2018年映画ランキングベスト10 My 10 Best Films of 2018

2018年も色々な作品が日本公開されましたね。今回はそのまとめとして、今年公開された作品から私が好きな作品を10作品選んでランキング形式で紹介したいと思います。

2018年を振り返ってみると、アカデミー賞レースを争った作品から、有名監督の最新作、シリーズの続編やアニメの実写映画など色々な作品があり、私はまた、今年はインドやイスラエルの作品にも手を伸ばすことができた年でもありました。

天才かと思う設定を考え出したり、最小限の要素を巧みに操る、また数多くの要素を見事にまとめ上げる監督もおり、鮮烈なデビューを果たす新人監督も、やはり重みのある作品を撮るベテラン監督の作品も多く観ることができました。

まあ前置きはこのくらいで、10位から紹介していきます。

ランキングは、私が今年劇場で鑑賞した映画全111作品(映画祭は除く)から、個人的な好みで選んでいます。作品が良いとか悪いとかは関係ありません。

第10位 「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」

監督:ジョナサン・デイトン、ヴァレリー・ファレル

第10位には、テニス界の性別間の戦いを描いたこちらの作品。

なんといってもこの作品には、見世物試合以上の重要な意味が込められており、ビリー・ジーンを見事体現するエマ・ストーン、そしてボビー・リッグスそっくりのスティーヴ・カレルふたりの素晴らしさ、リヌス・サンドグレンの味わいある撮影があります。

女性の権利の話でありまた男性の荷を下ろす話でもあり。

この時にはまだ遠くとも、いつの日にか自分の愛したい人を愛し、生きたいように生きることができる。そのための闘いであったと感じさせられる、少し苦くも美しいラストに魅了されました。ED曲”If I Dare”も含めて素敵な作品でしたね。

「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」の作品レビューはこちらから

第9位「A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー」

監督:デイヴィッド・ロウリー

こちらはデイヴィッド・ロウリー監督によるちょっと風変わりかつ心に染み入る癒しの映画。

死と生、幽霊と観客の共通要素である観察者の視点を活かしてこれらを見せ、映像と編集だけでここまで多くを語るなんて。天才としか言いようがありません。

残されるよりも残してしまうことという根底にある恐れに向き合わせながらも、死ぬ側から死別にたいする癒しを与えて見せる作品。ほぼセリフなし、しかしもうあふれんばかりに語ってくる作品で、とても印象に残っています。

「A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー」の作品レビューはこちら

第8位 「ゴッズ・オウン・カントリー」

監督:フランシス・リー

フランシス・リー監督によるヨークシャーを舞台としたラブストーリーが第8位。

まずとにかく美しいんです。孤独を感じるような、神に愛された土地の風景、二人の寄り添いあい。誰しも感じてしまう将来への不安と閉塞感。本当の意味で愛を知るのは、愛してもらった時かもしれません。この世界の生き方、自分をいたわることを教えてくれて、そして自分の中にある生きる力を見出してくれる。ジョニーとギョルゲを演じるジョシュ・オコナー、アレク・セカレアーヌの見事さもあり、そして彼らには自分を重ねることができる。

静かに涙が流れだす、非常に美しく愛の深い作品です。

「ゴッズ・オウン・カントリー」の作品レビューはこちら

第7位 「ウインド・リバー」

監督:テイラー・シェリダン

第7位には、脚本家として活躍してきたテイラー・シェリダンの監督デビュー作にして、フロンティア作品の3作目であるこちら。

アメリカという大地の歴史を織り交ぜたミステリーでありながら、痛烈な社会問題の提起でもあり、また喪失とその後の世界の向き合い方を、強い人間の視点で教えてくれた作品でした。

ジェレミー・レナーのキャリア代表になりそうなコリー・ランバートに救われた作品でもあります。

「ウインド・リバー」の作品レビューはこちら

第6位 「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」

監督:クレイグ・ギレスピー

ここ最近はおもしろい伝記映画が多かったのですが、そのなかでも突出していたのがこちらクレイグ・ギレスピー監督の描くナンシー・ケリガン襲撃事件。

第4の壁を破ってのおもしろさと、消費者への強烈な一撃。誰の視点から見ても真実であれば、そこに真実などなく、ただ人生をレッテル貼りした消費しか存在しない。

奇抜な伝記映画であり、本当におもしろかったと思った作品です。

「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」の作品レビューはこちら

第5位 「ビューティフル・デイ」

監督:リン・ラムジー

何に対すると言われれば答えを言えませんが、カタルシスに溢れた作品。リン・ラムジー監督の映画媒体をマスターした語り口に感服でした。

ホアキン・フェニックスの肉体と精神の表現に圧倒され、映像と音楽の大きな役割を再認識。引いた視点で映される止められない暴力と、空いた空間。ジョニー・グリーンウッドスコアの素晴らしさ。

生を与えられたのか、そもそも最初からこの世界にいなかったのか。どこまでも浸り続けられる世界のある作品でした。

「ビューティフル・デイ」の作品レビューはこちら

第4位 「ミッション:インポッシブル フォールアウト」

監督:クリストファー・マッカリー

シリーズ初の監督続投作品。もう、トム・クルーズがスゴいの一言につきますね。めくるめくアクションのつるべ打ちに、肝を冷やしながら座席の肘掛けにつかまり足を踏ん張る。そんな風にさせて楽しませてくれるトム・クルーズのプロフェッショナルさに脱帽です。こういう作品があるから、アクション映画を観たいんだ、と再認識させられました。

「ミッション:インポッシブル フォールアウト」の作品レビューはこちら

第3位 「RAW ~少女のめざめ~」

監督:ジュリア・デュクルノー

第3位には、フランスからのカニバリズムを描いた作品。

世界と自分。馴染みたい思いと自分の本質。少女の成長が、自我を目覚めさせ、それが世界と相容れないという悲しさ、切なさを強めます。人肉を求める少女に涙を流すとは思いませんでした。

エクストリームな描写の絶妙なバランス、スコア、ガランス・マリリエールの演技。哀しい成長日記として忘れられません。

「RAW ~少女のめざめ~」の作品レビューはこちら

第2位 「ブラックパンサー」

監督:ライアン・クーグラー

ワカンダよ永遠に!

架空の国を通し、王のあり方を見ながら世界の痛み・怒りと向き合い、私たちのあり方を語る傑作。

実在感、衣装、美術、スコア、楽曲、そして魅力的なヴィラン。黒人監督、黒人キャストたちのこの大成功が切り開いた世界と見せてくれる未来に希望をもらいました。

ワカンダを夢の国に終わらせず、ティ・チャラの王としての姿勢から学び、私たちもワカンダを作っていく必要がある。キルモンガーを生み出さずにすむ世界を作っていかなくては。

「ブラックパンサー」の作品レビューはこちら

第1位 「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」

監督:ショーン・ベイカー

一番に選んだのは、ショーン・ベイカー監督が見て見ぬふりをされる人々にカメラを向けた、輝かしくも闇の深い作品。

虹の麓の私たちが独り占めし、存在を無視している事実を、ドキュメンタリックにリアルな子供たちの日々を通して思い知らされました。ムーニーたちの飛び切りの明るさと、彼女たちを取り巻く不思議な世界。ウィレム・デフォーの包み込みもその限界も含め、パステルカラーの明るさと裏側の対比があまりに辛く、胸を咲きます。

ショーン・ベイカー監督が明るく見せてくれた夢の国の外側が、2018年一番心に残っている作品でした。

「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」の作品レビューはこちら

そんなわけで、今年もいろいろとたくさん映画を観ることができ、劇場鑑賞全111作品の中から、映画祭鑑賞は除外してのベスト10を決めてみました。どれもこれも好きで、その時々で動きそうですし、またこの10作品にいれたかった作品もいっぱいありますが。

さてあとは、ちょっと各部門を自分なりに決めての抽出。

ベストヒーロー

ベストヒロイン

ベストヴィラン

ベストシーン

ベスト主題歌

ベスト・カップル

以上。

これにて2018年の映画はおしまいです。未公開作品とかTIFF入れればランキングも確実に変わりますが、いつも日本一般公開に絞っているので。

来年はもっといろいろな国の映画を観て、期待の新作も逃さず充実した映画ライフを続けていきたいですね。皆さんも心に残る大切な作品と出会えましたでしょうか。来年もまだまだ楽しみが待っています。胸躍らせて今年は締めくくり。それではまた~

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です