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「ジェントルメン」”The Gentlemen”(2019)

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the-gentlemen-2019-movie-Guy Ritchie 映画レビュー
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「ジェントルメン」(2019)

  • 監督:ガイ・リッチー
  • 脚本:ガイ・リッチー
  • 原案:ガイ・リッチー、アイヴァン・アトキンソン、マーン・デイヴィーズ
  • 製作:ガイ・リッチー、アイヴァン・アトキンソン、ビル・ブロック
  • 製作総指揮:ロバート・シモンズ、アンドリュー・ゴロヴ、ボブ・オシャー、アラン・J・ワンズ
  • 音楽:クリストファー・ベンステッド
  • 撮影:アラン・スチュワート
  • 編集:ジェームズ・ハーバート
  • 出演:マシュー・マコノヒー、チャーリー・ハナム、ヘンリー・ゴールディング、ミシェル・ドッカリー、コリン・ファレル、ヒュー・グラント、ジェレミー・ストロング、エディ・マーサン 他

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「シャーロック・ホームズ」や「アラジン」などのガイ・リッチー監督が、麻薬王の引退を切っ掛けに様々な組織と人物たちが騙し出し抜きあう様を描くクライム映画。

出演は「インターステラー」などのマシュー・マコノヒー、また監督とは「キングアーサー」で組んだチャーリー・ハナム、そして「クレイジー・リッチ!」のヘンリー・ゴールディング、また「パディントン2」のヒュー・グラントなど豪華な面々がそろっています。

現代がToff Guys→Bushと変わってからの最終的にはジェントルメン。

2020年のはじめ公開でガイ・リッチー新作なので海外では話題でしたが、日本に来るのはだいぶ遅くなってしまいました。

そして公開の週には緊急事態宣言の延長もあったり、都内は映画館が閉まっていることもあって延期もうわさされましたが、予定通りに公開されました。

もともと「スナッチ」とか「ロックンローラ」含めてそこまでガイ・リッチー監督のスタイルって好きではないんですが、まあ押さえておくべきかとは思ったので鑑賞。

まあ都内では見れないので地元で観てきました。

るろ剣とコナンとにだいぶ押されていましたが、それでも結構人が入っていました。

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イギリスの麻薬業界の王ミッキー。彼は妻との平穏な生活のために、引退を計画し、事業を巨額の値段で売り払おうと話を進めていた。

そんな時、ミッキーの右腕であるレイモンドのもとに私立探偵のフレッチャーが現れ、ミッキーのビジネス売買を崩壊させるネタがあるといい、その情報を引き渡す代わりに2000万ドルを要求してきた。

フレッチャーはその詳細を、脚本という形でレイモンドに語り始める。

ミッキーの事業売買に、中国系ギャングのドライアイが絡み始めたことや、謎のアマチュア格闘技集団トドラーズが秘密であるはずのミッキーのマリファナ栽培工場を見つけて襲撃したこと。

そして、ミッキーが目をかけていたイギリス貴族のプレスフィールド卿からヘロイン付けになってしまった娘を救出する依頼を受けており、その最中に死亡事件を起こしたことの証拠もつかんでいるという。

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ガイ・リッチー監督作を非常に好んだことがないのですが、今作は特にその苦手とする部分が強く出ていた作品になっており、はっきりいうとつまらなかったです。

端的に言えば内輪で盛り上がっているさまを延々と見せられている気分です。こちらを巻き込んでいくような感じもなく、オタクが騒いでいる。

今回の作品については全体のトーンはコメディを入れ込みつつバイオレンスも盛り込みという、まあタランティーノになりたい欲求が強いものです。

役者陣は非常に豪華ではありますが、それぞれについてもそんなにドラマチックではなくてむしろ記号的です。その記号というのは話の役割ですらありませんでした。

ただ単純に、普段から監督が考えているカッコいいギャングという像なのかと思います。それが一番集約されているのは今作のマシュー・マコノヒー演じるミッキーでしょう。

ミッキーに手を出したら大変なことになるなんて、コリン・ファレル演じるコーチのシーンとか、中学生かというシーン。

タイトルにこそジェントルメンとついていても、特段紳士的だとか流儀だとかは感じません。

もしもミッキーは妻を愛するまっすぐな男で、プレスフィールド卿の娘を死に至らしめるような残酷なヘロインではなく、安全なマリファナを扱っているという優しさがある・・・なんていうのが真摯だというならなんとも古臭いかっこよさでしょう。

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そのスタイルそのものをどういっても、ハマる人にはハマると思うので、もちろん往年のガイ・リッチーファンの方であれば、私が苦手とする点=最高な点になっていると思います。

なので逆に言えばファンは必見でしょうし、絶対に楽しめる作品になっているのではないかと思います。

そこでもっと個人的につまらなかった原因を上げるとすると、展開の応酬のやりすぎです。

基本的にはコメディ長でいながらも、ギャングや様々な人間たちの出し抜きあいが主題になっている作品。ですから、劣勢に思わせての攻勢や、とどめと見せかけての罠からくるカタルシスというものは非常に大きな要素だと思います。

しかし、特に終盤にかけては「実はこうでした」をやりすぎています。スタートからフレッチャーによる脅迫でスタートし、大きなベースとしてはこの脅迫をどのように覆して切り抜けるかが置かれている時点で、一度は覆りが期待されているわけです。

そこでなお、ミッキーの逆襲からバーガーへの反撃、そしてデイブの対処など様々な展開を見せていき、都度状況の覆りが起きます。

極めつけとしては途中でのアスランの扱い。そこから急に現れるロシアンマフィア。どこでそれ出たの?という展開。

これらが重なり合うことで何が起きたかというと、興味の喪失です。

目の前を追いかけても結局は簡単かつ唐突にひっくり返っていくと、どうでもよくなるんですよね。

なのでクライマックスでカタルシスどころか、もう早く終わんないかなと思ってしまいました。

衣装面で楽しいとか、ヒュー・グラントの持っていき力は魅力があるなど少し見どころはありますが、全体には苦手中の苦手になりました。

かなり酷評ですが、ガイ・リッチー印が強いことには変わりないと思うので、ファン必見だと思います。映画館が再開するころまでに終わってしまうことはないと思いますが、是非チェックを。

そんなところでおしまいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ではまた。

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