結果が展開される。

行きつくべきところに行きついたそれぞれの迎える最後。

新しい試みも、何かジャンルに加わるページというのもないです。

でも騙しあいとタフネスのせめぎあいからまさに燃え盛っていくカオスを堪能するなら、この古き良きテイストのアクションスリラーがおすすめですね。

革新的じゃないですが、求めている層にはうれしい補給映画です。何にしても、私はカーナハン監督が楽しんで撮ったのではないかと思えたのでそこがよかったポイント。

今回の感想はあっさりとしたものですが、「現代的な硬派アクションはおなか一杯。幾重にもめぐらされる考察ありきの脚本は今はいらない。」というような方にはうってつけのタイプです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

ではまた。

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