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「アンダーウォーター」”Underwater”(2020)

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「アンダーウォーター」(2020)

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作品概要

  • 監督:ウィリアム・ユーバンク
  • 脚本:ブライアン・ダッフィールド、アダム・コザッド
  • 原案:ブライアン・ダッフィールド
  • 製作:ピーター・チャーニン、ジェンノ・トッピング、トーニャ・デイヴィス
  • 製作総指揮:ケヴィン・ハロラン
  • 音楽:マルコ・ベルトラミ、ブランドン・ロバーツ
  • 撮影:ボジャン・バジェリ
  • 編集:ウィリアム・ホイ、トッド・E・ミラー、ブライアン・バーダン
  • 出演:クリステン・スチュワート、ヴァンサン・カッセル、ジェシカ・ヘンウィック、ジョン・ギャラガー・Jr、ママドゥ・アティエ 他

「シグナル」などのウィリアム・ユーバンク監督が深海の採掘基地の崩壊から脱出しようとするクルーと、彼らが遭遇する未知の深海生物を描くサバイバルホラー映画。

主演は「パーソナル・ショッパー」「チャーリーズ・エンジェル」などのクリステン・スチュワート。

またフランスの名優ヴァンサン・カッセルのほかに、「デッドプール」のT・J・ミラー、「マトリックス レザレクションズ」のジェシカ・ヘンウィック、そしてジョン・ギャラガー・Jr、ママドゥ・アティエが出演しています。

19年くらいに予告編を見て、クリステン・スチュワートがアートハウス系からまた少しジャンル映画っぽいのに出るということで少し注目していた作品。

ウィリアム・ユーバンク監督の作品自体は観たこともなかったのですが、以前に小規模な作品で面白い試みを見せているようですね。

20年にはアメリカでも一般公開されたのですが、日本ではiTunesでの配信公開ということに。

また今作はFOXの製作であることから、その後のディズニーによるスタジオ買収で今現在はディズニー+で観れるようになっています。

「アンダーウォーター」ディズニー+配信ページはこちら

~あらすじ~

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地球上の資源の中でも深海はまだ人類が未到達の領域である。

推進1万メートルよりもさらに深い場所に、大規模な採掘施設が建てられ多くの職員を導入して作業が続いている。

しかし採掘を続けるほどに謎の地震が発生するようになっていた。

深海施設のエンジニアを担当するノラが目覚めると、施設の崩落が始まり彼女のいたエリアは大損害を受ける。

わずかに生き残ったチーム、そしてキャプテンとともにノラは会場への脱出ポッドのある施設を目指すことになる。

ところが、移動中の瓦礫には観たこともない生命体が潜んでおり、彼らを襲い始めた。

感想/レビュー

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閉所型サバイバルホラーの焼きまわし

ウィリアム・ユーバンク監督が目指したのは単純に海洋版の「エイリアン」であったと思います。その目論見は既定のレールに沿って進んだことによりある程度達成されていると言えます。

しかし総じて言ってしまえば、その試みがそもそも意味を持っているのかが分からなかったというのが正直なところですね。

少ないチーム、狭い限定空間、未知の脅威である生命体。

逃げ場のない舞台というのも今作では深海という閉所、暗所恐怖症を煽る設定になっており、特に初めてスーツを着て潜水していくシーンや人物の視点に近いヘルメットガラス越しでのショットなどは効果的に思います。

配信で観てしまったので、こうした点は劇場で観ることによってかなりの恐怖感を煽ることにもなったと思います。

また私としては出演者はやはり実力派ぞろいだと思いますし、上記のような閉所演出とか、闇と光を巧く使っているところなどは好きです。

まあ深海すぎて水で溺れるというよりも水圧で爆発するので、水に対する恐怖が弱くも感じてしまったのですが。

ルックは良いが空虚

でも正直そのくらいしかないです。

今回のモンスターは、私は詳しくないのですがクトゥルフ神話という小説に出てくる架空の神話からの引用のようなものらしいです。

タコっぽいけど人体があり触手が無数にある髭みたいな。

エイリアンとも魔物ともいうべき風貌自体とか、小個体の集合と思っていたそれが姿を見せるノラとの対比的な撮り方はスクリーンで観たかったとも思います。

ただ込められているメッセージとかドラマがあまりに空虚なんです。

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モンスターの造形については引用ならそれまでですが、ただの敵、脅威でしかないですね。

また今作でリプリーの位置にいるのだとすると、私にはノラのドラマ性の弱さが気になって仕方なかったです。

その他のキャラクターが記号的であるのはもう仕方がないのでしょうか。既視感ばかりが目立つということで早く進めばいいなとしか思いません。

ただノラはドライブしていく主人公として、物語がもっと掘られてもいい気もします。

あまりに既視感がある自己犠牲の話

彼女はOPシーンでクモを助けますね。一度水で流してしまおうとするものの、思い直してクモを洗面台からすくいだす。

命を救うというものが根底に敷かれているのかと思います。

その直後にも遮断扉を閉めることによって、ノラは救うことができなかった人たちを背負います。その後にはロドリゴ。

だからこそ、失っていく仲間に対して最後の決断をする。

ロドリゴはノラに問題のないヘルメットを渡し、自分はヒビのあるものを選んで死んだ。だからこそ今度はノラが脱出ポッドを譲るのです。

とまあこういうロジックはわかるのですが、自己犠牲とかそのものがこの手のホラーサバイバル系映画では既視感ばかりになっています。

ノラに変化があったわけではないのが微妙なんでしょうか。

なぜこの物語を語るのか?

ここにドラマ性などが入っていないことがとても惜しいです。

坊主のクリステン・スチュワートがカッコいいなとか思ってみてましたがそのくらいでしょうか。

あえておすすめはしない作品でした。

ということで今回は短いのですが以上。

最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。

ではまた。

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