作品解説

ジェイソン・ステイサムが主演を務める、孤高の男が巨大犯罪組織に立ち向かうハードボイルド・アクション。
特殊部隊としての過去を捨て、現在は建築現場の監督として静かな日常を送っていた男・レヴォン。圧倒的な戦闘能力を隠し持つ彼が、組織犯罪の闇に単身で挑む姿を描きます。
監督・製作陣
監督を務めるのは、ジェイソン・ステイサム主演作「ビーキーパー」でもタッグを組んだデビッド・エアー。
「フューリー」や「エンド・オブ・ウォッチ」など、荒々しく実直なアクションと男臭いドラマといえばこの方ですね。
さらに製作および共同脚本には、われらがスライこと、シルベスター・スタローンが参加。
キャスト
- ジェイソン・ステイサム
主人公レヴォン。代表的な出演作品は「トランスポーター」「ワイルド・スピード」シリーズなど。 - マイケル・ペーニャ
「アントマン」シリーズなど。エアー監督の「エンド・オブ・ウォッチ」ではジェイク・ギレンホールと共に出演。 - デビッド・ハーバー
「サンダーボルツ*」、「ストレンジャー・シングス」など。 - ジェイソン・フレミング
「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」などに出演。
元旦俳優、初日の出のような男、ジェイソン・ステイサム
今回お正月公開ということで、劇場入場得点にはお年玉として封筒にステイサムのデザインがされている紙幣を模したカードが配布されます。
皆さん覚えているかどうか。実は昨年も「ビーキーパー」でお年玉が配布されました。あの時はコイン風の紙カードにうらにおみくじがついていました。
そして、実はそのさらに前、配給もなにも違うのですが、2024年は「エクスペンダブルズ:ニュー・ブラッド」が公開されていました。
なので、3年連続でジェイソン・ステイサムがメインの作品がお正月に公開されている。彼はまさに元旦俳優、初日の出のような輝きを持っている男なのです。毎年は難しいかもですが、ぜひお正月はジェイソン・ステイサムを日本で浸透していただきたい。
~あらすじ~

元特殊部隊員のレヴォン・ケイドは、過去の危険な世界から距離を置き、現在は建築現場の監督として静かな日々を送っていた。暴力とは無縁の生活のなかで、彼はようやく“普通の人生”を手に入れたかに見えた。
しかしある日、恩人でもある上司の娘ジェニーが忽然と姿を消す。
独自に捜索を進めるレヴォンは、事件の背後に人身売買を生業とする巨大な犯罪組織の存在を突き止めてしまう。
守るべき「家族」を奪われたとき、彼は再び過去と向き合う決意をする。
封印していた特殊部隊時代の戦闘技術を呼び覚まし、工事現場で使い慣れた道具から銃火器に至るまで、あらゆる手段を武器に変えて、レヴォンはたった一人で犯罪組織に立ち向かっていく。
感想レビュー/考察

ただの○○が・・・、「職業アクション」路線の先にある停滞
デヴィッド・エアー監督、ジェイソン・ステイサム主演。昨年のまさに年明けに「ビーキーパー」が公開されました。
日本語にすれば「養蜂家」ということでベン・アフレック主演、ギャビン・オコナー監督の「ザ・コンサルタント」(原題はアカウンタント=会計士)くらい地味なタイトルでしたが、今回はもはや「労働者」というふり切った形。
タイトルが地味になっていくことに比例するのか、もはやタイトルにおける職種の意味合いは薄らいでいき、そして作品の質も低迷して行っている気がします。
今作は「96時間」のリーアム・ニーソンではなくジェイソン・ステイサム版のような形で、現場作業員がその特殊なスキルで活躍するもの。
さらに大まかには、家族同然の少女を誘拐されたために、昔の自分に戻ることを決意し一人軍隊を始めるのは、「ランボー:ラストブラッド」にも通じます。
活かされなかった“労働者”という設定
使い古されたストーリーを使うこと自体は別にいいでしょう。
でも、決定的にもったいないと思うのは、今作のタイトルを冠する労働者、つまり今回の主人公の建設現場作業員の要素があまりにもなさすぎることです。
「ジョン・ウィック」はスーツと銃、殺し屋の世界観。ランボーにはベトナム仕込みのトラップがあり、「イコライザー」はホームセンターの道具を武器にした殺戮シーンがあります。
やはり主人公の属性に合わせて、作品自体とかシーンに特色があった。
しかし今作はそれがない。そこが決定的に残念なところです。
せっかくなら、もっと工事現場で使う道具を、工夫とアイディアでおもしろく使って敵を倒してほしかったです。ハンマーやスコップはありきたりですから、メジャーとかね。

持て余されるキャラクターと豪華キャスト
その他にも脚本上、キャラクターを結構多めに投下していますが、うまく扱い切れていない感じがするのです。
デヴィッド・ハーバーのキャラも、ゲスト的でしかなくてもったいないですし、マイケル・ペーニャも本当に被害にあった娘のお父さんでしかない。
そのぐらいの役柄ならわざわざ二人をキャスティングする必要ないのでは。。。?
悪役は多いが、印象に残らない
それに加えて、敵のロシアンマフィア本体、本体とそれて勝手に商売をしているアホの子ディミ、ディミを介して一儲けしようとするボニーとクライド崩れのバカップル二人。他にも変な衣装の兄弟と、キャラが濃い別の組織からのヘルプ二人組。
いろいろとキャラがいますけど、悪役の癖が強いは強いものの、魅力がない。ほとんどがあっさり死んでしまうし、ステイサムが無双するからいい勝負にもならない。
安心の無双と冗長なストーリー展開
そのステイサムの無双について、それ自体は安心して観ていけるので何も考えず、心配せず、いつもの感じで眺められるのは楽なものではありました。
といっても、あっちへいったりこっちへいったり、逃げたと思えば連れ戻されたり、寄り道や(無駄な)展開の多いストーリーにはちょっとイライラします。
ジェニーが一度は逃げ出すシーン、彼女の強さを示すには良いかもですが、必要性はそこまでない気がします。
ジェニーについてはキャラとしては好きでしたが、最後のあれ、敵の女殺した?殺しはまずいって、私個人的には思ってしまう。
悪人であっても、特に裏社会など関係ない人が人を殺してしまったという業を背負うのは苦手です。まあこの手の作品ではたいしたことではないでしょう。
とにかく、全体にテンプレをそのまま使ってもう一本ステイサム映画を作った以外の何物でもない作品でした。これで少なからず、現場作業員らしいアクションがあったら色もついてよかったのになと思う作品。
ジェイソン・ステイサムが正月映画恒例になろうとしているところなどはおもしろいですが、作品自体は微妙という結果でした。
今回の感想はここまで。ではまた。


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