2019年映画ランキングベスト10 My 10 Best Films of 2019

今年の総決算。個人的な好みかつ自分が観た映画の中から、特に気に入った10作品を発表です。

上位においてははっきりしたのですが、実は後半はほぼ順不同かつ入れらなかったものの中にもすごく好きな作品が多かった2019年。

今年はだいたい110本くらいの劇場鑑賞。

また今回のランキングには日本公開だけでなく、映画祭と海外での鑑賞も入れていますので、一部日本では今のところ観れない作品もありますのでご了承ください。

第10位「ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた」”Hearts Beat Loud”

監督:ブレット・ヘイリー

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上半期にもランクインしていたこちら。

実は上半期のそのほかの作品に比べて心に残り続けたこと、あとは素晴らしい楽曲やこの映画の持つ空気や優しさと切なさがずっと好きだったことで、最終的には10位に残りました。

人生が続く手触りのある人物に、はじまりとおわり、そしてその一瞬でも輝いた日々を何かの創造物に詰めて残す素敵さ。

小さな映画であまり観られていないかもしれませんが個人的におススメ。

「ハーツ・ビート・ラウド」のレビューはこちら

第9位「アベンジャーズ/エンドゲーム」”Avengers: Endgame”

監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ

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正直年間ランキングに入れるか迷いました。

もちろん超感動し、人生に残る瞬間をくれたことは事実ですが、その他の映画との作品としてどうかという比較が非常にしにくくもあったのです。思い入れありすぎというか。

しかし冷静な部分でも、空間設計やアプローチには感心ですし、やはりなかったことにしない過去を受け入れるドラマ性や、これだけやり切ってなお、切り拓かれたジャンルの可能性を”始まり”ととらえてしまう先駆性は素晴らしいと思い、ランクインとなりました。

確実なのはMCUリアルタイムかつ、エンドゲームも劇場で観れたことは、本当に死ぬまで自分のなかの誇りになることです。

「アベンジャーズ/エンドゲーム」のレビューはこちら

第8位「サラブレッド」”Thoroughbreds”

監督:コリー・フィンリー

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この作品自体は実は2018年に鑑賞していたもので、正直2019年末まではどうかと思いましたが、劇場鑑賞を経て、いまだに頭に残る作品だったのでランクイン。

コリー・フィンリー監督の初仕事が、もう作家性爆発で忘れがたい独特さ。

アナモルフィックレンズの使用やらエリク・フリードランダーの妙な楽曲、そして個性の強いアニヤとオリヴィア。

珍妙かつサイコでありながら、最終的に残る、お互い以外に理解者のいない孤独な友情がすごく好きです。

「サラブレッド」のレビューはこちら

第7位「バーニング 劇場版」”Burning”

監督:イ・チャンドン

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映画館で観て非常に曖昧なのにとにかく解釈が楽しく奥深く、とんでもない傑作を見たという感覚が今尚残るイ・チャンドン監督からのミステリー。

映像で見せ語られる中に自分で考え点を線にしていくおもしろさ。また若者の抱える生に対する答えのない追求と葛藤、もどかしさ。

全てが示唆される中、自分も答えをもとめひたすらに走るような、しかしこの曖昧さと解釈の多様さは何とも心地いいのです。

「バーニング 劇場版」のレビューはこちら

第6位「見えざる人生」”Invisible Life”

監督:カリム・アイノズ

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こちらはラテンビート映画祭からの選出となります。

例年映画祭は抜いていますが、今年からは出会った作品から選ぶと決めたのでランクイン。

カリム・アイノズ監督が描く、女性の人生。女性の身体と性を生々しく描きながら、その中で誰かを想い強く生きていく。

時の流れの中では見られることの無い姉妹の切ない人生を、スクリーンを通して心に焼き付ける作品でした。

「見えざる人生」のレビューはこちら

第5位「サンセット」”Sunset”

監督:ラースロー・ネメシュ

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第5位にはネメシュ監督作品。

「サウルの息子」もすさまじかったですが、今回は華麗な表側に対しての裏側のおぞましさを、そのまま撮影手法、映画の手法に落とし込み、トレードマークを完成させています。

画や光に音楽、衣装に美術などどこまでも美しいですが、しかし接写や長回し、フォーカスとささやき声に視線など、居心地は最悪。

その中でジュリ・ヤカブが力強く可憐にセンターを務めハンガリー帝国の黄昏を歩く。

いまだにその情景が浮かび、またイリス・レイターという存在は何者かを問い続ける作品です。

「サンセット」のレビューはこちら

第4位「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」”Once Upon A Time In…Hollywood”

監督:クウェンティン・タランティーノ

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クウェンティン・タランティーノ監督の第9作目となる作品は、映画に何ができるのかをもう一度思い出させてくれました。

1969年のハリウッドの空気が吸えるようなプロダクションも素晴らしいですし、魅力的なキャラクターも多く音楽も良いです。

リックとクリフの友情も、いつまでも幸せそうに踊る美しいシャロンも、ずっと覚えていたい作品でした。

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」のレビューはこちら

第3位「クリード 炎の宿敵」”Creed II”

監督:スティーブン・ケイプル・Jr

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ライアン・クーグラーの「クリード チャンプを継ぐ男」に比べてはフレッシュなインパクトを欠きますが、しかしロッキーシリーズからのドラマを入れ込み、その濃厚さに打ちのめされた作品。

やはりなんといっても、ドラゴ親子。映画の中で歴史を積む、つまりシリーズ化するのならば、出てきたそれぞれのキャラにその後があるはず。

それを丁寧に描き、過去の世代からの影を落とし自分の時代を歩み始める若きファイターが心に残りました。

「クリード 炎の宿敵」のレビューはこちら

第2位「ブックスマート」(原題)”Booksmart”

監督:オリヴィア・ワイルド

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こちら日本公開はされていませんが、今年観た中では最高に好きな、オリヴィア・ワイルド監督の学園コメディ。

属性やカテゴライズでは描けない多様なティーンを痛快に描き、音楽や美しいシーンも交えながら、ケイトリン・ディーヴァーとビーニー・フェルドスタインの素敵な親友がまぶしい。

初監督作品で、時代を定義する学園ものを生み出してしまう力に感服です。

「ブックスマート」のレビューはこちら

第1位「ブラインドスポッティング」”Blindspotting”

監督:カルロス・ロペス・エストラーダ

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突出して面白く、また自分にとって衝撃を与えたのがカルロス・ロペス・エストラーダ初監督作品たるこちら。

人種に社会格差にマイノリティ、警官の暴力や都市化などの要素を軽快な会話劇と音楽、エッジの効いたビジュアルで90分ほどにまとめ上げてしまう、すさまじい作品でした。

自分にある視点、そしてそれを持つゆえに見えていなかった、持てなかった視点。

映画を観ることはその他者の視点を体感し気づき理解し、共感すること。

私にとって文句なくおもしろく忘れがたい映画になりました。

「ブラインドスポッティング」のレビューはこちら

その他素晴らしい作品たち

挙げすぎな気もしますが、それだけ良い作品にたくさん出会えたということで。

上記の中にはランキングに入れてもいいと思う素晴らしい傑作も多くあります。

数年後、数十年後には別の作品が実はとても大切なものになっているかもしれませんね。あくまで2019年末においての心の整理といったところです。

これ以降はおまけのコーナー、どうしても言及したい作品や俳優、キャラクターなどを挙げていきます。

個人的ベストその他

男優部門

女優部門

  • スカーレット・ヨハンソン「マリッジ・ストーリー」「アベンジャーズ/エンドゲーム」
  • クレア・フォイ「蜘蛛の巣を払う女」「ファースト・マン」
  • ジェニファー・ロペス「ハスラーズ」
  • グレン・クローズ「天才作家の妻 40年目の真実」
  • マーゴット・ロビー「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
  • ジュリア・バターズ「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
  • サッシャ・レーン「ミスエデュケーション」「ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた」
  • エイリー・フィッシャー「エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ」
  • トーマサイン・マッケンジー「足跡はかき消して」
  • エリザベス・モス「アス」「ハー・スメル」

聴けば映画を感じられる楽曲

  • “Back to Life”「バンブルビー」
  • “Requiem For A Private War”「プライベート・ウォー」
  • “Everything I Need”「アクアマン」
  • “Revelation”「ある少年の告白」
  • “Hearts Beat Loud”「ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた」
  • “Together From Afar”「ヒックとドラゴン 聖地への冒険」
  • “Running For So Long (House A Home)”「ザ・ピーナット・バター・ファルコン」
  • “Slip Away” “Nobody Speak” “Unchained Melody”「ブックスマート」

ベストヒーロー

トニー・スターク/アイアンマン「アベンジャーズ/エンドゲーム」

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とにもかくにもこの人。ありがとうとかお疲れ様とか、いろいろな感情がわき、3000回愛してると伝えたいトニー・スタークが一番のヒーローでした。

ロバート・ダウニー・Jrが「アイアンマン」からずっとMCUをリードしてくれて本当に良かったです。

父ハワードの最高の創造物たる息子は父の教えである「時間は金で買えない」「子供のためなら何でもする」を受け継ぎ、いくら止めてもいいと思える瞬間があっても、洞窟で自分のため命を捧げた男の言葉通り、”時間を無駄にしなかった”。

絶え間ない発明、できることの模索の果てに、全宇宙の救済があったのです。

ベストヒロイン

ギータ&エウリーディス姉妹「見えざる人生」

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姉妹で二人になりますけれど、切り離せないです。

天才作家の妻とか、自分らしさを追い求めた女性作家とか、ミソジニーをぶっ壊したマーベルなヒロインもいましたが、この姉妹が忘れがたい。

ただお互いの幸せな人生を糧に強くめげずに生きていき、行き違いすれ違って生を過ごす。誰にも夢とか将来のこととか聞かれない、この姉妹がずっと心に美しく残っています。

ベストヴィラン

ヴィリー・ヘロルト「小さな独裁者」

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ドラゴ親子も良いですし、現代的に非常に恐ろしい偽の英雄ミステリオも素晴らしいのですが、自分とのつながりに恐ろしさを感じたという点で、「小さな独裁者」の主人公ヴィリー・ヘロルトが一番のヴィラン。

怪物的な男に対し、ルール絶対主義で最強のカードを得た背景を持って、自分もこうなるだろうと納得してしまう。

凶行に対する理解をしてしまうのがとても怖かった。ナチスは狂気ではなく、自分の中に生きていると感じさせられたのです。

ベストバディ

クリフ・ブース「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」

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いやマジで友達になりたい。

こんなベストなバディはいないですよ。ブラピのカッコよさも炸裂してますし、一匹狼な感じも情に厚いのも素敵。

「忘れるな。お前はリック・ダルトン様だぜ。」クリフの前なら泣いちゃうし、それでもこうして鼓舞してくれる。

多くは望まない芯ある男。クリフ、お前はいい友達だ。

ベストパパ

マーク・デイ「エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ」

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もう顔からしていい人じゃん。

しかもバナナの件とかいろいろあっても、ずっと寄り添ってくれるし。マチズモなんて欠片もないけど、最高のお父さん。

もうダメだって時に、ただ自分の存在が勇気をくれたとか、強くしてくれたとか言ってくれたら。いるだけでこんなに愛してくれる、素晴らしい父親。今年一番はマーク、あなたです。

ベストママ

ホリー・バーンズ「ベン・イズ・バック」

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ジュリア・ロバーツが本当に素晴らしい。親の愛情は狂気的にも見える。怖いくらいの愛情もそれは親が最後の砦だから。

おかしいよと思うでしょう。でも無条件で彼を信じ続ける人がいなければ、ベンは戻ってこれない。

だから無理やりでも信じ続ける。世界中の誰もが信じてなくても、自分でももうおかしいと思っていても、それでも愛し続けるのが親の役目。

狂気の母は何度も映画に出てきましたが、ホリーはどこまでも保護者として母でした。

 

正直観た作品全部を何らかの形で表彰したいというくらいに、おもしろく感動的で驚きに満ちた作品が多かったです。

しかしやりすぎてもアレなのでこのくらいで。

こうして残しておくことで、将来自分で振り返った時にどんな変化があるのかも楽しみです。

皆さんも本数関係なく、今年出会った作品を整理してみてはいかがでしょう。自分の好み、作品の共通点、人生にかけがえのない作品やキャラクターがいたかもしれません。

2019年の終わりは10年代の終わり。この10年で自分はどれだけ映画に救われてきたか。

次の年にもさらに最高な作品を観れるように、もっともっと劇場に足を運んでいきます。

今回は結構長くなってしまいましたが、この辺で終わります。

それではまた次の記事にて。

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